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991話 カミの攻防




 討伐軍有利に見えたのも束の間……加護札という名の呪い札を創りあげ、下血吸い取り作戦のキーマンである「紙を操る神」を潰しにかかった闇神。


 その様子をモニターで見ていたメグミは、パクられた自身の加護札と比較して憤怒の声をあげた。



「一緒にすんな! 僕のは、他者の役に立つ加護札。お前のは、嫌がらせ目的の呪い札だろう! 実質罰ゲームなんだから、"加護"ってワード使うなよ!」


 第三者からすると<働神の加護札>も充分罰ゲームであり、「お前がいうな」でしかないのだが、本人にその自覚はない。



 自覚がないからこそ「ありがた迷惑な贈り物」として機能しており、もしこれが意図的だったら、今頃メグミは討伐軍の神々に滅ぼされている。


 もっとも……メグミ本人に自覚はなくても、モンティートやマサル等……周りはしっかり迷惑度を自覚しており、故意に嫌がらせしているので……


 神々に及ぼした実害は、"本人自覚アリ"パターンと大差ないのだが。



「でも、よくアレで"加護札"なんて創れましたね。本人が迷惑度を認識していたら、普通"呪い札"判定になりません?」


「まぁ、純粋な加護札より効果は落ちるだろうけど……闇神は、あくまでも"闇属性のトップに君臨した上級神"じゃん? 元々、厄災を振り撒く属性だから」


「あ〜、なるほど。元々"祟り神"だから、加護という名の呪いが降るのも今更だと」



 疑問の声をあげるマサルとそれに答えるモンティートが、メグミと違って落ち着いているのは、メグミと違って「完全な第三者」だからである。


 神として実害を及ぼしたわけじゃない彼等は、闇神に自身の手札をパクられる心配などないし……


 闇神が彼等に、嫌がらせ目的で<糞神の加護札>を押しつける手段も、今のところ存在しない。



 ゆえに冷静に状況を俯瞰することができ、内心「<働神の加護札>と大差ないよな〜」と思いつつ、プンスカ怒るメグミを慰めているのだ。


 生み出すブツが大差なくとも、メグミと闇神では「周囲から可愛がられる度合い」が大きく違い、彼が孤立することはないのである。






 そして……自分優位だと思っていたところへ、とんでもない反撃をくらった「紙操り担当の上級神」は、大慌てで防御の一手を打ちはじめた。


 なにせ彼の後方に控えている味方(笑)は、味方であるはずなのに全く信用できないしアテにならない。


 なので自分で対処しないと、闇神になされるがまま加護の餌食となり、闇神が手に持つ<糞神の加護札(大)>が示すとおりの糞野郎に堕ちてしまう。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜糞神の加護(大)〜


毎日"食糞"をしないと生きていけない身体になる。


誰のモノとか関係なく、糞を見ると、キスして味を確かめニオイを嗅がないと落ち着かない特殊性癖が装備され、下痢便も"飲み物"に見えるように。


特にライバルの糞は輝いて見えるようになり、生み落とされたものをダイビングキャッチして食いたい衝動に駆られる、マゾ体質になってしまう。


また公衆の面前で排泄することに快感をおぼえる超絶変態属性も付与され、生涯「糞野郎」として生きることを運命づけられる。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「(ふざけんなっ! なにが"加護札(大)"だよ、特大の呪い札じゃねぇか! 一発目なんだから、せめてお試し扱いで"微"とか"小"にしろよ!!)」


 酷すぎる嫌がらせにリソースを割き、自身を「糞野郎」に堕とそうとしてきた目の前のウンコ星人を、本音では罵倒したいものの……彼は口を開けない。


 しゃべると肺の空気を吐きだすことになり、糞神化した闇神の接近によりウンコ臭くなった辺りの空気を、補充するハメになると理解しているからだ。



 闇神はすでにブリり過ぎて嗅覚がマヒしているが、上級神ゆえに人一倍鋭い嗅覚をもつ、討伐軍の神々からしたら堪らない。


 一応、嗅覚自体は意識的に麻痺させる事もできるのだが……麻痺させたとて、ニオイ成分が自身の鼻腔に付着する事実に変わりはないのである。



「(そもそもパクるなら、札の外観もパクれよ! どうして札に糞を塗りたくった! <働神の加護札>と同じように、糞に侵されていない血を使え!!)」


 <働神の加護札>のマトモな部分だけ魔改造してきた闇神に、内心突っ込んでしまう紙担当神だったが……



 そもそも闇神は、鎧の構成成分である下血を吸い取られて貧血気味なので、血を使えなかったのだ。


 つまり討伐軍の「貧血にしてしまおう作戦」が、巡り巡って自分の首を絞めたカタチであり、自業自得としか言いようがない。






「(仕方ない。あの呪い札の核となっている刻印部分を焼く! そうすれば、札に塗られた糞の物理的脅威はともかく……呪いからは逃れられるはずだ!)」


 結界メインで防御一辺倒だった紙担当神は、あまりにも理不尽な状況を心の中で一通り嘆いた後、諦めて防御対象を絞り「攻めの防御」に転じた。



 残念ながら、一部とはいえ回復を果たした闇神と彼では闇神の方が強いため、後方の味方(笑)がまったく役に立たない状況では……


 ガチガチに結界ガードされた呪い札の全てを、焼き切ることは不可能だったのだ。

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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良い感じに相打ちになりそうで草
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