表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

433/935

433話 爺、撃沈する


〜モンティートside〜




 サーシャちゃんが作ってくれた夜食の豆腐ハンバーグを食べ、幸せな気分に浸っている最中だけど、今のうちに済ませておかなきゃいけないタスクがある。


 そう、掲示板での"仲違い匂わせ"だ。



 この工程を入れておかないと、ロルカナが"離間の計"失敗を悟り新たな策を打ってしまうから、その前にちゃんと匂わせて奴を安心させ……


 「叶いもしない妄想沼」に沈めて、無力化してやるんだよ。



「メグミ君。ホクホク状態のところ悪いんだけど、口喧嘩を済ませちゃおう。ほら、コッチに来て〜」


「あっ、了解です!」



 己のダンジョン外でも使える簡易モニターを開き、ベッドの上で横座りになった僕等は……


 「サーシャちゃんがメグミ君を色仕掛けで騙そうとしている、悪女だ」と、洗脳された僕が勘違いしている……とメグミ君が思いこんだ体で冷戦を始めた。



 もちろんリアルでは、お互いに「こういうセリフの方がいいのでは〜」と相談しつつ、和気藹々とやっている。


 それでも目をかけている子にキツイ言葉を吐かれると辛いけど、これも必要な作業だし、メンタルに結界を張って耐え抜くよ!






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


1 名前:メグミ(78期)

 お忙しいところ失礼します。

 モンティート先輩、例の話は本当ですか?

 申し訳ないんですけど、しばらくサーシャと距離をとっていただけません?


2 名前:モンティート(1期)

 ん、例の話って何のことだい?

 あと一応僕は先輩なんだし、もう少し穏やかに話してくれないか。

 敬えという気はないけど、さすがに失礼だと思うよ。


3 名前:メグミ(78期)

 失礼なのは其方でしょう!

 僕は、先輩よりサーシャの方が大事だし、僕から大切なモノを奪おうとする相手に敬意もクソもありません!


4 名前:モンティート(1期)

 メグミ君、ちょっと落ち着いた方がいいよ。

 冷静になりなさい。

 今の発言は水に流すから、少し時間を置いてから話そう。

 そもそも、掲示板でするような会話じゃないし、モンスター便でさ。


5 名前:メグミ(78期)

 公の場で話されると不都合だから、そうやって陰でソコソコしたがるんでしょ?

 先輩には幻滅しました。

 もう話したくありません!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「グスッ。メグミ君に"もう話したくない"って言われた〜。爺は悲しいよ〜」


「いや先輩、演技100%なんだから泣かないでください! リアルで拗ねられると、迫力あるレスバトルが出来なくなっちゃうじゃないですか!」


「だってさぁ〜」






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


6 名前:モンティート(1期)

 ん、そうかい。

 ソッチがその気なら、僕にも考えがある。

 せっかく見込みがある後輩だと思ったのに、残念だ。

 全て引き上げさせてもらうよ。


7 名前:メグミ(78期)

 痛い所を突かれたからって、勢力の大きさで脅しをかけて後輩を黙らせようとする。

 そういう所、本当に情けないと思うし器が小さいです。

 別にいいですよ。

 僕だって自力で成り上がるだけの地盤はあるし、アンタの力なんか借りる必要はない。

 もうアンタを"先輩"と呼ぶ必要もないですね。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「いや、だから先輩。拗ねないでくださいよ! 縮こまってシクシクされると、暴言吐きづらいじゃないですか!」


「だってさぁ〜。グスッ……」



「もう、マジ泣き止めて! この現場を土龍さん達に見られたら、僕殺されるんですけど」


「アハハハハ。皆眠りが深いタイプだから、僕等がちょっと騒いだ程度じゃ起きないよ」






「ハァ〜。先輩のメンタルが壊れそうなので、直接のレスバはこの辺で終わりにしましょう」


「うん。あとは面倒だと思うけど、野次馬たちへの対応ヨロシク〜。ヤバッ。泣きすぎて鼻が詰まった!」



「あのねぇ。それでも序列1位ですか? しっかりしてください!」


「は〜い」



 僕等のケンカ(偽)を見てワラワラ集まってきた野次馬が、あっと言う間にレスを流していき……


 奴等からきた質問に対して、メグミ君が僕の悪口を言いつつ、完全に「彼女を害されそうになってプッツンした頭お花畑男」状態で、返答していく。



 対して僕はいつものムーブで、黙って魔王掲示板から離れ、質問にも一切答えない。


 この妙にリアルな対応が広がれば、そのうち勇者排除派もこのレスバに気付き、ロルカナの妄想オ○ニーに繋がるだろう。



 しかし……


「ハァ〜。嘘だって分かっていても、やっぱりキツイ。メグミ君〜。まだシュンとした気持ちが消えないんだけど」


「だからって、パジャマの裾を掴まないでくださいよ! このパジャマ、サーシャの手作りなんですから、引っ張るなら足を直接つかんでください!」



 鬼っ!


 リアルのメグミ君も、やっぱりサーシャちゃん激ラブで、爺には厳しいんだ〜( ; ; )

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
モンティート爺がヒロイン枠になったらもう括約筋が機能しなくなるじゃないか…
久々のイチャイチャ回、ありがとうございます ワーイ\(* ॑꒳ ॑* \三/ * ॑꒳ ॑*)/ワーイ
[気になる点] 教会本部攻撃前夜の様に当たってなくとも遠からず程度に気づいた・疑っている魔王はどのくらいいるのだろう? せめて「モンティートが描いた絵にメグミが乗った」と考えた者はいるだろう?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ