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真莉紗とルフル
ここはとある一軒の家。
そこには小学生くらいの女の子と灰色の猫が住んでいた。
ほかには誰もいないようだ。
「聞こえたぞ。真莉紗。」
猫が私・上原真莉紗に向かって言う。
猫は私のアシスタント。ルフルっていうの。
私みたいに霊感のある人にはルフルの声が聞こえるの。
「了解!ルフル、一緒に来る?」
ちなみにルフルは遠くの声を感じ取る能力があるの。
だから、私に仕事の依頼をしなくてもルフルが仕事を見つけてくれるの。
「俺はいい。真莉紗が行ってこい。真莉紗の仕事だろ?」
ルフルは私の仕事を優先してくれる。危険な時は助けてくれるんだ。私にとっては家族みたいな存在。
「うん。じゃあ行ってくるよ。」
私はそうして桃の木小学校へ向かった。