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718話 闇神は信者と敵を量産する




 スティーブとカルマはまだ回復中だけど、サーシャとのハッスルで腰が逝ってしまっただけの僕は、2時間後には辛うじて起きあがれるようになった。


 精霊手配士のモンティート先輩いわく、「土精霊が<ピー>後の腰砕け治療に慣れて、手際が良くなった結果」らしいけど……


 若い男もいるこの場でそんな発言をすると、サーシャが恥ずかしい思いをするかもしれないので、清い会話を楽しみつつ裏でひっそりメールをポチポチ。



「先輩、このイカソーメンも食べてください! スーパーのイカとは全然食感が違うんです!」


「本当だ! まさに"獲れたてのイカ"って感じだね〜。透明だしコリコリしていて、ちょっとお醤油をつけるだけでスルスルいけちゃうよ!」


「はい! 値段はスーパーのより安いのに、不思議ですよね〜。(メッセージ送信完了。サーシャには……うん大丈夫、バレていない)」



 なぜ常日頃、「サーシャの公開据え膳」が原因で<ピー>バレしているのに、僕だけセクハラ対策を徹底しなければならないのか?


 理不尽な気もするが、彼女を怒らせてここから再試合に持ちこまれると、スティーブ&カルマより回復が遅れてさらに恥をかくので、大人な僕は空気を読む!



『敵対したBBA以外の女性は、セクハラ問題で絶対に怒らせちゃいけない』


 これは、国や種族に関係なく守らなければ死ぬ"普遍の真理"だ!




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




 メグミが「女性への対応」について密かに決意を固めた頃、ウグリスの件で後任依頼をスルーした下級神を、ことごとく粛正し……


 神格を剥いだ後、杜撰な処理で<サルトー区・ポルカト界>にポイ捨てした闇神は、掃除夫(=メグミ&マサル)だけでなく身近な女性も敵に回していた。


 彼は、無限にわき出る己の性欲と加虐心を満たすために……粛正後、女性下級神をポイ捨てせず、逆らえない程度に弱らせて枷をつけ後宮へ押しこんだのだ。



 一応、「後任者が圧倒的に不足しているため、自分の血を引く優秀な子供をつくり、彼等に仕事をフォローさせる」という建前は公表されているものの……


 実態は推して知るべしであり、闇神の言葉を信じている神など誰もいない。



 彼等が管理する世界……そして彼等自身のコミュニティーでも、力をもった男性が弱い女性を押さえつけ自分の神殿に囲う……


 イコール「他者の目がない場所で好き放題やるため」と認識する、価値観は同じなのである。



 だが闇神が、「便利に使えて伸び代もあるコマを増やし、仕事を手伝わせる」ために、子作りに励んでいるのも事実っちゃ事実であり……


 忙しい粛正生活の合間をぬって後宮へ通い詰め、逆らえない女神達と毎晩のように<ピー>。


 そして、<ピッ!? ピピイィィィィ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!>という悍ましい欲望を満たしつつ、彼女達に「才能ある子」を身籠らせていた。



 今になって子作りに励んだところで、その子が生まれて成長し一端の大人になるまでには時間がかかるから、意味ないんじゃない?


 そう思うのが普通だが……闇神は妊娠→出産のサイクルを無理やり縮め、生まれた子に「粛正した神々の記憶」を彼等から奪ったリソースと共に植えつけた。


 つまり……誕生した子供は上級神の才能を受け継ぎ、そのうえ赤ちゃんの頃から賢く、数ヶ月もすれば育ちアシスタント程度は務められるようになるのだ。



 また、子の優れたキャパを利用して植えつけた記憶は、闇神に都合のいいよう一部改竄されているため、闇神への忠誠心も高い。


 そのため本当は「糞親の極み」だとしても……子神達は闇神のことを心底敬い、「彼に尽くすこと」に疑念を持たず、生きたロボットのごとく彼に従う。






 だが……生まれて間もない純粋なうちから洗脳され、毒親によって「便利な駒」にされてしまった、哀れな子神達はともかく……


 好きでもない男の子供を孕ませられ、妊娠→出産のサイクルを高速で回された女神達は、心底闇神を恨んでいる。



 派閥主の頼みをスルーした彼女達に、非がないわけではないが……それにしたって、己の尊厳を奪われ蹂躙されるのは「罪と罰」が釣り合わないからだ。


 彼女達の目には闇神が「醜いオーク」に映り、湧きあがる嫌悪感と敵対心で、毎晩おとずれる<ピー>の時間がより辛いものになっていた。



 女神達は、子への遺伝を考慮して神格こそ剥がれていないものの……


 決して闇神に逆らえぬよう、「子作り&母体として必要な機能」以外は全て奪われてしまったため、表立って抗うことはできない。



 だが彼女達も、元は「一人で世界の管理を任されていた神」なのだ。


 ただ現状を悲観して涙にくれ助けを求めるばかりの、弱い存在ではない。



 女神達は絶望的な状況下であっても自我を保ち、同じく後宮に押しこまれて悲惨な目に遭わされている仲間と、闇神に悟られぬよう陰ながら協力して……


 「いずれ"憎き仇"に一矢報いよう」と、僅かながらも"反撃の種"をまいていた。


 それが後々、メグミ達にとって思わぬところで助けとなり……彼女達の執念は「意味あるもの」となるのだが……当人含め、まだその事を誰も知らない。

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
「粛清生き延びた神々の記憶の複製」じゃなく「粛正した神々の記憶」植えつけたのか。 闇神主観で実力か忠誠心少なくとも一方が足りてない奴の再現になるだけじゃなかろうか?
闇神くんが好き放題してる描写を見るたびにどんな末路を迎えるのかワクワクしてくる
スティーブのダイションで、魚の養殖しない?
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