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おもいでにかわるまで  作者: 名波美奈
第四章
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友人達は物珍しい明人に群がった。


「明人ー!なんだよお前すげー久しぶりじゃん。生きてたのかよー。」


「長谷川君久しぶりー。えー、卒業以来。ほんとどうしてたの?ていうかあんまり変わってなくない?」


「久しぶりだね会えて嬉しいよ。でも皆は大人になってるよ。社会人だし当たり前かな。」


「なんかキャラ変してるんだけどーうける。空が青くていらつく、下等生物共は近寄るな、お前は俺の下僕だ、みたいな感じだったのに。」


「なんだよそれ。んなの言った事ないし。」


久しぶりに会えば現状の報告会が行われる。


「勇利は海外行くのかー。農場の設計?経営?スケールやば。」


「子供も2歳になったからね。農場は奥さんの方だよ。俺は現地の日本人学校の教師をする。」


「俺は卒業してからずっと同じだよ。なんだかなあ。」


「そう?新卒から辞めずに勤めてるなんて凄く立派だよね。」


「ていうか長谷川君が医者になるって何事!?少女漫画の世界じゃん。早く教えてよ。それで私と結婚しようよ。」


「無理じゃね?だって明人って涼しい顔して超面食いじゃん。学生の時おしるこちゃんと付き合って俺らひっくり返ったよな。」


「そうそう!隠れと隠れてないおしるこファンから大ブーイング。」


「そ、そうなんだ。知らなかった。」


‘おしるこちゃん’とは堀田が言い始めた彼女のあだ名だ。


「俺てっきりおしるこちゃんは勇利を好きなんだと思ってたなあ。」


「そうそう。勇利さん勇利さんってバレバレでさ、どんなけーって面白かったよね。美人なのに芋臭いっていうか。」


「なあ勇利ー。おしるこちゃん元気してる?独身かな?飲み会しようぜ。なあ明人も会いたいだろ?絶対に綺麗になってるって。」


「俺は・・・。全然会いたくない、かな・・・。」


「何それ。好きだった女をどうしてるかな、元気かなって思わないの?」


「いや、全然・・・。むしろ考えないようにしてる。」


「え、やば。それって過去の人になってなくない?現在進行形って事じゃん。いわゆる良い思い出行きに出来てたら、会っても平気なもんだぜ。なあ勇利?」


「人によるでしょ。はいはい。おしるこちゃんは今でもかわいいし、独身だよ。でもアメリカがどうのこうのって悩んでたかなあ。」


「また海外!?なんなのお前ら。」


「あ、新郎新婦の登場だよ。おめでとー!」


堀田は初めて付き合った彼女と約8年付き合って今日の日を迎えた。

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