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おもいでにかわるまで  作者: 名波美奈
第三章
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残酷なんだ。昨日の自分に戻れるなら、戻ってあんな事を書くのを止めさせたい。


そして堀田を誘う為に隣の教室に行き、それから体育館に行こうとした所で苦手な間宮仁美とその連れ達に呼び止められた。仁美は話があるからと今日の練習後7時に体育館の横に来るように明人に告げた。


売られた喧嘩なら買ってやる、と明人はギラッとその軍団を睨むと不機嫌をストレートに表したまま‘わかった。’と一言返事した。


その日のバレー部の練習では、ランニング、ストレッチ、パス、レシーブにアタック、試合をした。


「トス後5mm高く上げて。」


「5ミリですか!?調子悪いからって難癖付けるのやめて下さいよ。」


「悪りいな和木。明人今日久しぶりに凍結しててさ。もしかしてそっちのクラスで何かあった?」


「長谷川さんの機嫌なんて知りませんよ。席替えして立花さんと離れた事くらいすかね。結構いちゃついてましたから。」


「はい?いやいや和木さん。女子といちゃつくって・・・。ないないないない。俺の明人に限ってそれはねえ!」


練習を終えて部室で着替え、堀田に先帰ると言い残して明人は部室を出ようとした。


「明人お前今から間宮に呼び出しくらってたろ?覚えてるか?」


「そんなどうでもいい事忘れてたよ・・・。」


そうだ。どうでもいい。どうでもいい。面倒臭い。


と言いつつも7時に明人がリンチされる為に呼び出された場所、体育館の横に行くと、そこでは既に仁美達3人が仁王立ちしてスタンバイをして待っていた。


「何?腹減ったし帰りたいんだけど・・・。」


この雌の群れは春に水樹を非常階段まで呼び出して、親切という名の元に隠した因縁をつけていた事を明人は思い出し、そして次は今この自分にストレスを与えようとしているのだと不快をむき出しにした。

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