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848話 神相手にも容赦ナシ


〜マサルside〜




 すでに発語能力を失い、「キャハッ! キャハハッ!」とイっちまった奇声をあげるだけのメグミだが、まだ言語化能力は失っていないらしい。


 ラリりつつも、アスタリア先輩から届いたメールに高速で返信し、恐ろしいスピードで与えられた事務仕事をこなしていく。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


という事で、悪いんだけど中級神<エース>に連絡をとってくれない?


彼女達が閉じ込められている闇神城の獄舎と、反対側の重要建造物が攻撃されたら、子神達は怯えて逃げるか其処の防衛に向かうはずだから。



byアスタリア


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


了解です!


ついでに、闇神が子神達を利用しようとしている旨の映像データを、その近くにテレビモニター付き自販機でも設置して、無限放映しますよ。


そんな映像データ無いけど、闇神の姿は自販機の監視カメラにバッチリ映っていたから分かるし、<ヒッキー>ならそれを元に偽映像くらい作れるんで。



byメグミ


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ありがとう!


あまり露骨にやると、現実を受け入れたくない子神達が目を逸らして結託し、より厄介になるかもしれないから、不安をあおる感じでジワッとよろしく♪



byアスタリア


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


お任せください!


女神達が、腹に宿した我が子を心配しているのを蹴飛ばして、暴言を吐いている体で仕上げます。


どうやら子神の中には、中級神に擬態させられてオリジナルの神籍を喪失してしまった、愚かな……と言ったらダメですね。


哀れな犠牲者もいるようなので、その辺の仕組みを、他派閥の神々による講義形式で暴露したり〜。



byメグミ


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






「(それにしても……敵ながら、闇神に同情しちまうぜ。メグミが敵対した魔王に対しておこなってきた、映像による陵辱実績を踏まえると……おぉ怖っ!!)」


 監視カメラに映った闇神の姿を、<恵のダンジョン>で経験を積んだドッペルゲンガーに真似させて、偽物は思えない証拠映像をでっちあげ……


 闇神への信頼を失墜させ、尊厳を根こそぎ破壊するに決まっている。



「(いや、まぁ……証拠映像がないだけで、闇神が子神達を"捨て駒"と思っているのは事実だろうし、敵の尊厳なんて知ったこっちゃないんだけど)」


 とはいえ、かつてメグミと敵対した事がある男として……もうすぐ地獄の底へ叩き落される奴を見ると、他人事ながらゾッとしちまうんだよ。



「ご主人様。頼まれていた映像データ、編集終わりました! 画質の悪いモニターなら、偽映像だとバレる事はないと思います」


「キャハッ! キャハハッ!」


「はい。ご主人様も、全ての仕事を完璧にこなして高みにのぼり、また正気に戻ってくださいね。そうなれば、私もまた安心して高級焼肉弁当をタカれるんで」



 なぜかトリップ状態のメグミと正確なやり取りができ、"スピードの鬼"に相応しい速度で編集作業を仕上げた<ヒッキー>から、データを受け取り……


 メグミは闇神城のすぐ側に出現させた自販機を、テレビモニター付きの豪華仕様に変えて、嬉々として闇神の偽証拠映像を流し始めた。



 それと同時に、中級神<エース>経由で闇神城の状況を知った上級神達が、遠方から狙いを定めた建物を撃ち壊し……


 結界を外されてもなお、「主人の留守を守るのが自分達の役目」と言って、律儀に闇神城に留まっていた子神達を動揺させる。






「(あっ、でも……子神達より前に、闇神自身が偽証拠映像に気づいた。そりゃあそうか。自分の居城にあんな攻撃が降ったら、誰だって一度は意識を向ける)」


 闇神城からやや離れた場所にいる闇神は、すぐ側の監視カメラに「呆然とする姿」を晒し……次の瞬間、烈火の如く怒りだした。



『ふざけんなっ! 誰が、"粗チンの呪いを振り撒いた性欲オバケ"だ!! それに私は、あんな発言した記憶などないぞ!!!!』


「(あぁ、一番怒るところ"粗チン冤罪"なんだ。その冤罪をふっかけるのは、メグミチームの中じゃ常識だし、俺も散々イジられて感覚がマヒしていたかも)」



 残念ながら俺の場合"事実"であり、冤罪でも何でもない訳だが……当然<ヒッキー>は闇神のブツなど見たことないので、それが粗末かどうかも知らない。


 それにも関わらず、息を吸うように"粗チン冤罪"もついでに被せて奴の尊厳を破壊するあたり、さすが「メグミのDNAを色濃く受け継いだ眷属」だ。



 素直に褒めていいのか分からないが、どうでもいい事で闇神が怒って消耗するのは、俺達にとっちゃ"飯ウマ"なので……


 <ヒッキー>の毒牙が俺に向き、俺の尊厳やメンタルが削られるまでは、ヨイショして気持ちよく仕事をさせるべきかな?



「コソッ(いや、落ち着いたら矯正しないとダメでしょう! じゃないと、<ヒッキー>がメグミ君以上のマジモンに育っちゃうし)」


「コソッ(あっ、やっぱりそうっスか? というか、モンティート先輩……。メグミが"マジモン"って、ちゃんと認識していたんスね)」

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
細かくてすみませんが、烈火のごとく怒る。ですね。
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