40話 自販機作製ギフト<C>
メニューに表示されている”お惣菜”を、各種1個ずつ購入。
すると……自販機の窓に”明かり”がともり、「チン♪」という音が鳴ったあと、熱々の料理を取り出せる状態になった。
ほうれん草のベーコン炒め:300ポイント
フランクフルト:200ポイント
唐揚げ:400ポイント
焼き鮭:300ポイント
イカ味噌バター焼き:300ポイント
「見たことないものばかりだけど……”フランクフルト”と”唐揚げ”は肉、”ほうれん草”は野菜……”鮭”は皮のかんじ的に……魚かな?」
“イカ”という、モキュモキュした変な形の食材は、どの分類かよく分からないが……食べやすくて美味しいことは確かだよ。
「ぅん!? ”唐揚げ”って肉料理、メチャクチャ美味しい! ウサギ肉よりジューシーだし、下味もしっかりしている! この肉汁たまんない」
もし学舎の食堂に、こんな美味しいお惣菜が売っていたら……僕は貯金なんて諦め、毎日お腹いっぱい肉を食べていただろう。
「”唐揚げ”の衝撃には劣るけど、”ほうれん草のベーコン炒め”もなかなか美味しいな。ジュース以外の野菜を、自力で買えるようになったのは良いことだ」
いつどこで、先輩魔王の情報網に引っかかるか分からない以上……サーシャに、街での買い出しを頼むのは気が引けるからね。
赤と黄色は、引き続き”野菜ジュース”で補うしかないけど、緑だけでも”食べ物”として購入できるようになったのはありがたい。
心ゆくまで”美味しいお惣菜”を味わい、サーシャにも”ほうれん草のベーコン炒め”と”唐揚げ”を差し入れした僕は……
食後のミルクティーを飲みながら、飲み物・パン・ラーメンの自販機を確認。
パンとラーメンの自販機は、それぞれ購入可能な種類が増えており……飲み物の自販機は、大きなペットボトルが買えるようになっていた。
〜追加されたラーメン〜
シーフードラーメン:200ポイント
鶏白湯ラーメン:200ポイント
激辛ラーメン:200ポイント
味噌バターコーンラーメン:200ポイント
野菜ラーメン:200ポイント
〜追加されたパン〜
苺ジャムパン:100ポイント
くるみパン:100ポイント
カスタードクリームパン:100ポイント
アップルパイ:150ポイント
ドーナツ:100ポイント
ホットドッグ:200ポイント
バターロール:100ポイント
ハムサンド:200ポイント
ツナサンド:150ポイント
ヒレカツサンド:400ポイント
〜追加された飲み物〜
天然水(2L):100ポイント
お茶(2L):150ポイント
りんごジュース(2L):200ポイント
オレンジジュース(2L):200ポイント
経口補水液(2L):200ポイント
「あれ? 水が価格崩壊している。なぜ500mLと2Lのペットボトルが、どちらも同じ値段なんだろう?」
常識的に考えて、4倍差になるのが普通じゃないの?
「まぁいいや。ジュースの”リットル単価”も安くなっているから……アリさん達のおやつは、明日から大きいペットボトルにしよう」
地上の自販機も新しいものに替えてあげれば、お金に余裕がない人は喜ぶかもしれないね。
「思い立ったら即行動!」
ということで……オアシスフロアの住民が寝ている深夜のうちに、自販機の入れ替えと、”お惣菜自販機”の説明文設置を済ませた僕は……
メッセージカードを入れた宝箱を、集会場の真ん中に出現させ、彼らが目覚めるのを待った。
『うおっ!? ヘミング、アリア、ゴングレー……ちょっと来てくれ! 水の値段が、メチャクチャ安くなっているぞ!!』
『あぁ、本当だわ! これで娘に、好きなだけお水を飲ませてあげられる!』
『この”惣菜自販機”ってやつも、色々とエグいぞ! 砂漠の真ん中で、腐ってない魚が300ロルで買えるとか……』
『肉料理も美味いなぁ〜。細かい計算はできねぇけど、大きなペットボトルで水代をケチれば、たまに買えるってのは分かった』
ふふっ、皆喜んでくれている。
水の客単価が安くなるから、一時的に収入は下がっちゃうけど……長い目で見ればプラスだと思うし、彼らの満足度は高まったはず。
これなら、今後誰かに攻められても他所へ移ろうとはしないだろう。
『おぃ、街の奴らをカモる班! 新しい自販機の”野菜料理”を、試しに100セット持っていけ! ボロ儲けのチャンスだぞ!!』
『たしかに! 水が貴重なオアシスじゃ、粉末野菜以外ほとんど食えねぇからなぁ〜』
『大きいペットボトルも持っていけよ〜! 当然あちらさんとの取引レートは、500mlのときと同じだ!』
『もちろん♪ たくさん儲けて……そのお金で、家族が食べる魚料理を買うわよ!』
『『『『『おぉ〜!!』』』』』
ありゃ?
もしかしたら……彼らが”最寄り街”からカモることで、間接的に僕も収入アップできたりして……。
読んでくださり、ありがとうございます!
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作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)






