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935話 メタ認知の重要性


〜メグミside〜




 予想外の展開に戸惑ったものの、冷静に考えると「アイツ等、ろくに快適な環境で休めておらず頭がイっちゃったんだ」と分かったため……


 僕は該当フロアを管理しているオートマタに指示を出して、中級神達がいるミッションルームのモニターに、アドバイスを表示させた。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


皆様、随分とお疲れのようですし……ここら辺で一休みしてはいかがでしょう?


雑魚寝にはなりますが、そのお部屋内は安全に休める空間ですので、自販機で好きなドリンクでも飲みつつお寛ぎください。



byメグミ


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 ぶっちゃけ<働神の加護>さえあれば、24時間・365日ぶっ通しで働くことも出来るんだよ。


 だけど何故か彼等は、あんなに沢山の加護札をあげたのに恩恵を受けてくれないから、それ以外の方法で正気に戻すしかない。



「露骨に格下扱いしていた僕に付き従いたいなんて、頭イっているとしか思えないからね。壊れる前に、無理矢理にでも休ませて回復させないと!」


 どうせ彼等のターゲットである闇神は、隣の部屋で「Mr.ゲーリー」として黒歴史を刻み続けることになるので、多少気を抜いてもOK!



 彼等を捨て駒として特攻させる傾向がある討伐軍の上級神達も、派閥抜けされて僕の傘下になられるくらいなら、多少の睡眠休憩くらい許すでしょう。


 というか……仮眠くらいで怒るなら、既にさっきの悪口を聞いた時点でブチギレて、中級神達が青褪めるような天誅をくだしている。






 僕的には最善に思える策だったのだが、一連の流れを見ていたモンティート先輩とマサルはため息をつき、ナーティー先輩にもツッコミを入れられた。


「メグミ君。もう少し、自分の行動を第三者視点から見るクセをつけよう。それは逆効果だ」


「えっ?」



「彼等は、目下のことなど何一つ考えず、超絶自分本位な引き抜きを画策した闇神。そしてその闇神と比べてしまうくらい、酷い上司に苦しめられているわけ」


「あぁ、はい。そうですね」



「そんな時、苦しみから解き放たれたい一心で君の存在を思い出し縋った。そこで君から、甘やかすようなアドバイスが降ってきたらどう思う?」


「え〜っと……もしかして、さらに逃避沼にハマっちゃいます?」



「うん。上司達と違って、君は自分達にも配慮を示してくれる存在。そして"労働命"と言う割に休息にも寛容だと、彼等は勘違いしちゃった」


「あっ、しまった! 僕は『加護の恩恵を受けていないヤワな個体だから、休息は必要』という意味で、仕方なく"第二の案"を提示しただけなんですが」



「メグミ君のその思考過程は、彼等に伝わっていないから。ほら、監視カメラの映像を見てごらん。メッセージを読んだ彼等の目、イっちゃったでしょう?」


「……………………」



 断じて認めたくないのだが、モニターに表示されたアドバイスを見た中級神達の目が、「恋する乙女」みたいになっている。


 もしかして僕、とんでもない悪手を打ってしまったかも。



「今から、上級神達に匹敵するくらい鬼畜なメッセージを流します!」


「止めた方がいい。一貫性がないし、もう手遅れだ」


「そんなぁ〜!!」



 何が悲しくて、逃避癖のあるオッサン神達に惚れられなきゃならないのさ!?


 性的マイノリティーの方を悪く言う気はないけど……僕にだって選ぶ権利があるし、そもそもサーシャという可愛い彼女がいる。


 そんな一方的な好意を押し売りされたら、ケツに嫌な汗をかいちゃうから止めてくれ!!






「ハァ〜。現実から目を逸らそう。とりあえず、闇神が"引き抜き"なんて妄言を垂れられないくらい苦しめれば、話が出る前の状況に戻るはず!」


 トイレに寄生する悪霊みたいになっている奴に、ミッション失敗のペナルティーとして、さらなるヤバイ激辛料理を与え……


 激辛地獄と不潔クッキング地獄のコンボで苦しめて、他のことなど何一つ考えられなくするべきだ!



「あとこの機会に、もう少し闇神からボッタクっておきたいな。ボッタクリ自販機で買い物できるようにするのに加えて、チャンネル変更権も売ってやろう」


 そうすれば、不潔クッキング動画を見たくない闇神は間違いなく課金するし、変更されたチャンネルで放映される動画も"酷い"から……


 当たりを引くまで課金を繰り返して、僕にお小遣いを恵んでくれるはず!



「それくらいの恩恵がないと、やってらんねー!」


 どうして闇神にダメージを与えてウハウハする計画が、「要らない信者増加」なんて結果に繋がるのさ!



「ねぇモンティート。メグミ君が、自業自得のヤラカシを他人のせいにしている〜。他責思考はダメだよね〜」


「うん。完全に自業自得だし、上級神に恨まれるリスク付きとはいえ手頃な駒が手に入りそうなんだから、そこまで拒絶しなくてもいいのに〜」



 おぃコラ、そこの爺様達……後輩の不幸を笑わないでください!


 酸いも甘いも嚙み分けた貴方達にとっては些事でも、僕にとっては「突然降り注いだ厄介なトラブル」なんですから!!

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
上級神に至るまでの道筋が確立しつつある……
「ねぇモンティート。メグミ君が、自業自得のヤラカシを他人のせいにしている〜。他責思考はダメだよね〜」 モンティートを呼び捨てにできる魔王って居ましたっけ?他は先輩とか付けてませんでしたっけ?
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