表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
783/972

783話 上級仕草




 闇神が逃亡防止策を敷いたのを見て、亡命希望者との交渉に時間をかけ過ぎたことに気付いた、他派閥の上級神達は……


 すぐさま闇神を除いた全員で極秘リモート会議を開き、条件緩和や協力体制について話し合った。



『まず受け入れ時の条件についてだが、"下級神の末端からやり直し"というのは、さすがに厳し過ぎたと思う。中級神候補からスタートで揃えるのはどうだ?』


『権限は下級神と同じだけど、私達の派閥の中級神枠に空きができ次第、優先的に中級神へ昇格させるってことね。勿論、空手形でしょ? 悪くないんじゃない』


『そうだな。我々としては、亡命希望者を受け入れることでリソースを損するのが、一番困る。受け入れ時の口約束など、どうでもよい』



 派閥を率いる上級神達は、亡命時に「可能な限りリソースを持ってくること」を指示していたが、受け入れのタイミングでソレを全て接収するつもりだった。


 特段、彼等が強欲というわけではない。



 派閥の指揮系統を一時的に乱されるだけでなく、他の部下とモメて政争に繋がるリスクもある、元最大派閥所属の中級神を受け入れるのだ。


 相応のメリットがないとやっていられないし、派閥内の神々に「後ろ盾を失った者の惨めな末路」を見せつけ、派閥からの離脱を抑制する狙いもある。



 だがさすがに中級神復活の可能性がほぼ消える、「下級神の下っ端からやり直し」は、亡命希望者側が呑めない条件すぎて交渉がまとまらず……


 「中級神の心が折れて交渉成立」に至る前に、闇神による粛正が再開されて全て台無しになる可能性が高いため、「受け入れ側が妥協するべき」となったのだ。



 もちろん「中級神見習いからスタート」なんて約束は空手形で、亡命した中級神達は、ほとぼりが冷めた頃にミス等を口実に降格させられる予定であり……


 彼等ではなく生え抜きの下級神が昇格するので、実際のところ何も変わらないが、「入口をキレイに取り繕う努力」をした方が得、と判断されたのである。






『最初に渡す待遇を、闇神の支配領域から持ち逃げできたリソースに比例させる案は、どうだ? ガッポリ持ってきたら、多少は"いい思い"をさせてやろうぜ』


『そうだな。逆を言えば、着の身着のまま逃げてくるゴミ神は、これまで通り"下っ端"扱いでしか受け入れなくてもいいだろう』



『そうね。というか、下っ端のイスも勿体ないんじゃない? 神格を剥いで、そのリソースを受け入れの対価として納めさせ、神見習いに堕とす……とか』


『ふむ。その方が、緊張感をもって逃げてくるかもしれないな。条件を緩和するだけでなく、"持ってこられたリソースの量次第"と伝える方針にするべきだ』


『『『『『『賛成!』』』』』』



 さすがは搾取能力に秀でた、派閥を率いる上級神達……条件緩和の議論は、危機感を煽られなければ始まらなかったのに、搾取方向の話はすぐまとまる。


 もしこの議論が動画で共有され、亡命希望者が「自分達の処遇」をこんな調子で決められたと知ったら、怒りで発狂するに違いない。



 そして条件緩和という名の、「上納金を持ってきたら多少は融通してやるよ」的な、賄賂臭プンプンの方針変更が決まり……


 議論のテーマは、「交渉がまとまった後、どうやって中級神達を受け入れるか?」に移った。






『闇神の支配領域に俺達が直接乗り込んだら、<聖>派閥の連中に"内政干渉"と揶揄われてしまう。もちろん、強化された結界の破壊に手を貸すのも厳禁だ』


『そうね〜。一番の理想は、中級神達が自力で結界を突破して闇神領を脱出し、私達の支配領域まで逃げこむことよね? でも、現実問題厳しいから……』


『妥協点は、闇神領を脱出したところで合流して手助けしてやり、最寄りの派閥領まで護衛。その後、平和に引き渡しってパターンだな』



『あぁ。我々と正式な契約を結んだところで、長い間"闇神のテリトリー内"に引きこもっていた中級神共に、"適切な場所へ行け"と言っても無理だよ』


『うむ。迷子になった末、闇神に捕まり喰われるくらいなら、手間がかかるが、コチラで面倒を見てやる方がマシだ。諦めて、案内役の人員を現場へ送ろう』



 本音を言えば、この機会に一気に結界をブチ壊し、ライバルの闇神を食い殺したい彼等も、敵対している<聖>派閥の神々から嘲笑われるのは嫌なので……


 法外な手段を取ることはできず、問題にならない範囲の中で最大の支援策である、「結界を自力で越えた奴のみ助ける、環境の構築」を選んだ。



『交渉がまとまってから部下を派遣するのでは、手遅れになるやもしれん。今日中に派遣して、交渉がまとまり次第すぐ亡命支援に移れるよう備えろ!』


『『『『『『了解!』』』』』』



 そして密談に参加していた上級神達は、その場で優秀な部下を闇神領周辺へ派遣するよう、各自指示を出した。


 彼等が、部下にポジションを取らせようとしている領域……闇神領外だが、境界付近の場所には……メグミの眷属達が開拓中の空間も含まれている。


 だが上級神達も開拓眷属チームも、まだその事を知らない。

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ