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994話 予想外の爆弾投下




 ほのぼのしているメグミ達とは対照的に、味方だった同格の神が(実質)敵に寝返り、厄災を運ぶ使者と化した討伐軍は……


 チームワークが一気に乱れて、闇神そっちのけで、「どうやったら自分が生き残れるか」しか考えない醜いサバイバルを始めた。



 だが、仕方ないのである。


 上級神達は元々「別派閥を率いるライバル」なので、闇神を殺し終えたらまた蹴落としあう間柄であり、真に気を許せる仲間などいない。



 そしてつい先程まで、呪いを一部跳ね返されたせいで一際性格が捻じ曲がってしまった元ライバルのクソ神を、下僕として使い潰したり……


 先にリスクをとって前へ出た、下血吸い取り担当の操神<カルト>を見捨てて、闇神の策を見るための生贄にしたりと……


 自ら「信用できない証拠」を山のように積み上げ、「利用したもん勝ち」の実績を残してきたのだ。



 これでチームワークが保てる方がおかしいし……加えて、<カルト>が所持する<糞神の加護札>が3枚しかない以上……


 協力して札を無効化するより、誰かを盾にして自分の尊厳を守る方が助かる確率が高いため、「札が尽きるまでは潰し合い」が最適解となる。






 だが全員が短期目線での最適解を選び、加護札を他者に押し付けようと潰し合った結果、闇神への攻撃が止み……


 せっかく下血を吸い取って弱体化させた<呪いの鎧>は、再び「防具として使える水準」まで回復してしまった。



 そして闇神は、この機会を生かして新たな奇策を考え今後のバトルでも優位に立とうとしていたのだが、思わぬ厄災が降りかかる。


 それは……上空を飛ぶ<恵のダンジョン>所属のモンスターが、闇神の頭上目掛けて落としたカプセルによって、もたらされた。



「ぅん? 何だコレは……婚姻届? 婚前行為の慰謝料? 生活費の補償……??」


 カプセルの中には"口避け女"直筆の婚姻届と契約書が入っており、良い具合にTUEEEスイッチが入っていた闇神の思考を、強制シャットダウンさせたのだ。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜婚姻届〜


我々も不本意ではありますが、大切な純潔を貴方によって散らされ命まで奪われた以上、男としての責任は果たしていただきます。


今すぐ我々の依代である<口避け女>と婚姻の儀を執りおこない、その命が尽きるまでATMとして生きることで、加害の償いを果たしなさい!


婚前行為の慰謝料として、貴方が持つリソースの10%。


また日々の生活費として、貴方が持つリソースの1%を毎月私にくださいな。


もし離婚なさるなら、財産分与としてリソースの50%を徴収のうえ、離婚後の生活保障費用名目で、婚姻時と同額のリソースをいただきます。


貴方が転生しても追いかけて、我等の身と尊厳を穢した代償……しっかりと支払わせますので、ご覚悟なさいますように。



by世界で一番美しい亡霊


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






 もはや呪いである。


 普段なら「ふざけんな!」と破り捨てるところだが、カプセルには「"口裂け女"の毛髪」も入っており……


 それが特殊なチカラで闇神の手首に絡みつき、婚姻届と契約書を手から離せぬよう護った。



 もちろん"口裂け女"は、怨霊化するほど闇神を憎んでいるわけで……決して、「責任をとって結婚してほしい」とは思っていない。


 だが女が出す「結婚」というワードには、男の平常心を失わせる"圧"がある事も理解しているため、あえてこの場面で「責任をとっての結婚」を迫ったのだ!



「いやっ、あんなゾンビ臭がする不細工女と結婚なんて……。そもそも子宮も腐っていて、子を産めないじゃないか……」


 闇神から本音が漏れた瞬間、"口裂け女"が側にいる訳でもないのに、手首に絡みついた毛髪がギュッと締まり、「逃がさない!」という意思表示がなされた。



 リアルお化け屋敷……男にとっての墓場は目の前であり、闇神はプチパニックを起こして毛髪を引きちぎろうとする。


 しかし上級神の攻撃にもかかわらず、なぜか"口裂け女"の毛髪は千切れない。


 むしろ抗おうとすればする程、婚姻届と契約書から香るゾンビ臭が現実を突きつけ、闇神の心を地獄沼に沈めていく。






「分かった! 本能に任せて貪り食ったことは詫びる。多少の慰謝料も支払ってやろう。まずは落ち着いて、大人な話し合いをだなぁ……」


 次の奇策を考え戦局を有利にするために、一生懸命闇神がつくり出した時間を、"口裂け女"はたった数枚の紙と毛髪だけで削り取った。


 少し前まで狩人のような笑みを浮かべていた闇神は、今や哀れなオッサンであり……"詰み婚"のストレスでハゲあがりそうである。



 そして闇神の不幸を楽しむように、ダンスフロアの上空を飛ぶモンスター達が、クラッカーを鳴らして煽り始めた。


 一応"結婚"というのは、神界でも「めでたいモノ」という認識なのだが……この条件では、さすがに墓場婚すぎる。



 拒否しようにも、「腐臭&腐った脂」がガッツリ染みついた毛髪が、グルグル闇神と手首に巻きつき「"口裂け女"の執着の強さ」をアピールしており……


 シンプルに怖い、もし断ったら本気で呪い殺されそうだ。

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
いやがらせ度はメグミ陣営の方が上だよねやっぱり
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