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821話 リソースの使い道


〜メグミside〜




 わざわざ闇神にケンカを売るようなマネをしてまで、リスクを冒し……乞食戦法でゲットしたリソースの使い道。


 当初の予定では、有事に備えて「マサル・アスタリア先輩・ルノーブル先輩の強化」に使う事になっていたが、いつの間にか強化対象に僕も入っていて驚いた。



「そりゃあ、お前の強化は必須だろう。今のままだと弱くて使いものにならないけど、強化できれば最強の後方支援ゾンビになる。投資価値のあるゾンビだ」


「はい!? えっ……ちょっとマサル、今"ゾンビ"って言ったよね!? えっ、ゾンビ!?」



 闇神領で貯蔵量限界まで貯めたリソースを置きにきて、そのついでに聞き捨てならない暴言を放った、マサルは後で殴るとして……


 僕以外の3名にリソースを集中させ、ゴリゴリ強化するのは理に適っている。



 マサルは強化前の現在でも、地獄世界で単騎特攻をかませる猛者だし、<農民>同盟の先輩方と違って若いから容赦なくコキ使える。


 逆に、マサルと同じく「ブラック労働可能な人物」でも、カルマは「安全地帯に置いておかなきゃいけないタイプ」だし……


 スティーブはそもそも戦闘向きじゃないので、ダメだ。



 もちろんサーシャも、後方支援タイプかつ戦闘能力低めなので、リソースによる強化はせず、有事の際も安全地帯から僕等を支えてもらう予定。


 というか……闇神はメチャクチャ女癖が悪いため、若くて美人なサーシャを目立つ位置に出すなんて論外だし、そんなの僕が許さない!


 そもそも僕等が戦わずとも、闇神が他派閥に喰われて潰れればそれに越した事はないので、このリソース強化自体「無駄骨」になるのがベストなんだけどね。






 そして<農民>同盟から、アスタリア先輩とルノーブル先輩の2名を強化する案については、先輩方の間で「序列を乱す」云々モメたそうだが……


 順位逆転されるかもしれない序列1位のモンティート先輩自身が、「気にする必要なんてない。合理的にいこう」と一喝し、この選抜結果となった。



 理由は単純で、アスタリア先輩は優秀な巫女ゆえ地獄世界でも戦えるし……ルノーブル先輩を強化すれば、配下のアンデッド部隊を投入しやすくなるから。


 他の先輩方も、相性の悪さ込みでも"一度だけなら"全リソースを注げば戦えるそうだけど、相性の良い2名を強化する方が効率的なのは明らかだ。



 ゆえに「マサル・アスタリア先輩・ルノーブル先輩の強化」は妥当性があり、リソースを注ぐに相応しい。


 一方で、特に戦力になる訳でもなく「自販機を設置すればお役御免」な僕が、なぜ強化対象に入るのか……謎なんだよ。



「謎ってなぁ……お前、自己評価ズレているだろう。そもそも、メグミは俺と同じ勇者じゃん! 強化すれば、ある程度は使いものになる」


「まぁ、一応"勇者"っちゃ"勇者"だけど」



「それにお前を強化すれば、"地獄世界に適応した眷属"が間接的に強化されるかもしれないし、"配下のモンスター"も現場投入できる可能性があるだろう?」


「えっ、あの子達を"捨て駒"みたいに使っちゃダメだよ! 皆大切な配下なんだから、ちゃんと丁寧に扱ってね」



「分かっているよ。つーか、俺達の場合……配下より魔王自身が過労死リスクに晒されている状況だし、今更だろう。この状況で、ムダに"親バカ"を発揮すんな」


「ウグッ!」






「あとメグミ。お前、大切なことを忘れていないか?」


「…………?」



「いくら酷使してもノルマ・トリップして蘇る社畜モンスターとか、コキ使うのに最適な人材じゃん! 回復魔法師だから、物理的にもセルフ復活できるし」


「あ〜。つまり僕は、どれだけ酷い目にあっても回復魔法で復活して、最前線に自販機を置くノルマをこなし、ついでに肉弾戦もこなす社畜役……ってこと?」



「Yes!」


「鬼畜だ〜!!!!」



 ちょっと待ってよ!


 マサルや先輩方のように、相性が良く能力もあるから、「リソースを注いで更に強化する」合理性があるんであって……


 ゾンビ復活すること前提で、「何度シバかれても蘇る社畜モンスター」として僕を強化されるの、納得いかないんだけど!



 そもそも、ノルマ・トリップした件については黒歴史なんだから触れないでよ!


 またサーシャの前でやらかして苦笑いされたら、僕……立ち直れなくなっちゃうじゃないか!



「ゴホン! コソッ。(でもさぁ〜、よ〜〜く考えてみろよ。リソースで強化したら、お前は現在の5倍以上働けるんだぞ。そして、仕事の質も高くなる)」


「コソッ。(むっ。そう言われると強化したくなるけど……まず、他のメンバーの賛同を得ないとダメじゃん! じゃないと不公平だし)」



「コソッ。(安心しろ。すでに、お前以外の全員から許可は降りている。当たり前だろう? 俺達の中でダントツ"コキ使える奴"は、お前なんだから)」


「……………………」



 なんだろう、選ばれたのに全然光栄じゃない。


 だけどまぁ、<小鬼>同盟の皆と先輩方が「それでいい」と言うなら……大人しく強化されるべきだよね?


 ぶっちゃけ、他派閥の攻勢で闇神が潰れたら僕等の出番はなくなる訳だし、あくまでも「念のための保険」って意味合いで。

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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