表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

450/935

450話 コツコツと容赦なく


〜メグミside〜




 助命嘆願してきたトキナの処遇をどうするか、モンティート先輩に尋ねたところ、「要らないでしょ」と至極真っ当な答えが返ってきたので……


 先輩と相談したうえで、パワハラ臭がプンプンする返事をしたためて、トキナの遣いとしてやってきたレッサーアクアドラゴンに持たせた。



 あくまでも演技なのに先輩がメンヘラ化してしまい、微妙にイラッとしたけど……


 この手紙を読まされるトキナの方が、脳ミソ沸騰してストレスでハゲそうなので、とりあえずは良しとする。



「あっ、トキナが僕の返書を魔王掲示板で晒した。バカだなぁ〜。序列一位の先輩に対してこんな言い方する命知らずとか、信憑性なさすぎるって」


 案の定、掲示板でも全スルーされており……普段僕に絡んでくる魔王ですら、トキナの晒しを信じていない。



「学校じゃないんだから、チクったら先生が出てきて解決してくれる的な、ご都合展開なんてないのにね〜。本当に、愚かな奴だ」


「ですね」



 思ったのと反応が違いすぎて、ようやく己の過ちに気付いたのか、"トキナの晒しコメント"は消えたけど……


 別スレッドで、性格の悪い中堅魔王から「チンピラの劣等生」とかいう、屈辱的なアダ名を付けられ、大恥をかき最期を自らの手で穢したカタチだ。






「ロルカナの方はどんな感じかな?」


「一応、美容品に混ぜた溜毒の効果は出ているようで、御用商人に"口臭に効く薬"の仕入れを求めてきました」


「あぁ。あの毒は、初期症状で口臭がエグくなるもんね」



 正確には内臓が腐り始めた結果、その腐臭が胃から上がってきて、口臭悪化に繋がるのだが……


 口臭と美容って一見繋がりがないため、医学の専門家でもないロルカナが原因に気づくこともなく、純粋に「ストレスによるもの」と認識しているみたい。



 また"股の擦過傷"にぬるクリームに、オークキングの<ピー>を混ぜることで、人の10倍以上あるオークジェネラルクラスの子を孕ませる作戦も……


 おおむね上手くいっており、御用商人には「最近腹が出てきたからダイエットの効果を高める薬も仕入れといて」と、無茶な要求も入った。



「すぐに"肥満"では説明がつかないレベルまで腹が膨れて、身動きが取れなくなると思いますよ」


「そうだね。そうなる頃にはもう堕胎不可能で、最終的には母親の腹を裂いてオークジェネラルの子が飛び出てくる訳だから、奴が感じる恐怖も相当だろう」



 人間の価値観で考えると悍ましい限りだが、オークの繁殖方法としてこのパターンはメジャーであり、毎年数多の村娘が被害に遭っている。


 さすがにオークキングの<ピー>を撒かれる例は稀だが、アバズレの筆頭格とも言えるロルカナにはお似合いの末路だろう。



「内臓が腐って死ぬか、オークに腹を裂かれて死ぬか……。先輩、どっちが早いか賭けません?」


「ふふっ。いいよ、何を賭ける?」



「そうですね〜。夕食のデザートを一品」


「乗った! 僕は大穴……同じタイミングで"死"が訪れる、に賭けるよ」



「了解です! くくくっ。デザートGet!」


「むむっ。勝負を捨てたわけじゃないんだからね! 僕が勝って、君の目の前でアイスを2つ食べるんだから!」






 ロルカナが聞いたら、「私の命をなんだと思っている!」と発狂しそうな賭けをしつつ、僕等はガルガロクのダンジョン内にいる配下にメールで指示出し。


 僕も先輩も"根っからの鬼畜"ではないので、何の罪もない女性に対してこういう不謹慎な行為はしないけど、ロルカナ相手なら何でもアリだ。


 クズに対してまで紳士的になるほど、いいお育ちはしていないので……たぶん亡骸が目の前にあっても、同レベルの不謹慎発言を連発すると思う。



「ロルカナのギフトを奪うとサーシャにシバかれるから、アイツを慮る意味なんて一つもないですしね」


「あぁ〜、ドンマイ! 効果だけ見れば素晴らしいギフトだけど、発動条件がアレ過ぎるもんね。きっとまた良いギフトが見つかるから、元気だしな!」


「はい。お気遣いありがとうございます」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜ハニー・カード〜


蜜月の交わりをもった魔王のギフトを10日間トレースする、特殊なカードを作れる能力。

1回の交わりにつき1枚しか作れないため、カードを量産するには下半身を酷使せざるをえない。

また自らを慰めたときに自然と生まれる<ドンマイポイント>を貯めると、コピーカード等、汎用性が高い低ランクカードを作ることができる。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 それにしてもガルガロクのダンジョンって、ウチと"時間稼ぎ"のコンセプト似すぎだろう。


 あまりに造り方が酷似していて、トラップの仕掛け方や、蒸気の発生箇所まで簡単に想定できちゃうよ。

読んでくださり、ありがとうございます!


10月8日に、『クラス全員で魔王転生!』のコミック2巻が発売されます!

興味がある方はぜひ読んでくださいm(_ _)m


詳細ページへは、下の表紙イラストから飛べます↓↓↓

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
サーシャにロルカナのギフト奪わせたらいいのに。メグミとはたくさん致すだろうし、メグミは他の魔王のギフト奪えるからメグミとするだけでいいし、メグミのギフト大量コピーで若返りも使えば半永久的にギフトの量産…
サーシャにロルカナのスキルをゲットさせる メグミの若返りをカード化 農民の方にプレゼント(∩´。•ω•)⊃ドゾー という流れじゃなかったの(* ᐕ)?
あれ? サーシャにロルカナの始末譲るって約束してましたけど。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ