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716話 全員集合


〜メグミside〜




 思うところはクソほどあるものの、生死が危ぶまれるギリギリの状態で帰ってくる後輩を問い詰めてトドメをさすほど、僕も鬼じゃないので……


 一旦「見習いたくない先輩No.1」の件は心にしまい、精霊達の尽力で辛うじて立てるようになったところを、サーシャに捕まり回収されていく。



「(あぁ、また始まる。サヨウナラ、僕の腰と恥じらい)」


 スティーブが復活して帰ってきたら、全員集合して「お疲れさまパーティー」を開くことになっているので、サーシャとのイチャコラはこれで打ち止め。



 だが散々搾り取られたことは、<禁欲の破壊王>ギフトの効果が消滅したり、ハッスルし過ぎて何度も立てなくなった時点でバレバレであり……


 先輩方も朴念仁ではなく、そういうのを全て察したうえで介護してくれていたので、僕の尊厳は水平線の彼方へ消え去ってしまった。



「ねぇメグミ君。ラストプレイはどうする? 折角だし、自販機産の過激な新作を使ってド派手にいく? それとも、コスプレで楽しむ系?」


「え〜っと……全てサーシャのご随意に。僕は、どんな趣向でも楽しませていただきます」


「OK! じゃあ全部盛りで♪」



 サーシャとのイチャコラが嫌というわけでは決してなく、杖がないと立てないほど弱りきっている状態にも関わらず、プレイに興じてしまうのだから……


 「オスの本能は本当に度し難い」と、自分でも呆れるばかりだ。






 そうして息を吸うように搾り取られて、<禁欲の破壊王>ギフトの効果をリセットされ、足腰立たなくなった状態で拠点に戻ると……


 スティーブとカルマも其処にあるベッドで横になっており、まだ重体ではあるものの、「言葉が通じる状態」まで回復していた。



 だが、似たような事を思われていたのは僕も同じなのか……


「「メグミ先輩、良かった〜。ちゃんと"意思疎通できる状態"に戻れたんですね!」」


 再会するなり、目を潤ませて上記のセリフを言われてしまう。



「お前等……僕は、先輩に強要されたわけじゃなくて自主的に追いこみをかけただけなんだから、戻れるに決まっているだろう。一緒にするなよ」


「「いや、そんな"軽い症状"じゃなかったんで!」」



 二人の失礼な発言を聞いたサーシャ&マサルまで、「うんうん」と頷き始め……


 モンティート先輩も「僕だって、あそこまでは追いこまないよ。廃人化されると困るもん」と、恐ろしいことを言う始末。



 その挙句……


「あの程度大したことないですよ! たしかに自己洗脳がいきすぎた嫌いはありましたが、あくまでも"普段よりノルマを重視した"ってだけですので」



「「「「「「「ノルマ〜〜〜〜〜〜!!!?」」」」」」」


 僕が「ノルマ」という単語を発しただけで、トラウマを呼び起こされたと言わんばかりに叫ぶため、大人の会話が成立しない。



 彼女や大先輩まで混ざっているのでシバきはしないが、もしリアクションをとったのがマサル・スティーブ・カルマの3人だけなら……


 自販機で買えるようになった分厚い国語辞典で頭を殴り、3人が「常識」「配慮」「大人」の意味を理解できるまで、正座で辞書を写経させるところだ。






「ゴホン! まぁとにかく、元の人格に100%戻れるかは別として……誰一人欠けることなくランクアップ出来たわけだし、"良し"としよう!」


「「「「…………」」」」



 あの……言っていることは至極真っ当だし、<農民><小鬼>の全メンバーが集まる(ゴーブル先輩とルノーブル先輩はモニター参加)と……


 1期かつ序列1位の貴方が仕切るのも、当然だと思うんですけど……スティーブとカルマの人格を変えかけた貴方がそれを言いますかね、モンティート先輩。


 今でも尊敬しているし爺イジメをする気もないので、ツッコミはしませんけど、もう少しアスタリア先輩にシバかれて深く反省した方がいいのでは?



「4人とも頑張って、Sランク以上のギフト持ちになったもんね〜。一人だけAランクなのは流石に気まずいし、私も鬼修行やろうかな?」


「いや、サーシャは絶対に止めておきな! 鍛えるのは良いことだけど、アレは人格破壊のリスクが付きまとう超危険行為だから!」



 冷静に考えてみてくれ。


 仕事を終えて集まったら、鬼修行中のサーシャが「ノルマ! ノルマ! 数字は人格! 全ては気合い!」とか言いつつトリップしているなんて……


 しかも白目をむいてヨダレを垂らし、リズム感もヘッタクレもない珍妙なダンスを踊って、黒歴史を量産しているとか……控えめに言って地獄絵図だ。



 サーシャが実はマゾヒストであり、「皆の前で恥をかきたい欲」があるとかなら、僕も覚悟を決めて付き合うけど……


 女の子として真っ当に生きたいなら、"その道"で時短レベルアップを目指すのは止めた方がいい。


 "強さ"という意味のステータスは上がっても、人として大事なモノを失い、「見習いたくない先輩No.1」になってしまうから!



 サーシャのことは僕が全力で護るし、普段の強化ペースを上げるために協力もする。


 だから……僕みたいにノルマ・トリップしたり、元が男かもしれない幽霊に肉体を乗っ取られて好き放題される地獄には、足を踏み入れないでくれ!!

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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ノルマ怖い
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