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467話 容赦? 何それwww




 手紙一つでバイオハザードを引き起こしたロルカナは、マサルが男の意地をかけて処分したし、ガルガロクを倒すにはまだもう少し時間がかかる。


 となれば、今簡単にできる僕の仕事は「マッドサイエンティストの実験体になった、トキナの処分と能力略奪」であり……


 直接トドメを刺さないと奴から能力は奪えないので、僕はロルカナの遺産分与を配下に任せて、宵闇に紛れ"奴が囚われている現場"へおもむいた。



 今回は時短のために、モンティート先輩とアスタリア先輩のダンジョンを経由させてもらったため、得られた利益の3割は彼等に分ける。


 "別に要らない"と言われたけど、毎回甘えっぱなしだと借りが増えて破産しそうだし、「親しき中にも利益は必要」だと思うから。



「マスター。ダンジョンの方ですが、警備が薄かったので犠牲者を出さずに制圧できました。これから、マサル殿がロルカナにやったのと同じ方法で解体します」


「分かった。トキナは能力の関係上、すでに財産を使い果たしてスッカラカンになっている筈だけど、ダンジョンの設備まで解体すれば少しは稼げるだろう」


「はい。金のインゴット数本分にはなるでしょうし、丁寧に解体するよう伝えます!」



 トキナが治めていた<裏金のダンジョン>は、ほぼもぬけの殻で、アイツを捕らえた傭兵団の連中も撤退した後だった。


 ダンジョンコアが破壊されると魔王も死んでしまうので、マッドサイエンティスト共は"最低限の警備"依頼を出していたけど……



 その依頼を受注した冒険者チームが、まさか<恵のダンジョン>の協力者だなんて思わなかっただろう。


 おかげで内側に入りこめて簡単にダンジョンを制圧でき、いつでもコアを壊せる状況をつくり出せたよ。



「(まぁトキナの末路は、僕の餌として全てを奪われ殺されるパターンにするつもりだから、コアを潰す気はないけどね)」


 とはいえ……万一の事もあるので、アイツが最期の力を振り絞って暴走しても平気なように、「命の灯火を止める権利」はきちんと持っておくべきだ。






「マスター。マッドサイエンティスト共の処分、終わりました。連中、自分が薬を盛られる側になるとは思わなかったようで……睡眠薬一発で片付きましたよ」


「あっ、もう終わったんだね。お疲れさま。まだ生きているなら有効活用したいんで、近場にあるアスタリア先輩のダンジョンにでも投げ込んでおいて」


「かしこまりました。夜のうちに、アスタリア様のダンジョンへ運んでおきます」



 役に立ったとはいえ、キチガイ研究者共を生かしてやる義理もないので、奴らはアスタリア先輩のダンジョンへ放り込んで、ポイント化してもらう。


 そもそも法を犯して闇に潜ったヤバイ奴ばかりだから、行方不明になったところで、表立って探る輩も現れないだろうしね。



「それで、肝心のトキナ先輩はどんな感じですかね〜」


<−−− ガラッ! −−−>



 支配者が誰もいなくなった施設の中を、先に着いていた配下の案内で進み、トキナが監禁されている部屋の扉を開けると……


 そこには四肢を奪われダルマとなった、辛うじて生きている老人がいた。



「ゼェーー、ゼェーー、ゼェーー、ゼェーー、ゼェーー」


「あぁ、舌も焼き切られちゃっていて喋れないんだ。というか、それ以前に目をえぐられていて僕の姿も見えない? そもそも、頭も死んでいる感じ?」



 トキナの見た目はモンティート先輩よりも老けており、以前調べた顔写真とは別人のようになっている。


 だけどステータスは、たしかにコイツが「魔王<トキナ>」であると示しているので、おそらく過度のストレスで一気に老け込んでしまったのだろう。






「ゼェーー、ゼェーー、ゼェーー、ゼェーー、ゼェーー」


「害意も殺意も感じない。まさに感情を失ったモルモットだな。研究者にヤバイ薬を盛られて、脳がぶっ壊れたのか? まぁいい。お前にはお似合いの最期だ」



 暴利で金を貸して、債務者をチンピラに襲わせることで返済不能状態まで堕とし、借金のカタに人身売買していた輩だ。


 手足も感情も奪われてモルモットになり、最期は僕にステータスまで盗られたとしても、自業自得以外のなにものでもない。



「死んだ途端に"恨み"を思い出して、アンデッド化されても困るからな。遺体は念入りに焼いておいてあげるよ。という事でサヨウナラ」


 自我すら消え去った者に拷問する意味などないので、今回はパパッと首を切ってケリをつける。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜職業:勇者〜


異世界の血を引く「選ばれし者」がなれる職業。


聖職者としてのチカラを得るだけでなく、<才能の器>が拡張される事によりステータスの伸びが良くなる。


またその手で魔王を倒すと、相手のギフトおよびスキルの一部を貰い受ける事ができるため、魔王討伐経験のある勇者は隔絶した強さを持つ。


勇者の子孫が魔人族を倒すことにより、後天的に覚醒する場合アリ。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 ステータス、ご馳走さま♪


 ゴブリンの脂と共に火葬してやるから、来世では「弱いゴブリン」として生まれ、ボスゴブリンに虐げられる一生をおくるんだぞ〜!

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
[一言] その依頼を受注した冒険者チームが、まさか<恵のダンジョン>の協力者だなんて思わなかっただろう。 何人か、オアシスフロアの住人に、冒険者登録させて身分を持たせてるのかな? それとも、ヘブンズ…
[一言] マサル「家に風呂がほしい」
[一言] 自販機で稼げるメグミに金ブーストはデカいな…
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