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978話 イヤイヤ期




 ようやく重い腰をあげて動き出した、上司軍団。


 彼等はまず、同じ上級神で直轄の奴隷であるクソ神に、「自分達が合流するまでに一働きしておけ」と指示。


 そして彼に一部権限を委任し、やらかした無能中級神はその場で始末できるよう取り計らった。



「あの自販機によるアイテム販売が原因だろう? 働神にもクレームを入れるか?」


「止めておけ。働神<メグミ>は、それなりに使えるアイテムを放出した。やらかしたのは、こっちのゴミ共だ」


「まぁ、そうだな。まさか自ら便座に顔を突っこみ、ウォッシュレットの水を飲むバカが発生するなんて……想定の範囲外だろう」



 ボッタクリ価格で不良在庫を販売しまくったものの、アイテムは全て国宝級以上かつ、使い方をミスらなければそれなりに効果をあげられる代物だった。


 そのため上司軍団は、メグミが意図的に足を引っ張ったのではなく……単に現場の中級神達が無能すぎただけ、と判断。



 そんな無能でも一定のリソースは持っており、死後<恵のダンジョン>に回収されてメグミの手に渡った点については、抗議の余地アリだが……


 自販機によるアイテム供給にまでケチをつける必要はない、と結論づけた。






「我々には売るな、と釘を刺す必要はあるがな。あれらのアイテムは、良くて中級神が使うオモチャ。我々上級神にとっては、粗末すぎる」


「たしかに。言わなくても普通は察するものだと思っていたが……働神<メグミ>は下民出身かつ幼いゆえ、"常識"という概念がなかったな」



 ここまできても、「自分達(上級神)=崇められる存在」だと無意識のうちに断定し……


 クソ神に対するハリボテ対応を見ていたにも関わらず、ちゃんと説けばメグミも常識的な接客(自販機運用)をする……と考えている上司軍団。



 前提条件を取り払って冷静に観察すれば、メグミのクソ神対応がいかに「バカにしたもの」だったか、察せるはずだが……


 長年かしずかれ続け、ナチュラルに「自分=頂点」と思ってきた彼等にとって、その"前提条件を取り払う"工程は難しいものだった。



「そういえば……あのゴミ共が、最期の特攻を仕掛ける前に"働神への祈り"を捧げていたよな? 死後の魂は、希望どおりの処遇に……?」


「いや、流石にないだろう。働神だって、あんな無能共を部下に加えたいわけがない。魂とリソースを分離させ、"記憶を剥いで下界へポイッ"に決まっている!」



 自分達が絡まなければ、(冷酷ではあるものの)マトモな価値観をもっている彼等は、あそこまで派手にやらかして散った無能を再登用する気などない。


 そして「下民上がりのメグミ」ですら、あんなゴミは不要と断じ、殉職した中級神達の存在を記憶から消して脳の容量を空けた。






 なお……上司軍団に「生粋の無能。再登用の価値ナシ」と判断された殉職者……特に、ウォッシュレットの水を飲んで散った無能神は……


 現在「魂だけの姿」となり、巻き込まれた不運神の魂より前へ出て、メグミに「転生させて! 貴方の部下に加わりたい!」と猛アピールしている。


 知能こそ、<働神の加護札>と上司軍団のパワハラに焼かれて死滅してしまったものの、それを補うだけの"ゴマ擦り力"は健在だ!



 もちろんこの露骨なアピールを見たメグミは、生前の無能神がおかした散々なやらかしが脳裏に浮かび、「勘弁してください!」と絶叫。


 先輩や仲間の指摘には従順で、基本的にYesマンの彼としては珍しく、ガチの「イヤイヤ期」に入った。



「無理ですよ〜。だってあの惨事、見たでしょう? 不運じゃ片付けられないレベルで、脳細胞が逝っちゃっています!」


「まぁ、それはそうなんだけど……排除すると、他の転生信者がビビるじゃん? リソースを渡さず、足の引っ張りようがない場所に置いてあげなよ」


「嫌だぁ〜!!!! モンティート先輩の意地悪! 悪魔ぁ!!!!」



 いくら働き者でも、周りの仕事を無駄に増やす「無能の才」を持つものは、働神<メグミ>にとって天敵なのだ。


 本気で嫌がった彼は、全身に鳥肌を立てて涙を浮かべ、「本気で嫌なんです! 返品したい!」と懇願している。






「とは言ってもねぇ〜、その返品先が受け取り拒否しているんだもん。ほら、この監視映像を見てご覧。ハッキリ"拒絶している"でしょう?」


「僕も拒絶したいんですけど!?」


 泣き喚いたものの、すでに無能神の魂は<恵のダンジョン>に回収されてしまい……"お手つき"扱いとなったため、返品不可能な状態に。



 残る手段は、<サルトー区・ポルカト界>の何処かにポイ捨てし、朽ち果てるか次の主人を見つけるまで放置、というやり方だが……


 無能とはいえ元中級神を下界にポイ捨てするのは、さすがにリスクが高すぎる。



 記憶を消せば逆恨みされ可能性は減るが、それでも魂のスペックは高く、<農民><小鬼>同盟にとって"厄災の芽"になりかねない。


 メグミ達を恨む「力はないけど陰口だけは達者な魔王」は、未だに数多く存在し……ソイツ等と組まれると、面倒なことこの上ないのだ。

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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