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876話 イメージぴったりの世界


〜メグミside〜




「すごく突飛なことを言いますけど、<サルトー区・ポルカト界>の代わりに、メグミ君が新たな世界を創るというのはどうでしょう?」


「「「えっ!?」」」


 黙り込んでアスタリア先輩とメールをやり取りしていたサーシャが、突然口を開いたかと思えば、予想斜め上の突拍子もない提案をくりだした。



「え〜っと、サーシャ……それって、どういう意味?」


「メグミ君は、名ばかり状態とはいえ一応神様でしょ? だからメグミ君にリソースを集中させて、生贄となる世界を創ってもらえばいいかなって!」



 つまりサーシャは、僕一人で闇神と戦って死ねと!?


 いや、最悪の場合は仲間より自分の命を捨てるのも……うん、追い詰められたら多分そうするけど…………最初から確定っスか!?



「違うって。メグミ君一人に戦わせるつもりはないの! ただ<サルトー区・ポルカト界>を晒すくらいなら、防衛に適した世界で迎え撃つべきだと思って」


「ほぅ?」



 たしかに足を引っ張る輩しかいない<サルトー区・ポルカト界>で闇神と戦うより、自分達のフィールドを用意する方が勝率は上がるかもしれない。


 「世界を創るほどのリソースなんて、何処から持ってくるんだよ!?」問題はともかく、もしそういう世界を生み出せたら状況が変わる可能性はある。






「そもそも闇神は、<サルトー区・ポルカト界>がどんな世界かなんて、正しく認識できていないでしょう? たぶん、本心から"ゴミ箱"だと思っているよ」


「うん、それはそうだね。あの闇神が、不採算世界の中身にまで気を払うわけがない!」



「だから、アスタリア先輩と話していたの。<サルトー区・ポルカト界>の座標に、<恵のダンジョン>を巨大化した世界を置いてもバレないんじゃ……って」


「…………!!!?」



 つまりサーシャとアスタリア先輩は、下界のことをナメくさりゴミ箱同然に思っている、闇神の傲慢さを利用して……


 奴が子神に、滅ぼした中級神の神籍を偽装させたのと同じ要領で、<サルトー区・ポルカト界>を<恵のダンジョン>にすり替えようと企んでいるのか!



「私達は神様じゃないから、いくら付け焼き刃でリソースを注いでも、神様並のチカラを得られるとは限らないじゃない? でも、メグミ君なら……」


「名ばかりとはいえ一応神だから、多少なりとも神様の真似事もできる……のかなぁ?」



「分からない。だけど無防備のまま闇神を迎え撃つより、防御に特化した<恵のダンジョン>に闇神を入れこむカタチの方が、勝算あるでしょ」


「そうだね。予想外の提案で驚いたけど、ちゃんと考えると、案外それが最適解かもしれない」






 サーシャは気を遣っているのか言葉にしないが、<恵のダンジョン>はイメージと合致するのだ……"ゴミ箱"の。


 もちろん住民達が暮らす快適なエリアは、疫病が流行らぬよう清潔に保っているが、<汚物フロア>や<ゴミ箱フロア>は"ゴミ箱"そのものである。



 その部分を強化して迎え撃てば、たとえ上級神である闇神相手であっても、主に「汚すぎて長居したくない」という理由で追い返せるかも。


 だってアイツ……生前は散々好き勝手したはずの「女神達の怨念」から、全力で逃げていたじゃん。


 なら僕が得意とする、「臭い・汚い・危険」の三拍子そろったバイオハザード攻撃で、撃退する事も可能だと思うんだ。



「一から世界を創るのは、コスト的にも不可能だしそもそも創作時間が足りないけど、<恵のダンジョン>を拡張して登録を書き換えるだけなら……」


「うん。いけるかもしれない」



 というか……プライドの塊である闇神が、ウ○コ砲で心折れるところ……ちょっと見てみたいです。


 だって存在自体が不愉快だし、これまで数多の部下を壊してきたアイツには、"ウ○コ漬け"がお似合いじゃん!






「なるほど! さすがサーシャちゃん。ゴミ箱と<恵のダンジョン>の類似性に気付いて、挿げ替えを思いつくなんて……賢いね!」


「<サルトー区・ポルカト界>を<恵のダンジョン>に挿げ替えちまえば、他の魔王が出る幕もねぇから、闇神とのタイマンに持ちこめるしな」



 最初は目を丸くしていたモンティート先輩とマサルも、サーシャの案に賛成みたい。


 僕としては、サーシャとアスタリア先輩が打ち合わせた内容が、(主に"汚物扱いされていないか"という点で)気になるけど……


 討伐軍の神々に命を預けたくないと思う反面、全然代案が思いつかず焦っている状態だったから、この提案は助かります!



「それで、どの部分の"ウ○コ"を強化するんだ? 防衛戦には俺達も参加する訳だし、味方に被弾するパターンは避けてくれよ」


「ちょっとマサル、なぜ強化対象を"ウ○コ"に限定するの!? たしかに<恵のダンジョン>は、多少アレな部分もあるけど……普通のフロアもあるから!」



 あのですねぇ……マサル・モンティート先輩・サーシャ……3人揃って目を逸らすの、止めてくれない?


 思っていることは理解できるけど……そんな明確にリアクションをとられると、僕…………泣くよ?

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
マサルの花、時短栽培できないの? マンゴー作ったみたいに
マサルの花とかもばら撒いておきたいけど、時間足りないか
その手があったかwww メグミのダンジョンなら器物破損はペナルティがあるし正攻法で攻略するしかないけど、 そうするとウ○コ砲の餌食になりますねぇw てか、ソレが実現できるのなら、 上級神達が出張る…
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