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377話 手首通販




 スティーブが睨んだとおり、ロルカナは"80期の餌"として彼のダンジョンも落とすつもりでいたのだが、彼のバックにメグミがついた事で脅威を感じ……


 一旦<水城のダンジョン>攻略を諦め、別の79期を狩ることで、帳尻合わせする方針へと切り替えた。



「ハァ〜。79期のトップを狩れれば、80期の育成にも弾みがつくと思ったんだけど、仕方ないわよね〜。コッチにだって予算の都合があるもの」


 ロルカナもここまで生き残ってきたベテラン魔王だけあり、メグミ程ではないにしろ、軍略に関する知識をもっている。



 それゆえ、メグミが手を貸した「鬼畜臭しかしないダンジョン」を、限られた予算・期間で攻略するのは無謀と判断して……


 80期の育成が終わり手駒が揃うまで、メグミとの間接的なバトルを延期したのだ。



 ロルカナ自身は「殺戮ポイントランキング」で1桁順位に入ったうえ、狩った79期の手首を切り取り、裏ルートで付き合いのある魔王に売り捌いて……


 「手形を金で買おう」という謳い文句で、独自に資金調達をおこない、このミッション期間に出た金銭的損失を補った。






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜不定期ミッション〜

【同盟優遇】殺戮ポイントランキングで上位に入れ:上位者にはアイテムプレゼント

【70期〜79期限定】下剋上を目指せ!

【同盟優遇】魔王の手形を集めろ!:成功者にはアイテムプレゼント


〜【70期〜79期限定】下剋上を目指せ!〜

欲しいチカラを持つ魔王と戦い勝利をおさめよ!

ミッション開催中に魔王のダンジョンコアを奪い取れば、自分と相手のダンジョンを取り替えることができる

また、魔王の心臓を奪い取れば、自分と相手のギフトを交換することができる

*チカラを奪われた魔王は例外なく命を落とす

*倒したあと権利を行使しないことも可能

*<ギフト無し>が下剋上を果たした場合は、相手のギフトをタダ取りできる


〜【同盟優遇】魔王の手形を集めろ!〜

配布した装置に、魔王の手形を認証させろ

集めた手形の数に応じて、豪華アイテムをプレゼント

*ミッション開始時に生きている魔王すべてが対象。その後の生死は問わない

*同盟を組む魔王同士の手形交換も可

*死後に認証する場合、一定以上腐敗が進むと装置は作動しない


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 またボコボコにした79期魔王とその配下は、トップ〜末端まで、皆仲良く"遠く離れた鉱山"で奴隷奉公させており……


 「もし少しでもおかしな動きを見せれば、即座にダンジョンコアをカチ割り、全員の命を奪う」と脅して日々搾取している。






 そして空になった79期のダンジョンは、ロルカナ信者の80期魔王が手勢をくり出して実質的に支配し、ダンジョンの成長を無視した"収穫"を実行。


 滅茶苦茶にされたダンジョンを、再び「侵入者からコアルームを守る"マトモな構造"」に戻すためには、相当額の費用がかかるが……


 彼等の計画では、80期合流後のミッションが出たタイミングで、79期魔王を殺すとともにダンジョンも壊す予定なので、問題ない。



「普段こんな事をしたら、ここぞとばかりに冒険者と教会関係者が押し寄せて、私達が有効活用する前にダンジョンコアを潰されてしまうけど、今は大丈夫♪」


 勇者排除派のロルカナも、元勇者<マサル>の教会本部襲撃事件により、人間側の動きが鈍くなった点については、内心「ラッキー」と思っており……


 彼等に攻められたら即終わるようなペラペラ防御で、79期のダンジョンを"農場化"して、人材だけでなく土地・設備も搾取しているのだ。



<−−− ピロリロリ〜ン♪ −−−>


「ん? あぁ、待ちに待った合流のとき。スティーブ君を餌化できなかったのは残念だけど、80期用の餌は十分あるし構わないわ」






<−−− 第80期魔王が転生して100日が経過しました。彼等は"見習い期間"満了となり、正式な魔王として認められます −−−>


<−−− 80期のランキング機能が解放されました −−−>


<−−− 80期の同盟機能が解放されました −−−>


<−−− 80期のミッション画面が解放されました −−−>


<−−− 80期の魔王掲示板が解放されました −−−>


<−−− 80期のチャット機能が解放されました −−−>



 次々とアナウンスが入り、それに続いて魔王掲示板で80期が挨拶し始めたので、ロルカナも「優しいお姉さん」としてそれに応じる。


 本性とは真逆のキャラを演じているため、瓦より分厚い猫を被っているのだが、彼女は修羅場を潜ってきたベテランゆえ肝も座っており……


 どれだけ分厚い猫を被っても、右も左も分からない新入りが見抜けるほど、お粗末なボロは出さない。



 逆にメグミ達のような上位魔王からは、「あのババァ、また若い子達を騙しているよ」と呆れられているのだが、彼女がソレに気づくことはなかった。

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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