676話 元神のステータスを喰って
〜メグミside〜
情報収集にメチャクチャ有利そうなギフトの、詳細は教えてもらえなかったが、マサルが僅かに残ったリソースまで全部吸い取り……
<粗大ゴミ7号>を正真正銘の搾りカスにしてくれたので、僕はトドメを譲ってくれたマサルに礼を言い、奴の心臓と脳に魔剣を突き刺した。
「……………………」
すでにカラッカラに干からびて、抗うことすらできない状態になっていた<粗大ゴミ7号>は、復活に必要なリソースも残されておらず……
傷口から血を流して死に、地獄へ戻ろうとした魂も、僕が捕まえて魔剣を突き立てるとそのまま消滅。
完全に滅びて、ステータスを構成していたリソースだけが僕の体内へ入りこみ、僕の成長を促すための養分となる。
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メグミ(20)
種族:魔人族(魔王)
職業:ダンジョンマスター・勇者
HP:55362/55362
MP:45387/93458
スキル:剣術C・頑強E・狙撃F・噛みつきE・火魔法S・水魔法S+・風魔法S・土魔法A・氷魔法C・回復魔法SS・聖魔法SS・闇魔法A・遠視F・物理耐性B・精神耐性S・呪縛耐性C・過労耐性B・お笑い耐性D・アイテムボックスS・飛翔F(New)・速記E・我慢C
ギフト:自販機作製S・統率A・聖者の祈りA・看破B・火魔法の才A・水魔法の才SS・土魔法の才B・風魔法の才B・ゴーレムマスターB・透明化E・魅惑の蝶D・龍の涙C・若返りB・変身E・鑑定C・偽装C・水分身C・改造阻害E・遠隔商談B・MPサブスク型E・禁欲の破壊王E・ゼリー化E・ブラッドバフE・巨人化E・お小遣いD・ハッスルマスターE・成金の勢いC・金の矛と金の盾E・麗しの奏者E(New)
神力:眷属創造G(New)
その他:称号(蟻マスター・異端児・超新星・ゲス鬼畜・ドラゴンキラー・水龍殺し・モンスターの天敵・ジジィ狩り・魔王を狩る魔王・クズキラー・報復ソムリエ・教会の天敵・対の勇者・稼ぐ引きこもり・爺婆ホイホイ・媚び売りの天才・ゴマ擦り魔王・天然鬼畜・据え膳喰らい・甘えマスター)
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〜飛翔〜
翼や風魔法で飛行するとき、自然と技術に補正がかかり、よりコスパ良く飛べるようになる。
飛べない者には何の恩恵もないが、「空気を蹴って上空へ駆けあがる」等の状況でも軽い補正はかかるので、あって損はない。
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〜麗しの奏者〜
楽器を奏でることで配下にバフをかけ、同時に自分への忠誠心を上げることができる能力。
バフの効果は、演奏技術ではなく演者の容姿に比例するため、ブサイクがどれほど素晴らしい演奏をおこなっても、配下に変化は起きない。
一方で……顔面工事で後天的に美形となった者が稚拙な音を奏でた場合、それなりに効果が出るので、楽器を練習するよりも顔面工事に励んだ方が結果はついてくる。
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〜眷属創造〜
自らの血肉を核としリソースを分け与えることで、何のシステムにも縛られない、己だけの眷属を創造することができる。
Gランクで創造可能なのは、小指サイズのゴキブリ程度。
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「すご〜〜〜い片手落ち感。戦闘中に軽く飛ぶとき、補正がかかるかも……くらいしか、恩恵ないじゃん!」
「まぁお前、顔面レベル微妙だからな〜。でも安心しろ! <麗しの奏者>は使えなくても、元神を狩まくってレベリングすれば<眷属創造>は使えるから!」
そうですね。
顔面を大工事してサーシャに「誰?」って言われたら立ち直れないので、<麗しの奏者>は捨てて<眷属創造>だけ鍛えます。
マサルが譲ってくれたトドメで得た能力だし、ある程度鍛えてゴーレムを創造できるようになったら、<ゴーレムマスター>とのコンボも狙えそうだもん。
「それにしても、<粗大ゴミ7号>の狩り甲斐……なかったね。マサルのリソースバキュームが凄かったのもあるけど、本当にアッサリ終わっちゃった」
「ウグリスの時みたいに毎度邪魔が入ってもウザいだけだし、いいんじゃね? 寄生虫魔王が来る前に、さっさと拠点へ帰るぞ!」
「了解!」
僕が<粗大ゴミ7号>のステータスを奪い、"神力の種"を手にしたことは知られていないが、奴の死亡情報はすでに確認可能な状態になっている。
元神の殺し方を求めて現場検証に来られたり、「勇者が魔王を殺すこと」の問題点を吹聴されても面倒なので、早く逃げるにこしたことはないだろう。
<−−− (マサルの召喚獣に乗って帰還中) −−−>
「マサル、帰ったらバキューム装置のつくり方を教えてね! 明日までに仕上げて、ソロハントの成功率を上げないとだから」
「OK〜。俺はお前に諸々教えた後、軽く読書(<粗大ゴミ7号>の記憶データ読み)してレポートを書くわ。明日に備えて今夜は早く寝るんだぞ」
「もちろん! マサルも頑丈モンスターとはいえ、油断せず身体を休めないとダメだよ。今日はモンティート先輩に合わせて、夜10時には布団に入ること!」
「…………おぅ、そうだな。(失った記憶の補填をしないと、新たな巻物をつくるために出せる対価が無くなっちまうんだ。今夜、俺は無限<ピー>するぜ)」
読んでくださり、ありがとうございます!
この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)
モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!
作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)