表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

639/933

639話 草食系男子vs元モテ男


〜マサルside〜




「ん、メグミからメール……。ウグリス殺害による邪神昇格の可能性も消えたし、お前も帰ってこいってか? いや、違うな。例の件だ」


 メグミが持つ<自販機作製>ギフトの、唯一に近い欠点を補うために、<インスタントチーター>というギフトの能力玉を食わせたのだが……


 あれは絶大な効果を発揮する代わりに、若者にとっては地獄の苦しみに近い禊を必要とする、諸刃の剣。



 別に死ぬ訳じゃないし、俺も過去に同じ禊を済ませた経験があるから、「不可能ではない」と思って使わせたのだが……


 メグミはまだ、この「性欲を切り離し清き心で魂をすすぐ時間」を過ごすには、若すぎたようだ。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜インスタントチーター〜


一回につき10分だけ、スキルおよびギフトの制限を全て解除して、己の限界を超えたパフォーマンスを発揮することができる。


ただし発動後は、3日間の賢者タイムを消化しないと再びチーターモードにはなれないうえ、賢者タイムを消化せずに30日間放置すると、対価を寿命から強制徴収される。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ねぇマサル、酷いって!


僕には、お前と違って可愛い彼女がいるんだよ!!


もう既に限界突破しそうなのに、拠点に帰ってサーシャの笑顔を見たら、その時点でタイマーリセット確定じゃん( ; ; )


これって、3日間気絶するように寝て無理やりリセットするしかないの?


それとも、カラッカラに干からびるまで絞られて発散してから、1日普通に過ごしてあと2日耐えるパターンでいけってこと?


サーシャにこの件を話したら、絶対に面白がって夜襲を仕掛けてくるじゃん……その時点でゲームオーバー、僕の負けだよ。


最悪、先輩のダンジョンで安全性を確保してもらって、物理的に気絶して禊を済ませるけど、精神的に無理無理無理〜!!!!


まだ若くてピチピチの彼女もいて、人生で一番欲望が燃え滾っている時期の僕に、禁欲生活とか拷問すぎる(T ^ T)



byメグミ


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


安心しろ、メグミ……ヤバイと思った瞬間に、これまで見たくもないのに見てしまった野郎のケツを思い浮かべれば、思考をリセットできるから。


賢者タイムの強制リセットがかかる前に、キモい男の肉体を思い浮かべて無理やりクールダウンすればいいだけ。


男じゃなくても、カケラも性欲が湧かないような性悪ババァ魔王の裸体とか、汚物まみれでキモさの限界を極めていたウグリスとか……


やましい心が萎んで、嫌でも思考がリセットされる鎮静剤は沢山あるだろう!


あと「彼女アリ」をしきりに強調しているが、そんなに余裕ない童貞モドキムーブをかましていると、サーシャちゃんに愛想を尽かされて振られるぞ。


先輩方程……とは言わねぇが、もっと精神的に余裕を持って器のデカイ男になれ!



byマサル


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


分かった。


もしキツくなったら、「自称:美青年(実際は微青年)」のマサルって元勇者を思い浮かべて、思考を強制リセットするよ。


汚臭マスターになっていた時期や、僕のダンジョンで攻略中に野糞垂れた場面……たしかに、思い返せばキモ素材は沢山ある。


賢者タイムのリセットを防止できる代わりに、毎度ゲロって僕の胃がリセットされちゃうかもしれないけど、無料ネタだと思えば耐えられるはずだ。


僕をこんな目に遭わせた男が帰ってきたら、何の使い道もない場面で<インスタントチーター>を発動してもらい、同じ禊を喰らわせるとして……


絶対に最短で禊を済ませて、賢者タイム中のお前の前で、サーシャとイチャラブしてやるからな!!



byメグミ


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






 うわっ、報復する気満々とか鬼畜の極みじゃねぇか。


 時短でウグリスの返品リスクを減らした闇神様、貴方の能力……ここで使うべきですよ〜!!



 魔王界の中でも性悪と名高いメグミが、彼女持ちなのをひけらかして、ボッチの俺や貴方をディスっています。


 ここは先程までと反対に、世界の時間を緩やかにしてメグミの禁欲タイムを長引かせ、失敗も誘発して「中途半端にムラムラする禁欲月間」に誘うべきです。



 さっきの時短は、この世界の中でたぶん貴方しか得しなかったけど、時間を伸ばせば多くのボッチ組から感謝されますよ!


 お供えとして、メグミの自販機で買った「一人用ケーキ」を捧げますんで、ぜひ甘味を食いながらボッチの本領を見せてください!



「(いけねぇ、思わず悪魔の取引をするところだった! ボッチのコンプレックス、恐ろしい!)」


 それにしても……俺の肉体って、言うほどキモかったっけ?


 サーシャちゃんとじゃ比較するだけ無駄だが、逆三角形のイケメンで筋肉美には自信があるぞ!

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
明けましておめでとうございます 既に、別のペナルティ中の勇者
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ