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密やかに想う  作者: 水城雪見
本編
49/109

32.ピアノとお茶会

18日朝にも一本投稿済みなので、読み飛ばしにご注意ください。




 3日おきに、ラルスさんのところから迎えの馬車が来る。

 それに乗って、3人で礼儀作法を習いに行くようになってから、早くも一月が過ぎた。

 最初は、この街の最高権力者の屋敷ということもあって、緊張していたけれど、割とすぐに慣れてしまった。

 平民街の民家よりは貴族の屋敷の方が、生まれ育った環境に近いこともあって、馴染むのは早かった。

 特に鳴君は、大きな家の跡継ぎだったから、パーティーなんかも出慣れていて、貴族の屋敷のような環境にも慣れてる。

 ダンスも習ったけれど、そう難しいものではなかったので、すぐに覚えてしまった。

 ドレスを着るときのコルセットも、着物できつく帯を締めるのに慣れていたから、そこまで苦にならなかった。


 心配していた貴族の接触は、今のところはない。

 まだお店も開店していないし、領主様の馬車で往復しているので、それを無理矢理止めるような度胸のある人はいなかったようだ。

 礼儀作法も領主の私的なエリアで習っていたので、こちらには他の貴族は招待されたときにしか来ない。

 そういうわけで、平和そのものだった。



「カグラもリョウジもナルも、揃って優秀ね。何を教えても覚えが早くて、すぐに教えることがなくなってしまいそうだわ」



 ラルスさんの奥さんのエリーゼさんが、寂しそうにため息をつく。

 さすがあのラルスさんと恋愛結婚したというだけあって、エリーゼさんも貴族としては型破りな人で、礼儀作法の勉強の時間以外は、砕けた態度で接してくれる。

 本来は、エリーゼ様と呼ぶべきなのに、ラルスさんは様付けしていないので、同じように呼んで欲しいと言われてしまった。

 今日も、一通りの礼儀作法を学んだ後、恒例のお茶会をしている。

 最初の内は、お茶会のマナーも教えてもらっていたけれど、合格をもらったので、今ではお茶とお菓子をのんびりと楽しむ時間になっていた。



「覚えが早いとしたら、先生がいいからです。エリーゼさんもデラさんも、本当によくしてくださって、感謝しています」



 元々学んでいた礼儀作法と似通った部分もあったから、覚えやすかった。

 上座や下座といったものはこちらでも同じだったし、言葉遣いにしても、直さなければならないほど崩れた言葉は使っていない。

 ただ、ドレスは着慣れないので、まだ優雅な立ち居振る舞いが身についた気がしない。

 私はドレスを持ち合わせていないので、館に来るたびに、エリーゼさんが選んだドレスをデラさんに着せてもらう。

 娘さん達のドレスがたくさん残っているそうで、毎回違うものだ。

 こちらでは、未婚と既婚では衣装が違うらしい。



「エリーゼさん、一つお願いがあるのですけれど……」



 今日のお茶会の場所は、広めのサロンでピアノが置いてあったので、どきどきとしながら切り出した。

 今まで、作法を学ぶ関係もあって、屋敷内の色々な場所でお茶会をしていた。

 屋内や屋外、部屋の広さやテーブルの配置、その他諸々の違いを考慮して、その場に相応しい行動ができるように、あえて毎回場所を変えてあった。

 だから、ピアノがある部屋でのお茶会は初めてだった。



「何かしら? カグラがそういったことを言い出すのは珍しいわね」



 私が何を言い出すのかと、エリーゼさんは何やらわくわくとしながら待っている。

 何をそんなに期待しているのかわからなくて、首を傾げてしまう。



「もしよろしければ、ピアノを鳴君に弾かせていただけませんか?」



 私の言葉が意外だったのか、エリーゼさんが目を瞬かせる。

 鳴君はピアノを気にしているのを悟られないようにしていたけれど、それがばれた事が恥ずかしかったのか、珍しく困り顔だ。



「あら、ナルはピアノが弾けるの? かまわないわ、私もカグラ達の世界の音楽がどういったものか興味があります。とても、聴いてみたいわ」



 好奇心を抑えられないように、目をきらきらとさせたまま、エリーゼさんが鳴君を見る。

 鳴君は嬉しそうにお礼を言い、席を立った。

 ピアノに近づき、愛しいものに触れるようにそっとピアノを撫でて、ピアノの前の椅子に腰掛ける。



「しばらく演奏していませんから、先に軽く指慣らしをさせてください」



 鍵盤の感触を楽しみ、音を確かめるように目を閉じて、鳴君がピアノを弾く。

 幸せそうな笑みが浮かんでいるのに気づいて、店にも早くピアノが届くといいと思った。

 王都でも在庫がなかったようで、ピアノの取り寄せに、予定よりずっと時間がかかっているのだ。

 届いたピアノをいきなり見せて驚かせたいので、鳴君には注文した事を内緒にしている。

 だから、ピアノをおいた場合の店内をどうするのか、まだ相談ができないままだった。

 結花さんと二人で少し話し合ってみたけど、解決策は出ないままだ。

 


「ナルはピアノが好きなのね。もっと早く言ってくれたらよかったのに。貴族の女性の教養の一つとして、娘達はピアノを習っていたけれど、二人が嫁いでからは、弾く人もいなかったのよ」



 高価な楽器だというのに、触れさせる事に躊躇いもない貴族は、滅多にいないんじゃないかと思う。

 正直なところ、優しいエリーゼさんが相手でも、弾かせて欲しいとお願いするのは、何度も躊躇ってしまった。



「あ、この曲。――エリーゼさん、この曲は私達の世界では有名な作曲家が作った曲で、タイトルは『エリーゼのために』というんです。きっと、鳴君の感謝の気持ちだと思います」



 指慣らしを終えて、鳴君がまず最初に弾いたのは、ベートーベンの有名なピアノ曲だった。

 私も亮ちゃんも、ピアノを習っていた頃に練習した事がある、懐かしい曲だ。

 私が演奏の邪魔にならないように、声を潜めて説明すると、エリーゼさんは嬉しそうに微笑んだ。

 慈愛に満ちた優しい表情で、ピアノを弾く鳴君を見つめ、曲に聞き入っている。

 そんなに長い曲ではないので、久しぶりの音色に聴き入っているうちにすぐに終わってしまった。

 ブランクを感じさせないほどに上手だ。



「ナル、とても素敵な曲だわ。ありがとう」



 演奏が終わると、エリーゼさんとデラさんから拍手が沸き起こる。

 使用人としていつも控えているデラさんが、拍手をするなんて思わなくて、驚いてしまったけれど、鳴君の演奏を喜んでもらえたみたいで嬉しかった。



「もっと聴きたいのだけど、弾いてくださるかしら?」



 一曲程度では鳴君が満足できないのはわかっているからか、弾きやすいようにエリーゼさんがリクエストをしてくれる。

 鳴君は頬を紅潮させたまま、嬉しそうに頷いた。



「美咲さん、リクエストはある?」



 いつもより少し砕けた口調で尋ねられて、鳴君の心の昂ぶりを感じてしまう。

 聴きたい曲が多すぎて悩んでしまった。

 まだ、指が慣れていないだろうし、あまり難しい曲は負担になるだろうからと思うと、余計に迷う。



「ショパンのノクターンが聴きたい」



 悩んで、ごちゃごちゃと考えずに、好きな曲をお願いした。

 鳴君が笑顔で頷いて演奏を始めようとしたとき、ノックと共に扉が開いて、ラルスさんが入ってくる。



「素敵なピアノの音色が聴こえてきたよ。楽しい事には、私も混ぜてくれないと。おや? 弾いていたのはナルだったのか。てっきりカグラが弾いているものかと思っていたよ」



 ピアノの音を聴きつけて、ラルスさんはやってきたらしい。

 こちらでは男性がピアノを弾くのは珍しいのか、演奏者が鳴君だと知って驚いた様子だった。



「こちらでは、男性はピアノを弾かないんですか?」



 疑問に思って尋ねてみる。

 男性がピアノを弾く事に、何か変な意味とかあったら困ってしまうから。



「ピアノ自体が貴族の楽器だから、男で弾く人はあまりいないけれど、王族や上位の貴族ほど、嗜みとして練習するよ。だから、男性のピアノ演奏者は、身分の高い者が多いね」



 なるほど。

 もしかして、店で鳴君がピアノを弾いていたら、驚かれてしまうだろうか?

 平民の人なら、知らない知識なのかな?



「じゃあ、ラルスさんも弾けるんですか?」



 席につき、さっそく私が持ってきたシュークリームに手を伸ばしているラルスさんに、話を振ってみると、仕草で「少しだけね」と、返って来た。

 既に、シュークリームに夢中らしい。

 ピアノは半分くらい口実だったようだ。


 気を取り直した鳴君がピアノを奏で出す。

 ショパンは一番好きな作曲家だ。

 弾くのが難しくて、練習している時は随分泣かされたけれど、演奏を聴くだけなら一番好きだ。

 懐かしい曲を聴きながら、デラさんのいれてくれた美味しい紅茶を飲む。

 異世界でこんな時間が過ごせるとは、転生した時は思いもしなかった。



「これも素敵な曲ね。とても繊細な音の繋がりが素晴らしいわ。ナルはとてもピアノが上手なのね」



 ほぅっとため息をつきながら、エリーゼさんは鳴君の演奏に聴き惚れている。

 気持ちはとてもわかるので、同意するように頷いた。



「カグラは弾けないのかい?」



 ラルスさんに興味深そうに尋ねられた。

 小さい頃から、亮ちゃんと一緒に習っていたけれど、お母さんが死んだ頃にやめてしまっていた。

 習わなくても家にピアノがあったから、気が向くと弾いたりはしていたけれど、鳴君のようには巧くない。

 もし、保母さんの資格を取るならピアノは必要だから、指がなまらない程度にやっていただけだ。



「少しだけしか弾けません。ラルスさんと同じです」



 さっきのラルスさんと同じ仕草で返事をすると、ラルスさんとエリーゼさんが顔を見合わせて微笑んだ。

 ノクターンの後も、鳴君がショパンを続けて奏でてくれる。

 弾けるのが嬉しくて嬉しくて仕方ないといった様子が、見ているだけで伝わってきて、とても微笑ましかった。

 


「カグラ達が来るようになってから、館の中が華やいで、とても嬉しいよ。エリーゼも楽しそうにしているし、やはり、若い人がいるのはいいものだね」



 そうか、そんなにエリーゼさんが楽しそうにしているのが嬉しいのか。

 さり気なく惚気ているラルスさんが、ちょっとおかしい。

 


「息子さんも3人いらっしゃると伺いました。一緒に住んでないのですか?」



 いつも顔を合わせることがないのは、仕事に出ているからだとばかり思っていた。

 もしかして、ここに住んでいないんだろうか?



「次男と三男は王都の学園にいるから、長期の休暇になると戻ってくるよ。長男は結婚間近でね。別の屋敷に住む事になっているから、もうそちらに移っているんだ。私の手伝いをしてくれているから、執務室の方にはたまには顔を出すんだが、なかなか紹介するチャンスがない」



 結婚準備があるのなら、忙しいだろうから特に紹介はいらないけれど、そういった事情なら、エリーゼさんが寂しいのも仕方がない気がした。

 5人も子供がいたのでは、子供が小さい頃はさぞかし賑やかだっただろうから、それと比べると、今はとても静かだと思う。



「最近は、カグラもリョウジもナルもきてくれるから、とても賑やかで楽しいわ。お茶会や夜会もあるけれど、格式ばったお付き合いばかりだもの。息子達の第二夫人にと、話を切り出す隙を狙われるのも疲れるわ」



 エリーゼさんがため息混じりに言うと、ラルスさんは宥めるように優しく、エリーゼさんの背を撫でた。

 寄り添う姿がとても自然で、羨ましくなってしまう。

 私もいつか、こんな風に寄り添いあえる人と結婚できるのかな。

 こちらでは私の歳で結婚することも珍しくないようだけど、まだまだ結婚なんて考えられない。

 先生を想う気持ちは恋だと思うけど、でも、だからって、先生と結婚とかは想像もできないし、現実感がない。

 だからといって、他の人はまったく考えられないのだけど。

 

 それにしても、やっぱり、貴族ともなるとお付き合いも大変そうだ。

 まだ結婚もしていないのに、第二夫人の座を狙われても困ってしまうだろう。



「あなた達といると、本当に癒されるわ。みんなきちんとした教育を受けられるような家の出でしょう? こちらの世界では、当然のように平民扱いで困ったりはしないの?」



 貴族のお嬢様の生活しか知らないエリーゼさんにしてみれば、いきなり平民の生活をさせられることは、想像もつかないくらいに辛い事なんだろう。

 心配し、気遣うように問いかけられる。

 まずは、私達の国に貴族はいないというところから、理解してもらわなければならない。

 亮ちゃんと二人で、日本での生活をできるだけわかりやすく説明した。

 義務教育に、ラルスさんが驚いていたけれど、学校に通う年数が長いことには、もっと驚いていた。

 こちらの王都にある学園は、12歳から入って、18歳で卒業するらしい。

 4月に入学して、3月に卒業というのが、日本と同じで不思議な感じがした。

 春というのは、こちらでも始まりの時期らしい。

 学園に通えるのは、貴族と裕福な平民だけで、すべての子供が学校に通える国というのは、想像もつかないと、ラルスさんは言った。

 学園を卒業後は、研究者になる人もいるけれど、それはほんの一握りで、大抵は家業を継いだり騎士になったり、女性だとお嫁に行くらしい。

 ラルスさんの次男は、もうすぐ卒業で、卒業後は騎士団に入るそうだ。



「ナルなんて、ああしてピアノを弾いている姿を見ていたら、どこかの王子だと聞いても納得してしまいそうなのに、貴族がいない国で生まれ育っているなんて不思議だわ」



 うっとりと語るエリーゼさんを、ラルスさんは微笑ましそうに見ている。

 鳴君を見てうっとりとしているのに、それに焼くよりも、エリーゼさんが喜んでいる姿を見るのが幸せといった雰囲気に見えた。

 本当に羨ましくなるほどの仲の良さだ。

 


「お褒めいただき光栄ですが、僕は亮二には負けます。今、証明して差し上げますよ」



 ちょうど曲の合間だったからか、エリーゼさんの言葉が聞こえていたらしい鳴君が、何やら企むような笑みを浮かべた。

 亮ちゃんを見れば、何だか嫌そうな顔をしている。

 鳴君が何を企んでいるのか、想像がついたらしい。



「何が始まるのかしら? とても楽しみだわ」



 エリーゼさんがわくわくとした様子で、ラルスさんと顔を見合わせる。

 亮ちゃんが席を立ち、私の手を取って、ピアノまで連れて行った。

 何を始めるのかと思えば、鳴君が、何度も繰り返し聞いた曲を奏で始めた。

 どうやら、小学生の時のあの劇中歌を、私達に歌わせたいようだ。


 亮ちゃんが昔とは違う、低くて艶のある声で歌い出す。

 張りのある心地いい声は、聴いていてうっとりとしてしまう。

 小さな頃から何度も繰り返し歌った歌だから、久しぶりでも問題なく歌えるようだ。

 人前で歌うなんて久しぶりだから、女性パートの歌いだしはとても緊張してしまったけれど、歌い出したら懐かしくて、楽しくなってしまった。

 鳴君が、間奏にアドリブを入れてくれて、盛り上げてくれる。

 3人で一つの曲を作り上げているみたいな心地よさのまま、亮ちゃんと声を合わせて歌った。

 亮ちゃんは、最初は仏頂面だったのに、目が合うと優しく微笑んでくれる。

 掛け合いを楽しむように歌いながら、自然に微笑み返していた。

 近い存在だから、まったく照れもなく見つめ合える。

 


「リョウジもカグラも、とても綺麗な声をしているのね。本当に素晴らしいわ」



 歌い終わると、エリーゼさんが興奮気味に拍手をしながら褒めてくれた。

 ラルスさんも拍手をしながら、頬を紅潮させたエリーゼさんを愛しそうに見ている。

 こちらの歌は、吟遊詩人が歌う詩に近いものが一般的みたいだから、物珍しいのもあるだろうけど、褒められ過ぎて照れてしまう。



「ありがとうございます」



 気恥ずかしく感じながらも、褒められたのでお礼を言うと、熱くなった頬を、優しい仕草で亮ちゃんが撫でてくれた。

 くすぐったさを感じながら、されるがままに受け入れる。



「でも、決してナルも負けてはいないわよ。みんな素敵ということでいいじゃない。ナルにはナルの良さがあるのよ」



 悪戯っぽい仕草で片目を瞑りながら、エリーゼさんが言うと、ラルスさんも同意するように頷いた。



「3人ともそれぞれ素晴らしいよ。実に将来が楽しみだ。冒険者以外に何かやりたい事があるのなら、いつでも力になるから、遠慮せずに頼ってほしい」



 館に通う内に、よほど亮ちゃん達を気に入ってくださったみたいだ。

 ラルスさんはその場限りのことを言うような人ではないから、本当に力になってくれるつもりなんだろう。

 二人ともお礼を言って、こちらで習った作法で礼をしているけれど、それを見るラルスさんは満足げだ。

 まだ、作法を習い始めてそんなに経っていないけれど、合格という事なんだろうか。

 みんなが将来のことをどう考えているのかはわからないけれど、選択肢が広がった事は、二人のためにもとても良かったと思った。



 家に帰ってから、どうして亮ちゃんと私を歌わせたのか、聞いてみた。

 鳴君のあの行動は、唐突だった気がするし、亮ちゃんも少しおかしかった気がするのだ。

 すると、亮ちゃんと私の親密さをアピールするためだったと聞かされて、呆れてしまった。

 万が一にも、縁談など持ち込まれないようにしておきたかったらしい。

 あれだけ親切にしてくださる二人を疑うなんてと思ったけれど、同時に亮ちゃん達が、どれだけ心を砕いて、私を守ろうとしてくれているのか気づいた。

 何て幸せなのだろうと思う一方で、それでも完全に充たされる事はない心にも気づく。

 こんなに大切にされて恵まれているのに、先生がいない、ただそれだけのことで、完全に充たされることがないなんて、贅沢なんだろうか。

 楽しいと思うたび、幸せを感じるたび、それを共有する相手は先生がいいと思ってしまう。

 寂しくなってしまった私の心を知るかのように、亮ちゃんが、そっと肩を抱き寄せてくれた。

 優しい温もりを感じながら、服の上から先生の指輪を握り締めた。




亮二と美咲が歌ったのは、A Whole New World

個人的には、二重唱のパートは日本語の歌の方が好きです。

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