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834話 頭PA・N・KU


〜メグミside〜




 アスタリア先輩に安全確認をしてもらった後、闇神領の該当エリアに<コマンダー>で眷属を送り、適切な場所を見極めて自販機を設置する。


 商品のラインナップは8割方同じだが、残りの2割は「中心部からの距離」や「闇神討伐軍の作戦」に合わせて、変えているため……


 貴重な商品枠に頓珍漢なモノを並べぬよう、確認含めて気を抜けない。



 それに加えて、何故だか分からないが……アスタリア先輩からのメールに、闇神へのヘイト発言が混ざるようになったため……


 現場で命を張っている先輩の機嫌を損ねぬよう、適切な言葉を返す必要があり、予想外のプレッシャーが加わった。



 まぁマサルも、引っ越しサービスで水分身を繰り出し、ルノーブル先輩の眷属達に気を揉まされた段階で、ストレスが限界突破し……


 本体・分身体共、僕へのメールが愚痴まみれになっていたから、アスタリア先輩も過度なストレスを受け、それでも頑張ってくれているという証拠だろう。






<−−− ボインッ −−−>


「……………………!!!?」



 仕事の忙しさやプレッシャーに加えて、先程アスタリア先輩の若返った肉体へ意識を向けてしまったせいで、サーシャが嫉妬し……


 さり気なくボインを押し付けてきたり、谷間チラ見せ攻撃を展開してくるので、別の意味でも気が抜けない!



 なんせこの場には、マサル・スティーブ・カルマもおり……もし万が一、サーシャの攻撃に反応してしまった日には……


 仕事を抜けてハッスルタイムに突入する訳にもいかないから、羞恥プレイを強制されるうえ、絶対後でイジられて先輩達にもバラされてしまう。



<−−− ボインッ −−−>


「……………………!!!!」


 いや……別に、サーシャが何気なく仕掛けてくるスキンシップを、嫌だと思っている訳じゃないんだよ!



 彼女は僕等のフォローにまわって、<小鬼>同盟が持つ5つのダンジョン全てを管理しミッションも代行してくれているので、充分以上に働いている。


 そして僕がアスタリア先輩の外見の変化に驚愕し、一瞬といえども注視してしまったのは事実であり、監視されるのも納得だ。



 とはいえ、さすがに僕だって分別くらいあるわけで……何代前のご先祖様と同じ世代か分からないアスタリア先輩相手に、やましい感情なんて持たない!


 だから人前でボディータッチによる追撃をするのではなく、後でハッスルタイムをとれたとき、一撃シバいて終わりにしてくれると助かるんだけど……。



<−−− ムニッ −−−>


 ごめんなさい、僕が全て悪うございました。


 次からはアスタリア先輩を見ても紳士な対応を徹底するので、媚薬より何倍も強烈な攻撃をマサル達の前で連打するのは、勘弁してください!






 そんなこんなで、サーシャの魅力にやられて鼻血バーストしたり下半身の奴隷にならぬよう、心の中で念仏を唱えつつ自販機を設置していたところ……


 アスタリア先輩の護衛として同行していた、ルノーブル先輩のアンデッド眷属が1体戻ってきて、僕に黒光りする宝玉を渡してきた。



「メグミよ。アスタリア様から、お前達への届け物だ。闇神領を包む結界からアスタリア様が吸い取ったリソースゆえ、大切に保管しろ」


「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!?」



 ちょっと待った、貴方……今さり気なくエグい事を言いましたよね!?


 えっ、アスタリア先輩……闇神が生み出した結界から、リソースを削り取っちゃったの!?



「アスタリア先輩の身に危険は? 闇神から目をつけられたりしていませんか?」


「後々の事は分からんが、現時点では大丈夫だ。そもそも、お前達が引っ越しサービスで暴れた時点で今更だろう。アスタリア様を信じろ」


「…………了解デス」



 言われなくてもアスタリア先輩を疑うつもりなんてないけど、マジで「上級神である闇神がつくった結界」から、リソースを奪い取れちゃうんだ。


 僕も実物を見たことがあるから分かるけど、あの結界って相当複雑に組んであって、外から干渉するなんて不可能としか思えなかったのに……


 アスタリア先輩って、その辺……ものすごく器用なんだね。






「んっ、先輩からメールだ。なになに……自分達だけ強化の恩恵を受けてTUEEEするのは、モンティート先輩に悪いから、自力で皆の強化分も稼ぐ……と」


 なるほど、根が優しい先輩らしいな。



 その下に延々と続く「要約:闇神キモイ」の愚痴が合わさると、奴への"嫌がらせ"目的で搾取したのかと思えてくるけど……


 「自分達だけズルみたいな強化の恩恵を受けるのではなく、皆で足並み揃えて強くなる」という綺麗事を、マジで実行しようとするのは素直に尊敬。



「むぅ。アスタリア先輩、相変わらず大人だし……私も子供っぽいマネは止めて、静かにサポートするぅ」


 ふふふっ、サーシャもメールを読んで冷静になったみたい。



 度重なるボディータッチ攻撃で、僕の煩悩は抑えても膨らみ続けて脳のキャパを圧迫し、爆発寸前なんだけど……


 ここで頭パンクして猿になるなんて、アスタリア先輩との対比もあって「超絶カッコ悪い」ので、マサルの汚臭攻撃でも思い出して無理やり鎮静化させます。



「おぃっ、誰が汚臭人間だこらぁ! あのとき俺が臭かったのは、ギフトの制約で仕方なくだっつーの!! そのいい加減な記憶を、今すぐ修正しろ!」


 アハハハハ……ゴメン、今忙しいから無理!

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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