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702話 ムカつく理由で難度アップ


〜メグミside〜




 後輩にマゾ扱いされた報復(=モンティート先輩を元気にする)をしたり、育った神力について語り合っても、このデスマーチから解放されるわけじゃない。


 多少マシになったとはいえ、Dランクの神力では実戦じゃ使い物にならないどころか、慣れない神力を使ってさらに疲弊するだけだからだ。



 よって僕とマサルは、モンティート先輩に贈ったエナジードリンクを自分達もグイッと飲み干し、強制的に元気になった後すぐに別れた。


 もう夜も遅いから、何も考えず泥のように眠って……明日からまた頑張らなければならない。



 そして昨日の記憶もおぼろげな状態で朝を迎え、ゾンビのように起きあがり、今日のノルマをこなすべくターゲットの住処へ向かう。


 元神を狩るたびに、ステータスを喰って自分達は成長し……いずれはこのノルマも軽くこなせるくらい、TUEEEモードに入ると信じているが……


 なぜか仕事はどんどんキツくなり、気を抜いたら疲労感で今にも倒れそうな状況になっている。






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


それは、たくさんポイ捨てしすぎて闇神の処理がさらに雑になり、空っぽになるまでリソースを吸い取る前に、獲物をポイ捨てしちゃうようになったからだよ。


メグミ君も経験あるでしょ?


スープをすくうとき、途中までは簡単にすくえるけど最後の一滴を回収するのは手間がかかる。


あれと同じ原理で、リソースも最後まで搾り取るのは面倒なんだって。


だから処理が雑になるにつれて、スルーされるリソースの残渣も増えてしまい、結果として堕ちた神々のサンドバッグ度に磨きがかかっている……と。


闇神にとっては僅かな残渣にすぎなくても、サンドバッグ特性付きの下僕魔王を殺さなきゃいけない君達にとっては、負担が倍増する。


そして今後も、闇神のポイ捨て処理はどんどん雑になっていくと考えられる以上、メグミ君とマサル君の負担は……( ; ; )


その代わり、実感はなくても喰ったときに奪えるリソースは増えているはずだし、君達の成長速度も飛躍的に上がる可能性が高い。


キツかったらウチの眷属も補助に回すから、なんとか闇神がポイ捨てを止めるまでデスマーチをやり遂げて、一皮剥けた強強さんになってくれm(_ _)m



モンティート爺より


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






 なるほど……言われてみればたしかに、下僕魔王の基礎ステータスがジワジワ上がっていた気がする。


 そりゃあ僕の力が伸びても、ターゲットのサンドバッグ度が強化されているんじゃ、実感わかないよね〜。



<−−− ボコッ! ガスッ! バキボキッ、グシャッ!! −−−>


「フゥ〜、とりあえず今日のノルマ終了。だけど……もう体力の限界がきているし、絶望感がヤバイ」



 僕の目論見では、最初こそハードなものの、獲物を狩ってステータスを屠るうちに強くなり、そのうち片手間でノルマ達成できるようなると思っていた。


 だけど現実には、僕の成長に合わせて敵の強度も上がってしまい、負担は全然減らず……


 それどころか、休日ゼロで肉体を酷使しているせいで精神的にも参っており、日を追うごとに身体を動かすのが怠くなる。



「マサルは平気? 僕、もう既にヤバイんだけど」


 たまらずノルマ終了後に同じ境遇のマサルを訪ねて、愚痴を吐くと、意外な答えが返ってきた。



「キツイけど、まだまだ平気。<恵のダンジョン>で追い込まれたときの方が、精神的にはきたし……。実感はわかなくても、数値上レベルアップしているから」


「そう言われると、<恵のダンジョン>で追い込みをかけた側の僕としては、"マサルより耐える"以外の選択肢なくなるね。頑張りま〜す」



 終わりの見えないこのデスマーチよりマサルを追い込んだという、<恵のダンジョン>って……自分で言うのもなんだけど鬼畜だったんだな。


 悔い改めるきは一切ないけど、ちょっとだけ自覚したよ。






「メグミ。相対的な評価を気にすると、こういう状況じゃ絶望感しか湧かねぇから、絶対評価だけ考えろ。昨日の自分、数日前の自分とだけ比べればいい」


「了解! 絶望したところでメンタルやられてさらに動けなくなるだけだし、淡々と数字を積みあげる事だけ考えて、感覚的な評価は取っ払う方がいいね」



「あぁ。いいかメグミ、俺達はデスマーチをこなす"闇の戦士"なんだ! 終わるかもしれない、強くなれるかも……的な希望は持つな。ロボットになれ!!」


「分かった。ゴーレムにたった気分で、無になって淡々と作業する!」



「理解しただけじゃ足りねぇ。疲れて限界のところに洗脳をかけたら、意識混濁していて楽に体の芯まで叩きこめるから、限界まで叫べ! 気合いだ、気合い!」


「おぉ!!」



 この考えがいい事なのかは分からないけど、マサルと大声で「闇の戦士の心得」を声が枯れるまで叫びまくったところ、なぜかやれる気がしてきた。


 僕達"闇の戦士"に感情は不要であり、ただノルマをこなす事だけが大切で、それ以外の情報は全て「目的達成を妨げる障害物」なのだ!!

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
メグミ君が毎日ギリギリまで頑張ってるのを横で見守りながら、余力が出てきたら出てきたでその余力をしっかり絞り尽くそうとしているデストラップが待機してたりするんだけどね。 サーシャちゃんっていうんだけど。
ここはマサルがいいフォローしたな。 勇者としての場数を数多くこなしてるだけあるわ。
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