ただの龍の置物ではないらしい
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
書く為に一番必要なのは、スタミナだと思うんですよ。
両親が遠くへ行った土産に、干支の置物を購入した。これは毎年行われている事で、人の目線がかち合う棚の頂上には、今までの置物が身を寄せあって飾られていた。しかしもう余白はなく、本日加わった新入りは、その仲間から離れた台の上に無造作に置かれた。本やら眼鏡やら手袋やら、兎にも角にも雑多な雑貨に置かれた中にぽつんと佇む姿は、何だか少し、可哀想だった。
両親が寝静まった後、静かになった居間に一人居座っていると、ふと、今年の干支の龍が目に入る。周りが埃まみれな事も相まって、やはり何処か可哀想で、私は心の中で声を掛ける。
――遥々此処まで来てくださったのに、ごめんなさい。でも上に置き場もないし、両親に悪気はないと思うんです。どうか許してあげて下さい。今年も宜しくお願いします。
そう、内心頭を下げて眠りについた。
小さな黒髪の少年が、私の事を眺めていた。口が何度も動いて、何か伝えてくれている様に思える。無表情だけれど、決して悪い事を言っているのではないと言うことは分かった。その夜はそんな不思議な夢を見た気がする。
その時から、暫く悩まされていた鼻詰まりが嘘のように無くなった。毎日喉が渇く程、枯れる程だったなのに。その代わり、母が鼻詰まりに悩まされる様になった。
居間に移動して、テレビを付けると昨日の龍の置物が目に入った。龍の顔は素知らぬ顔で、私達の方を眺めている。
――貴方が、そうなさったの? お気持ちはとても嬉しいけれど、私の身代わりに病を移すのは、お辞めになってね。
それからまた、鼻詰まりが起こる様になった。改めて、寝苦しい夜が続く。それでも。
私は医者から貰った薬をちみちみ飲みながら、風邪を直した。
どうやら両親が連れていらしたのは、ただの龍の置物だけではないらしい。
明日からピボットテーブルと戦おうと思います。
神社とかの御籤って、干支の置物付きのがあるんですよ。
それを毎年やってて、置物として飾っているけれど、置き場が無くて今年のものは雑多なものと一緒になってしまった話。
おこがましくも、目に掛けられて嬉しかったのではと。
明日からの生き方を思い出そうと思います。
あとネタも。頑張って生きます。