992話 (実質)便所紙ビンタ
〜闇神<スティグマ>side〜
「(くくくっ! やはり札全体を消し飛ばすことは諦め、呪い……違った、加護の核となっている刻印部のみ狙ってきたな。ここまでは予想どおり)」
珍しく積極的に前へ出て紙担当となっている操神<カルト>は、洗脳やマインドコントロールを得意とする、操作系の上級神だ。
操作系ゆえ紙の扱いも上手くはあるのだが……上級神の中では凡庸な神なので、不意打ちの洗脳をくらわない限り私が負けることはない。
「(力押し勝負なら尚更だろう。奴と私、双方の力が"加護札"一点に集中すれば、自ずと魔法力に秀でた私が押し勝つ!)」
奴もそれが分かっていて、札全体を消し飛ばすことは諦め、加護のみにターゲットを絞ったのだ。
もしこれが「後ろの連中も含めた総力戦」なら、さすがに押し負けて札を燃やされ、ついでに札を掴んでいる手も負傷していただろうが……
<カルト>の後方にいる上級神連中は、支援要員として全くアテにならんからな。
私に対抗するため一時的に手を組んでいるだけで、元々「蹴落としあうライバル」なので、精力的に誰かを助けることはない。
そのうえ今は、私が「(奴等視点だと)おぞましい札」を生みだし、近づく者に鉄槌をくだそうとしているのだ!
我が身大事なアイツ等が、危険をおかしてまでライバルの為になる行動をすると思うか?
これ幸いとライバル神に全てを押し付け生贄とし、自分が助かるためのデータ取りに勤しむだろう。
「(だが……私の真の狙いは、<カルト>に<糞神の加護札>を貼りつけ、奴を食糞体質にすることじゃない)」
どうせ奴を信者にしたところで、討伐軍の上級神が全滅するか私が死ぬまで、この戦いは終わらぬのだ。
つまり、奴か私のどちらかは必ず戦死する。
この状況で糞の大切さを説き、糞神教の布教活動をする意味などない!
「(魔法力で私に及ばぬうえ孤立無援の<カルト>は、全ての力を加護札に一点集中させるしかなく、他の部位の防御がガラ空き。そこを狙う)」
幸いなことに、先ほど働神<メグミ>が中級神共に武器を売りつけ……その武器が、彼方此方に転がっていたからな。
状況的にケツを狙うことはできんが、闇属性神と相性最悪な聖剣には違いないし、無防備なところを刺されれば堪えるだろう。
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〜処女の聖剣〜
この剣を使って儀式をおこなうと、男性に<ピー>されたとき「聖なるマナで生まれた霊剣」が、入ってきた<ピー>を切り裂き身を守ってくれるようになる。
一生男性と交われなくなるが、別の国宝級アイテムを使えば「儀式による妊娠」は可能なので、娘を大事に思う権力者にとって喉から手が出るほど欲しいアイテム。
なお……本人の意思とは無関係に使用されることが多く、一度儀式がおこなわれてしまうと取り返しがつかないため、親子仲が崩れる可能性アリ。
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<−−− グサッ! −−−>
「ぐ……っ!!」
作戦成功。
加護札ばかり見て他の部位の防御をおざなりにするから、ヘソに聖剣を刺されるハメになるのだ。
数の暴力で私を蹴落とそうとする前に、もう少し地力を高めるべきだったな。
そして不意打ちのヘソ串刺しをくらって、意識が腹へ向き顔面の警戒がおざなりになったところへ……
<−−− バチーーーン!!!! −−−>
呪い……違う違う、加護の核こそ壊されたものの、材料となった"私の糞"は変わらず付着している札を、<カルト>の右頬へビンタでお見舞いする。
ついでに衝撃で一瞬意識が飛んだ奴の首に、床に落ちていた聖属性アイテム<忠臣の首輪>をはめて、下僕化完了!
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〜忠臣の首輪〜
この首輪をはめると主人がキラキラ輝いて見えるようになり、正当な対価を払わずとも生涯主人に使える"忠臣"が誕生する。
しかし首輪の価格が「家臣一人の生涯賃金」よりはるかに高いため、絶対に裏切りを出してはいけない現場以外で使われることは稀。
主人が亡くなった後は、主人の遺骨が輝いて見えるようになり、遺された忠臣は自動的に「墓から絶対に離れない墓守」となる。
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『ご主人様!!』
「うおっ、気持ち悪っ! ゴホン! 犬みたいな服従ポーズをとっている暇があるなら、とっとと仕事をしろ。ほら、この実を食ってだなぁ……」
<−−− バチーーーン!!!! −−−>
下僕化したものの、日頃コキ使われていないせいか動きが悪い<カルト>の左頬へ、中級神共の懐から奪った<働神の加護札>を貼りつけると……
『ご指示をくださいませ! 死ぬまで働きます!!』
いい具合に調教され、何でも言うことを聞く社畜に早変わり。
「おぅ。この<糞神の加護札>を後ろにいる神々に貼りつけて、糞神教を布教してこい。3枚貼りつけ終えるまで戻ってくるなよ」
『かしこまりました!』
これで、最悪でも同士討ちで一神は死ぬはずだ。
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作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)






