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おもいでにかわるまで  作者: 名波美奈
第四章
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明人が先生の部屋を訪ねた日から少し経ち、堀田の披露宴に参列した。そして重い引き出物を持って近くの2次会会場に歩いて移動した。


「堀田幸せそうだったね。でも勇利、勇利の結婚パーティー行けなくてごめんな。」


明人は勇利と並んで歩く。


「あー、いんだよ。お前あの時、東北の大学にいたしね。それにお前らの大人の事情も色々あるから。でもわざわざお祝いを送ってくれてありがとうな。やっぱお前超良い奴。」


「全然。俺そこの大学しか受からなかったからね。それより北海道で挙式するなんて凄いね。」


「俺と奥さんの出会った場所だからね。あとはお互いの両親への北海道旅行のプレゼントだよ。」


「やる事全部がイケメンなとこ変わってないね。」


「それはお前の方だろっ!何科希望なの?やっぱりオペ?外科?カッコ良すぎじゃん。」


「オペは不得手。動物実験もギリギリ。研修は全部あるけど、希望は精神科なんだ。俺、色々心に秘めてたからさ。あんま思い出したくないけど。」


「だな。やばかったね。」


「あはは。そうはっきり言われると清々しい。予備校に通う前、毎日なんで、どうしてって考えてたよ。俺病気なのかってね。それで、自分の意味を探しに行きたくなった。」


「お前のはマジで超長い思春期だったよね。」


「だね。でも心の病気って、本当に病気で、俺のはただの横暴なわがままと甘えとかっこつけだった。ただその線引きはデリケートで曖昧な所でもあるから難しいよ。」


「深っ。結局明人らしいね。じゃ、俺が病んだら頼むな!」


「ああ。でもお前は絶対に病まないタイプだよ。自分で道を決められる自信のある奴は病まない。」


披露宴は学生時代に堀田と特に仲の良かったクラスとクラブの友人が参列し、そしてその後の二次会会場にはかなりの人数のクラスメートが集まる事になっていた。

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