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心霊体験でも語ろうか

作者: 森島十也

エアコンと扇風機の音、その風が部屋の壁に当たり寝心地の良い状態


なのに寝れない目が冴えてしまってる




そんな夜だから怪談でも聞きたくなるだろ?






アナタは一人暮らしをする時に選ぶ基準は何ですか?




・駅が近くにある


・内装が綺麗


・オール家電




それとも家賃ですか?




これは東京のとある街であった話

「安い賃貸 1」



東京にある、綺麗目の4階建てのアパートの4階に引っ越た友人のE君の話です。


その日、僕は友人宅でスポーツ観戦しながら吞み会をしない?と言う誘いに二つ返事で向かっていました


夜も更け、


念願だった都内とまではいかなかったが東京での暮らしが出来るとE君は喜んでいました。


角部屋で部屋から見える景色も綺麗で、隣の部屋には誰も住んでいなかったので生活音など気にせず1

人暮らしを楽しんでいました。


ある日、買い物から帰ると3Fに住んでる住人のおばさんと会ったので挨拶をすると おばさんの方から


「あのね、申し訳ないんだけどお子さん、小さいのはわかるんだけど夜中にベランダで泣きやませるのはやめていただけないかしら?」


と言われました。


当然、結婚もしていない、子供もいるはずもにないので何の事か解らず隣の住人もいなかったので別の人と勘違いしているのではないかと誤解を解いた後、部屋に戻ると 


カタカタカタっ カタカタカタッ


音は小さいのですが何処かで何かが振動してるような音がしてました。


最初は、車が通った振動や小さな地震でガラスなどが小刻みに鳴っているんだと思ってましたが、その日から家に居るごと頻繁に聞こえる同じ音が気になる様になってしまい


何処で鳴っているのか、鳴ってる時に音を頼りに探してみると


クローゼットにある天板の上から聞こえてるのを突き止めました


場所的にも虫(害虫)や害獣だったら気持ち悪いと思ったので不動産屋に来てもらい確認してから、駆除業者などを呼んでもらおうと思い連絡をしました。


時間があったのか、不動産屋のスタッフさんがその日にすぐに来て天板の確認をしてくれたそうです。


脚立を建て天板を外し左右を確認した後、スタッフさんは体を更に天板の中に入れるとすぐに2つの物を持って降りてきました。


天板を覗いてみると小さな卵型の陶器とその下に封筒が挟まってましたと言うのです


Eさんの物でしょうか?と確認をされましたが、そんな所に「そんなものを置くわけがないので違う」と伝えると封筒の中をスタッフの人と確認を始めました。


中には手紙が入っており、「拝啓、〇〇さまへ と」書き出しがあり



出しそびれた手紙なのかな?と思いましたが

そんなものをあんな場所に置いておくのもおかしいと思い読み進めてみると


不倫をした末に、〇〇の子供を妊娠し、〇〇の奥さんへ別れて私と結婚をするように言ったが断られ、捨てられ、子供も流産をしてしまい、苦しい、生きていたくない、死んで〇〇を呪い続ける、今から死にます、さようなら 〇〇


と一枚目は終わっており2枚目を見ると 「殺してやる」「呪ってやる」と便箋2枚にわたり書きなぐられていたそうです。


内容は〇〇さんへ宛てた 恨みを綴った文章でした。


卵型の陶器に蓋があり開けるとわずかな小さな粉が入っているのが解ったのですが

便利な世の中です、スマホで陶器の画像をGoogleフォトで検索して何の用途で使う道具かを調べた所、遺灰を入れる陶器と酷似していました


流石に気持ち悪いと感じたE君ですが、引っ越す費用もすぐに用意できないので

不動産屋に交渉すると家賃見直しをしてもらい安く住むことが出来たそうでE君は今も住んでいます。


後から解った話なんですが、その部屋で女性が自殺していて不動産屋は隠していたことがわかりました


そして、たびたび、赤ん坊の声が聞こえる為、隣の部屋にも入居者はいないと言う事でした。

短い話ですがご覧いただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 構成に無駄のない、正統派の恐怖感が良い味を出している作品と感じました。 事故物件、王道の恐怖ですね。 自分の部屋から見知らぬ赤ん坊の泣き声がするだけでも怖いのに、それを自分では聞き取る事…
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