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966話 上級神初の犠牲者


〜メグミside〜




『くくくくくくっ! 俺を殺すか? もしココで俺が死んだら、俺のリソースは丸々メグミのものとなり、あの過労神が昇格しちまうぞ?』


『『『『『『『『『むぅ……っ』』』』』』』』』



 酷いっ!


 協力者って訳でもないのに、僕の名前を脅し文句につかい身を守るなんて!



「たしかに、下界生まれの僕が上級神に昇格するなんて、プライドの塊である上司軍団には認められないだろうけどさぁ〜」


「いや、そうじゃねぇし。下民の昇格が不愉快なのも、無くはないだろうけど……それ以上に、過労神が同じ立場に上がって神権を持つのが嫌なんだろう」


「だよね〜。もし同格の神に加護札を押し売りされたら、断りづらいもん! 僕等だって、"直近で身を守るためにはやむなし"とはいえキツイし」



 ちょっとマサル、それにモンティート先輩も……どういう事ですか!?


 そりゃあ後輩の僕が上級神になるのは、<農民>同盟の先輩方にとっては面白くないでしょうけど、「加護札の押し売り」が理由って!?



「"加護"って名目の罰ゲームだもんな。それも人生を賭けた」


「うん。恥をかく程度なら遊びの範疇で楽しむけど、不可逆的に脳をやられて社会的に終わっちゃうからね。命も尊厳も、メグミ君に喰われちゃう」



 ナーティー先輩まで、僕の罵倒大会に加わったぁ……グスンッ!


 僕はただ労働の素晴らしさを広めたいだけなのに、どうして理解を得られずアンチが湧くのだろう?



「ふふふっ、メグミ君は、知らなくていいよ〜。(周りの本音に気付いて自重すると、コチラの最大の武器である加護札の威力が削れかねない。それは困る)」


 モンティート先輩……先輩も、闇神みたいに<アンチ先輩>に改名しません?


 財布に余裕があるわけじゃないけど、改名料くらいなら奢りますよ。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




 メグミが絶望に打ちひしがれている間にも、<働神の加護札>は主人の分までしっかり働き、味方を背中から撃ったクソ神に天罰をくらわせた。


 彼を取り囲んだ上司軍団が、力尽くで彼の額に加護札を貼りつけて<過労キョンシー>化し、得意の搾取スキルを発動する条件を整えたのだ。



『おぃ、何をボケッと突っ立っている。とっとと机の上にある激辛料理を平らげろ。貴様が汚水を混入したぶんも全てだ。ケジメは自分でつける。当然だろう?』


『承知シタ』



 札一枚で意識を支配されて、ノルマを与えられる事に喜びを感じるようになってしまったクソ神は、敬語こそ使えないものの実質"上司軍団の奴隷"に。


 そして……喉が焼き切れそうなほど辛い料理を、水なしで猛スピード完食し、脅し文句の材料にした「働神の天災力」を、身をもって証明した。



 結果として、クソ神が仕掛けた汚水混入の被害は消えたものの……


 知らず知らずのうちに「元ライバルの糞」を食わされてしまった、上司軍団の心の傷は癒えず、報復は次なるフェーズに。



『おぃ、奴隷神。闇神に呪いの一部をはね返されてクソ神化した、お前の実力不足が諸悪の根源なんだ。自分に呪いを重ねがけして、クソ化を上書きしろ』


『承知シタ』



 たとえ性格がクソでも、それ以上に奴隷根性が染みついてしまえば味方に噛み付くことなどできないので、上司軍団は彼を<奴隷神>に改名することに。


 自ら内臓をほじくり出して供物とし、セルフ呪術で身も心も奴隷に変える。



『うむ。やはり100%成功か。<働神の加護札>で奴隷としての地下を完成させたのが、最たる理由だろう』


『実質的な奴隷札だもんな。コイツは、これでいいとして……我々がこれ以上この札で自滅するのはマズイ。今後は禁じ手だ! いいな?』


『『『『『『『『勿論だとも! 奴隷落ちするのは、このクズだけで十分だ!』』』』』』』』






 目の前でここぞとばかりに人格否定されても、身も心も社畜精神に支配され奴隷落ちしたクソ神は、起こることなく頭を下げて次の指示を待つ。


 彼にとってノルマはご馳走であり、そのノルマをくれるご主人様は……たとえ呪いナシでクソなキチガイ神だろうと、崇めひれ伏す対象なのだ。



『ぅん? 3つ目の激辛ミッション……か。おぃお前、我々のぶんも全て平らげろ。それが終わったら、加護札を追加するから服を脱いで其処に立て』


『承知イタシマシタ』



 ついに敬語を使うようになったクソ神は、喉が腫れるもの構わず、アッという間に3つ目の激辛ミッションを10神分完遂し……


 命令どおり服を脱いで、直立不動の姿勢をとる。


 それを見た上司軍団は、彼に「大量にあるありがた迷惑な加護札でつくった、"札の服"」を着せ、さらなる献身を求めた。



『喜べ。まだまだ貴様にはやる事があるぞ。この部屋を抜けてダンスミッションを幾つかこなすと、憎き闇神に追いつけるはずだ。其奴を殺してこい』


『承知イタシマシタ』



 無理である。


 脳がイカれ、自分の頭で考えることを止めた廃人が、「激辛料理」と「闇神の大腸菌」デバフを盛りまくった状態で殺せるほど、闇神は甘い相手じゃない。


 しかし……大量の加護札とセルフ呪術で、完全なる奴隷に堕とされたクソ神には……「はい」以外の選択肢などなかった。

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
こんなラスボス戦があって良いのか いや、この作品らしいと言えばらしいか……
ラスボスと思しき(闇神→糞神へと変わった)スティグマと他の上級神たちが、この調子で互いに潰し合って共倒れしてくれれば良いのだが… 主人公のメグミ: ・モブ臭い脇役向きの外見 ・異世界から来た勇者の末…
やっぱり… そして上級神軍団もダンスフロアまでは追いついたか。 しかしまあ、奴隷神に堕ちたとはいえ、上級神のリソースが糞神にしろメグミにしろ吸収されたらヤバいってのを「また」抜け落ちてる辺り、相変わ…
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