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857話 呪いの多様化!


〜メグミside〜




「うぅ〜、神様になった筈なのに"ウンコ製造機"扱いされた〜!!」


「使えるウンコなだけマシだろう。ほら、<働神>らしく速攻でノルマをこなせ!」


「おっス」



 酷い言いようで、立てない僕にタスク一覧を押し付けてくるマサルに凹まされながら、神の力を使って自販機に魔方陣を刻む。


 『ワーカホリックになり過労死コースへ一直線』だけだと味気ない感じがしたので、ちょっと加工してバリエーションを持たせた。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


・働けば働くほど、神格が<働神>に近づく呪い

・ノルマをこなすまで、衣食住および排泄の概念を忘れる呪い

・どれほど格下の相手であっても、ノルマを提示されたら従ってしまう呪い

・働くことでしかエクスタシーを感じられなくなる呪い

・働いても何故か報われなくなる呪い


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「ちょっと加工で、これだけの激怖ウンコが出てくるの……マジでお前、本物の<働神>なんだな。労働基準法の概念は、インストールされてねぇみたいだけど」


「その判別の仕方、酷くない!? 僕はただ、闇神がくらったら困りそうな呪いを、権限内で生み出しただけだよ!」



「お前がそう主張する呪いの魔方陣を鑑定して、詳細を知った闇神……さっそく青ざめているぞ。討伐軍の連中も、プラス要因なのにドン引きしてやがる」


「何故に!? ねぇ僕、頑張ったよね」


「おぅ、頑張りすぎたな。これで更に"働神神話"が加速して、新たな魔方陣を刻む依頼がくる可能性大だし……お前は、しばらく書類仕事で身体を休めておけ」



 理不尽すぎる!


 いや、評価されるのは有り難いけどさぁ〜。


 評価のされ方がズレているというか……精一杯ゲタを履かせて好意的に解釈しても、「どうしてこうなった?」感が付き纏うんだけど。






 とはいえ……立つことすらままならず、移動式ベッドに横になり尿道カテーテルを強制装着されている、僕の立場は低く……


 大事な場面でトリップして現場を抜けた負目もあるため、基本的に返事は「はい」か「Yes」の二択。



 つまり、何を命じられても素直に従って動くしかないわけで……その後も僕の元にはカオスな依頼が届き、それを言われるまま処理するうちに……


 なぜか<働神>としての力の高まりを感じ、自分が「属性に相応しい経験」を積んだ結果、レベルアップしたのだと実感した。



 そして作業中に世間話をするうち、「なぜ僕が神になったか?」の経緯を知り、「社畜の神」に相応しい「新たな土下座」の形を、生み出すハメになる。


「えっ、ちょっと待って。どういう事!? 僕が神になるために注がれたリソースって、本来は先輩方が貰うものだったの!?」


「先輩方って言うか、強化対象に入っていなかった<農民><小鬼>の全メンバーな。もっとも、アスタリア先輩の目的はモンティート先輩だった筈だけど」



<−−− ズサササーッ! −−−>


「モンティート先輩、この度はまことに申し訳ございませんでした! 奪ってしまったリソースはいずれ必ず返済しますので、どうかお許しください!」



 彼女が見ている前で、ベッドから上半身だけはみ出して床に手をつき、「上半身だけ土下座」をした人間は、世界広しと言えど僕だけだろう。


 ふざけているように見えるかもしれないが、頭の位置が心臓よりかなり下にあるため、意外とこの体勢を維持するのはキツイ。






「全然いいよ〜。トイチ・リボ払い方式でいいから、のんびり返してちょうだいな〜♪」


 あれ、これ僕……詰んだ?



 トイチって事は、神になる程のリソースを借りた利子が、「10日で一割」のペースでダルマ式に増える。


 そして返済「リボ払い」って、完済させる気皆無じゃん!



「モンティート先輩……それ、マジっスか?」


「ふふふふっ。冗談だから安心して! 利息なし・気が向いたとき払いで、のんびり皆に還元してくれたら充分だよ」


「た、助かった〜」



 自業自得とはいえ、このイジり方は心臓に悪すぎるっス!


 それに「神になる程のリソースの稼ぎ方」とか、全然アテがないので……最悪、良いシノギを見つけられなかった場合、労働払いも許してください。



「ところで先輩、アスタリア先輩はどうしているですか? 僕がリソースを奪っちゃって、怒っていませんでしたか?」


「う〜ん。(アスタリアがトドメを刺したって捉え方もできるから、)怒ってはいなかったよ〜。今は、闇神領で新たな暗躍中」



「暗躍?」


「うん。メグミ君が愛を注がれている間に、アスタリアは闇神城に捕えられていた女神達の逃亡補助任務を、完遂させたんだよ。それで今は別の仕事を〜」


 なんだろう、微妙に言葉に圧がある気がする。



 重要局面でエロっていたのは事実ですけど、僕は断じてサーシャを陵辱したりしていませんからね!


 それで……僕と違い女性の扱いがなっていない闇神に、陵辱されていた女神達を助け出したアスタリア先輩は、その後どう動いたんですか?

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
正気を失った中級神達はとうなったんだろ
「メグミが正気に戻ったら、その分だけ腰が引けたりして闇神<スティグマ>に反撃されやすくなるのでは?」…等と秘かに心配していた私が、どうやらバカだったようだ。 怖ぇな!! まるでメグミが闇神を自分自身と…
次は、スティーブか、カルマか… しかし、マサルはよく正気を保てるな〜さすが勇者としてブラック労働してただけはある
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