表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
971/1021

971話 徳を積むために




 当たり前のように「見栄えだけいいハリボテ」を上級神へあてがい、中身の伴った地味アイテムを中級神達に回した、メグミとマサル。


 「格上の自分達が使っている物=優れている」と、脳死で解釈してしまう糞神&クソ神は、全然ソレに気付かないが……


 壁が吹き飛んだとはいえ同じ空間で、ギッチリ詰まった"良い物"を飲み食いした中級神達は、口にこそ出さないものの色々と察した。



『『『『『『『『『『(あぁ、そうか。働神様も、スペックだけ高くて神としての中身が全くともなっていないこのクソ共に、利益供与したくなかったんだな)』』』』』』』』』』


 ズレている部分もあるが、半分以上は当たっている。



 働神<メグミ>は、高いスペックを持ちながらもそれを活かさず、「部下に理不尽な命令ばかりして自分は安全地帯でグータラ」という……


 "清い労働"とは対極の位置にいた上級神達を嫌っており、「貢献しても得るものなど無い」と割り切った対応をしただけ。



 むしろ万全の状態でクソ神が勝ってしまうと、闇神討伐後の<恵のダンジョン>が搾取地獄と化し、<農民><小鬼>同盟も滅んでしまうので……


 明確に敵対こそしないものの、「討伐軍を適度に弱らせよう」と必死だ。



 ただ中級神達ほど、直接的な迫害はされていないため……恨みに近い感情はなく、将来の自分達が虐げられぬよう事前に手を打っているフェーズ。


 すでに<働神の加護札>で脳を焼かれ、取り返しがつかないレベルでイってしまった中級神達とは、前提条件が大きく違う。



 だが「敵の敵は味方」という事で、中級神達はますます働神<メグミ>に傾倒し、「来世は労働教に入信したい」という思いを強めた。


 そして現世で徳を積むために、あえて「原価率が低そうなボッタクリ商品を買う」という、他人の財布だからこそできる活動(笑)を始める。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜マサルside〜




「あっ、また中級神達が和三盆を買ってくれた! これで20kg……どうして彼等が、砂糖中毒になっているんだろう?」


「そうじゃねぇと思うぞー。メグミ、とりあえず自販機に宝剣を並べておけ。スティーブが<水の職人>で生み出した、"役に立たないアイテム"だけ選抜!」


「えっ? うん、分かった〜」



 長い間勇者として活動し、信仰心を暴走させる民間人を大勢見てきた、俺には理解できる。


 あの中級神達の目……来世での扱い向上を期待して、頼まれた訳でもないのにボランティア活動で徳を積もうと空回る、狂信者のソレだ!



 つまり今、中級神専用自販機でボッタクリ商品を売れば、彼等は「実際のところ大した価値などない」と理解していながら、それを大人買いしてくれる。


 仕入れ値の500倍で売っていた、「ちょっと高級で凝った形の砂糖」を爆買いし、それを味わうわけでもなく水に溶かしてジュースにしたのだから……


 監視者に怪しまれない範囲でコチラに利益供与できれば、課金品目は何でもいいのだろう。



「メグミ、実践で役立ちそうな物はダメだぞ! あくまでも、見た目だけ派手で使い物にならないハズレアイテムのみ販売するんだ」


「うん。ギンギラギンの宝剣とかだよね?」



「そうだ! レア度の尺度が"成金方向"へ向いたアイテムのみ厳選しろ。そして、可能な限り高値で売りつけてくれ!!」


「了解!」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜水の職人(Sランク)〜



HPを最大量の50%捧げる代わりに、水属性のアイテムを生み出すことができる能力。


ポーションを飲んで回復し、繰り返しアイテムを生み出すことも可能。


ただし……たとえHP残量が50%以下であっても、この能力を行使すると「最大量の50%にあたるHP」を奪われるので、回復量が足りない場合、HP枯渇による死に至る。


アイテムのレア度はギフトランクによって変わり、ギフトランクは能力者の職業ランクと相関する。


Sランクの場合、最低でも国宝級のアイテムを生み出すことができ、運が良ければ神話級のアイテムが生まれることも。


よりレア度の高いアイテムを求める場合、生み出すアイテムに細かな条件をつけず「100%お任せ」にすることで、僅かだが出現率を上げることができる。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






 スティーブの<水の職人>ギフトは、良い方に振れれば有能なんだ。


 ただガチャ要素が強すぎて、当たりアイテムの何倍もハズレアイテムが量産され、それが不良在庫となっていた。


 俺達の目から見りゃ"ハズレ"でも、国宝級アイテムに違いない以上、無闇に人間社会のマーケットで売り捌くことも出来ねぇからな。



 でも神様相手となれば、話は変わる!


 上級神が戦っているところで国宝級アイテムなんか使っても、一瞬で破壊されるだけだから、使い捨ての消耗品としか思われない。


 またボッタクリ価格で売り捌いたところで、「下民上がりの中級神が提供するアイテムにしては頑張った方」だから、文句も出ないだろう。



 討伐軍の善戦に貢献しようとした結果、レベル違いの残念アイテムを売つけてしまい、ただ戦費を消費しただけのバカ……と思われるだけだ。


 役に立つレアアイテムだからと、押し売りモードで献上された「闇神のウンコ」よりは、キラキラ輝いていて見栄えも良いしな。

読んでくださり、ありがとうございます!


10月8日に、『クラス全員で魔王転生!』のコミック2巻が発売されました!

興味がある方はぜひ読んでくださいm(_ _)m


詳細ページへは、下の表紙イラストから飛べます↓↓↓

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
そして思わぬ形で戦況を変えるアイテムとしてこれらのハズレが活用されるんですね、わかります(おいっ) 出てきたときから不遇ギフトの類いだと思ったし、生産過程もアレな能力でハズレも多いと散々な評価を覆せ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ