第2話
お久しぶりです。
後々手直しするかも知れませんが、よろしくお願いします。
「おーい」
誰かの声が聞こえる。
呼ばれている方に反応し無ければと思うが動くのが面倒くさく感じついそのまま無視してしまう。
「おーい、サリア-」
再び声が聞こえ、今度は名前を呼ばれた。
しかしそれでもあまり動きたくなく、やっぱり無視してしまった。
「サリア、今日アルバイトお休みなの? ……もう昼過ぎ何だけどなー」
そうか、もうお昼過ぎなんだ……。
「えっ!」
そう言ってサリアはベットから体を起こすと時計を確認した。
時計の針はちょうど七時を指している。
「なんだ、まだ七時じゃない。 もう、びっくりした……! あ……、朝食当番……。」
サリアは少し顔を暗くさせながらコレットを見上げた。
「大丈夫よ。ちゃんともう準備してあるから 」
コレットはそう言って不安そうな顔おしているサリアにいたずらっぽくウィンクをする。
「そう……。ありがとうコレット、助かったわ」
「どういたしまして。じゃあもうみんな食堂にいるから、あんたも早いところ準備して顔だしてね」
それだけ言うとコレットは部屋から出て行く。
サリアは急いで着替えを済ませ食堂に行くと他の皆と一緒に食事を始めた。
その後後片付けを行い、他の当番の子達と一緒に片付けを終わらせると、サリアは自分のアルバイト先へと向かった。
「おはようございます」
サリアは明るく声をかけるとオーゼ食堂の裏戸を開いた。
「おや、おはよういつも早くに悪いねぇ」
そう言ってサリアを出迎えたのはとても恰幅の良い中年のおばさんだった。
「いえ、大丈夫です。むしろ、毎回色々と気遣ってもらって感謝している位です。」
「そうかい。そう言われると嬉しいよぉ 本当サリアちゃんは良い子だねぇ。それじゃ、今日も宜しくねぇ」
オーゼおばさんはそう言うと料理の仕込みの続きを始めた。
サリアは休憩部屋に入り、制服に着替えると鏡を見ておかしなところが無いか確認していた。
制服はフリフリのレースがついた青色のエプロンドレスで、サリアはアルバイトを初めて一月がたった今でもなかなか慣れられないと思う。
それから服を着替え終えた彼女はいつも様にホールに出て行き給仕係をこなし、時計の針が三時を指す頃、別のアルバイトの人と交代し、町の冒険者ギルドへと向かった。
ギルドは六階建ての大きな建物で二階には、訓練用の個室がたくさん配備されており誰でも使うことができる。
ギルドの三階以降はギルドの職員が使用するためのスペースや、例外を除き、18歳になりギルドに登録することで使えるスペースとなっている。
そのため、現在14歳のサリアには関係の無い所だった。
ギルドの個室訓練所に向かうといつもの様にしっかりストレッチを行うと刃のつぶれたナイフを手に超初心者向けの魔人形相手に模擬戦を行った。
「えい!やー!……っ」
人の形をした人形はまるで本当に生きているかの様にサリアのナイフをよけている。
この魔人形は攻撃避けるだけで自分からは攻撃をしないタイプだが、もしこれが攻撃してくるタイプであればサリアは何度も攻撃をもらってしまったのであろう。
しかし、サリアはそんなことは全く気にしたそぶりを見せず、勢いに任せてナイフを振り回すばかりの動きをしている。
単調で勢いだけの攻撃は全て人形に避けられてしまい、最終的には勢い余って転んでしまう。
そんな事を繰り返していたサリアだが、しばらくナイフを振り回した後、部屋の隅に置いてあった自分の鞄から水筒を取り出すと水を飲みその場に座って休憩を始めた。
しばらく休憩しもう一回がんばろうと立ち上がるとノックと共に個室の扉が開き熊のような大男が入ってきた。
「おう、サリア調子はどうだ?」
熊のような大男はそのままドアの所でにらみつけるような顔でそう言った。
「うーん、まあまあです。 ガルダさん」とサリアは笑顔で答えた。
「……そうか。 まぁ、無理はするなよ」
ガルダと呼ばれた大男はしかめ面をしながら部屋を後にした。
その後サリアは、ナイフを手にもう一度人形と戦い盛大に転び、その後勉強のために図書室に向かい、1時間ほど勉強した後教会に帰った。
それから数日が過ぎた。
ここまで読んでくださりありがとうございました。