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717話 コタツでほのぼの


〜メグミside〜




 僕の願いが通じたのか、サーシャはノルマ・マシーンになることを諦めて、「今後も通常修行で強くなる」と誓ってくれた。


 彼女が持つ<ゴーレムマスター>ギフトは、練度の差こそあれ、僕……そして<スキル図鑑>で模倣したマサルも使えるので……


 命と尊厳を差し出してまで、Sランク以上に上げる必要などない。



 というか……軍隊組織系の能力は、僕の神力<眷属創造>の下位互換にしかならないので、"被り"を抜きにしても、鍛える重要性はそこまで高くないんだよ。


 自分のダンジョンを守れて24時間・365日働かせられる、ゴーレムとオートマタさえ制御できれば十分なのだ。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜眷属創造(S)〜


自らの血肉を核としリソースを分け与えることで、何のシステムにも縛られない、己だけの眷属を創造することができる。

Sランクで創造可能なのは、キングデーモンおよびソレ以下の眷属。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 だがサーシャだけSランク以上のギフトを持っていないのは事実だし、彼女としても、「自分は女だから気を遣われて〜」という不安はあるだろう。


 実際、モンティート先輩達は僕等"男4人"と"サーシャ"で露骨に扱いを変えている。



 これは、サーシャに対してエロい感情を抱いているから下心で……という事ではなく、肉体強度の問題で女子に"同じシゴき"をすると死ぬから。


 サーシャより頑丈なはずの僕・スティーブ・カルマの惨状を思えば、元々普通の学生で鍛えていた訳でもない彼女が壊れるなんて、火を見るよりも明らかだ。






「う〜ん。全員集合できたのは良いとして、3人も"起き上がれない人"がいるんじゃ、さすがに食事会は難しいよね。ちょっと後回しにして、お喋りする?」


「「「「賛成!」」」」「「「「「それでお願いします!」」」」」



 本来の予定では、パワーアップした僕の自販機で美味しい肉や鮮魚を買って、疲れた身体を労い明日への活力をつける、爆食パーティーをする予定だった。


 これまでは、スーパーに売っている微妙な品質の食材しか買えなかったけど、<自販機作製>ギフトがSSランクになったことで<市場>が解放され……


 獲れたばかりの新鮮な魚介類や、スーパーには置いていない希少部位の高級肉を、好き放題買えるようになったからね。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜セレクト自販機(SSランク昇格後)〜

以下の店で扱っている物の中から好きな商品を選び、ソレ等をいつでも自販機のメニューに並べることができる。

データの書き換えやリセットは、前の商品選択から1時間以上経っていないと行えない。


・雑貨屋

・ドラッグストア

・工務店

・スーパー

・武器屋

・本屋

・市場

・100均

・ジュエリーショップ

・ブラックマーケット


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 だけど、足腰が立たず寝たきりの状態で暴飲暴食なんてしたら、食道にご飯が詰まってトドメを刺され……


 幸せなはずのパーティーが、あの世へ旅立つキッカケとなる「最後の晩餐」になってしまう。



 という事で、<ブラックマーケット>に載っていた「訳ありコタツ」という商品を買い、それに皆で足を突っこんで、前菜代わりのお喋りを楽しむことにした。


 コタツなら寝たきりの僕達も仲良く入れるし、サーシャが剥いてくれたミカンを食べながら温まると、不思議と穏やかな気持ちになれるから。






 まぁミカンだけでなく……すでにお腹ペコペコの先輩方とマサルは、僕が適当にピックアップした市場の商品(おつまみ系)を、自販機で大人買いして……


 日本酒片手に、グイグイいっちゃっているんだが。



「うわっ、このウニ激ウマだわ。スーパーのウニも美味しいけど、コッチは苦味が全然ない!」


「それは塩ウニってやつですね。ミョウバンを入れないので苦味がなく美味しいんですけど、形崩れしやすくてクソ高いんスよ」



 僕は「おつまみになりそうな物」を適当に選んだだけなので、商品の質や特性については詳しくないが、元日本人のマサルはそこそこ知っているみたい。


 酒のツマミを爆食いする先輩方からの質問を、ネット先生に聞かずともスラスラ答え、スティーブの代わりに彼等の給仕をしている。



「マサルは本当に元気だよね〜。僕より厳しい"元神狩り生活"だった筈なのに、ピンシャンしているじゃん」


「そりゃあ、俺はお前と違って彼女とイチャコラしていないから、腰壊れねぇもん。<禁欲の破壊王>バフも効きまくりで、マジ身体の調子いいわー」



 チッ!


「誰かこの元勇者を喰ってくれる、ルックス・性格共に最悪なBBAいないかなぁ。できれば、あと腐れなく事後処理できる元神系で」


 マサルは女性不信なだけで性欲には忠実だから、寝込みを襲えばワンチャンあると思うんだけど。



「おぃ! そこは、せめて"美女神"にしてくれよ。あれだけ狩りまくって"元神の男率100%"だった時点で、もう期待はしてねぇが」


 美女神は、(本人達の気持ちは別として、)今頃闇神の神殿に囲われてハーレム生活しているんじゃない?


 下僕魔王配信の内容記録データを見るかぎり、闇神って……上級神なのに、「これ以上ないほど欲深い奴」って感じだし。

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
主人公がSSランクを倒して手に入れたSランクですからね そうそうこえられませんわ 被りがでたかあ
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