986話 言わんこっちゃない
〜メグミside〜
そんな事を思っていたら、本当に来てしまいました……残念系・狂信者眷属<マゾ><ドエム><モツ><ミジメ>のコンボが……。
「どうしてこうなった!? ねぇマサル、僕呪われていない!?」
「いや。これまでの事例を見てりゃ、おおよそ察しはつくだろう。諦めて全員飼ってやれ」
そりゃあ悲惨な扱いを受けてきた子達だし、もう眷属化しちゃったから、末永くウチで働いてもらいますけど……酷い!
「それにしても、特攻で成果を出したわりには4神全員アッサリ死んだね。どちらかというと、殺さず時間稼ぎをしたい闇神を出し抜いて殉職した感がある」
『はい! 自分のモツを焼かれるいい匂いが漂ってきて、それを嗅いだ瞬間……何かがプッツリ切れちゃって。無我夢中で逝きました!』
あぁうん、それはコチラも悪いんです……ごめんなさい。
あのダンスルーム、空気を悪くするために意図的に換気扇をつけなかったから。
そこで焼肉のタレを使ったモツ焼きなんかしたら、そりゃあ匂うよね。
「それで君は、名前が<モツ>なんだね。よ〜く分かったよ」
『はい。能力的にはイマイチですが、強靭な内臓をもって転生することができたので、どんなヤバイ食材でも食べられます。毒見役として重宝してください!』
いや、それで死なれたら後味悪いんですけど!?
毒見役ができる人材なんてレアだから、ありがたいとはいえ……当たっちゃうリスクを考えると、仕事の頼みどころが難しいな。
「それにしても、なぜ上司軍団は急にモツ焼きなんか始めたんだか。不潔な内臓を置いていった部下に対する制裁だとしても、焼肉する状況じゃなくない?」
『あっ、それは単に"腹が空いた"からだと思いますよ。あの方々の自販機、ロクな物売っていないじゃないですか』
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狂信者転生で絶望から立ち直り、一歩引いて物事を見られるようになった<モツ>の予想は当たっていた。
討伐軍の上級神達は、制裁の意図もあるものの……主に「腹が空いた。主菜が食いたい」という理由で、中級神達のモツを拾い食いしたのだ。
彼等は神の中でもトップクラスの格をほこる上級神なので、普段は何も食べずとも腹など減らないが……
<恵のダンジョン>で散々な目にあい消耗してしまったため、本能的に「何か食って回復したい」という欲が生じていた。
しかしメグミの自販機で提供される商品は、クソ神用自販機とほぼ同じラインナップであり、実質空気のポテチや食った気にならない保存食ばかり。
結果として……彼等は無意識のうちに"肉"を欲しており、比較的それに近いブツが転がっていたので、本能的に喰ってしまったのである。
正確に言うと、彼等が最も欲したモノは「モツに僅かに残っていた中級神達のリソース」であり、生で吸収してリソースだけ回収することもできた。
だが激辛料理で痛めつけられ、自販機のカッスカス商品で寂しくなった口を、慰めるためには……
ただリソースを回収するだけでなく、脂がのったモツを「食」として消費する必要があったのだ。
『俺達の腸、消毒にリソースを割かなかったから寄生虫いるんで、喰っちゃいけないヤツですけどね〜。メチャクチャ不衛生な環境で過ごしましたし』
「あぁ、それは僕も思った。あの調理法じゃ、火による殺菌はできても虫は残っちゃうよね?」
『おそらく。<恵のダンジョン>で魔改造された寄生虫でしょうから、火入れしたとしても怖いです。腹の中で卵がかえるかも』
その結果が、<モツ>とメグミの会話のとおり「ヤバイ虫の寄生リスク」なのだが……上司軍団の肉体は、耐えられるだろうか?
スペック的には余裕なはずだが、これまでの醜態を見てきたメグミ達の目には、「コイツ等、もしかして罹るんじゃね?」と映っている。
そんな上司軍団は、生き残りの中級神達も捨て駒として使ってしまい、ついに自分達しか"使える駒"がない状況に。
香ばしい焼肉のタレがかかったモツ焼きを喰ったことで、腹は満ちたものの……今後は自分達で動くしかないため、消耗必至だ!
彼等と敵対する闇神もまた、思ったより時間を稼げず「無力化した子豚」に逃げられてしまい、鎧のアップデートはできなかった。
すでに攻略法が明らかになっているため、相手によっては致命傷になるところだが、この場に残っているのは「プライドの塊である上級神」だけ。
そんな彼等が、中級神達のように「臓物を切り捨てて特攻」なんてあり得ないし、「備えの為に己の肉体の一部をくり抜く」ことすら嫌がるタイプなので……
相手に恵まれ、「実害ナシ」に持ちこめる可能性も出てきている。
だがメグミ達も、味方に迎え入れられる魂は全て回収し終え、最終決戦に向けて気合いを入れなおした。
監視室でも、アップデート済みの"口裂け女"が一花咲かせようと手をワキワキさせているため、闇神が思惑どおり勝ち残れる確率は…………。
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作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)






