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370話 お膳立て


〜メグミside〜




 それからも勇者排除派との小競り合いは続き……トキナ先輩からギャンブル狂を送られすぎて、収容部屋が足らず<黄泉沼フロア>を拡張したり……


 アチラが企てた金策を、僕とサーシャが協力して幾つか潰したりと、水面下でバチバチの潰し合いがおこなわれている。



 都市<ガロパ>を襲撃して、教会関係者に落とし前をつけたマサルが、完全復活して自衛できる状態になったため、彼を護るための経費は減らせたが……


 一方で教会勢力も、壊滅後のカオスな状態を脱して徐々に立ち直りつつあり、権威付けのために報復してくる可能性もあるため、依然として油断はできない。



 また宣言どおり、邪神が80期合流のタイミングで不定期ミッションを乱発し、"お祭り"を開きやがったので……


 僕等も、外交で成績にゲタを履かせられる「魔王の手形を集めろ!」を中心に、30位以内を目指して、コツコツとアイテム報酬を狙っているところだ。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜不定期ミッション〜

【同盟優遇】殺戮ポイントランキングで上位に入れ:上位者にはアイテムプレゼント

【70期〜79期限定】下剋上を目指せ!

【同盟優遇】魔王の手形を集めろ!:成功者にはアイテムプレゼント


〜【70期〜79期限定】下剋上を目指せ!〜

欲しいチカラを持つ魔王と戦い勝利をおさめよ!

ミッション開催中に魔王のダンジョンコアを奪い取れば、自分と相手のダンジョンを取り替えることができる

また、魔王の心臓を奪い取れば、自分と相手のギフトを交換することができる

*チカラを奪われた魔王は例外なく命を落とす

*倒したあと権利を行使しないことも可能

*<ギフト無し>が下剋上を果たした場合は、相手のギフトをタダ取りできる


〜【同盟優遇】魔王の手形を集めろ!〜

配布した装置に、魔王の手形を認証させろ

集めた手形の数に応じて、豪華アイテムをプレゼント

*ミッション開始時に生きている魔王すべてが対象。その後の生死は問わない

*同盟を組む魔王同士の手形交換も可

*死後に認証する場合、一定以上腐敗が進むと装置は作動しない


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






 この機会に勇者排除派の3名をボコボコにして、手形と能力を確保したい気もするが、僕もサーシャも既に満足いくギフトを持っているし……


 餌にする為だけに狩るには、奴等は規模が大きく強かな連中すぎるので、コチラは無理せず自分達ができる範囲で、知り合いの魔王と手形を交換している。



「うわっ! メグミ君、また79期の子が落とされたよ〜。ダンジョンポイントが底をついて、魔王ランキング最下位に落ちちゃった〜」


「露骨だなぁ。78期は、格上の僕等しかいないからって。77期より上の先輩方にとってこのタイミングで79期を狩るのは、生き残りを賭けた勝負なのかも」



 だけど正直言って、70期台の先輩方は戦う経験すら欠けているので、ここまで手際よく"79期狩り"なんて出来ないと思うけど……何故だろう?


 あまりにも鮮やかすぎて、逆に違和感をおぼえるよ。



<--- ピロリロリーン♪ --->


「ん、アスタリア先輩からメールだ。え〜っと……あぁ〜、なるほど! メグミ君、この79期狩り……主犯格は70期の魔王じゃなく、勇者排除派だってさ」



「マジで!? どういう事?」


「ほら、メールを見て! <農民>同盟が調査した結果が書いてある!」


「えっ? うわぁ〜」



 サーシャに促されて彼女のスマホを覗きこむと、可愛くデコられた桜の中に、先輩からの物騒なメールが映っていた。


 ミッションの制約的に、「70期台の魔王しか参加しない」と思って油断していたけど……たしかに"狩る"だけなら、勇者排除派の連中でもできるね。






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


サーシャへ



今行われている79期ハンティングについてだけど、主犯格はガルガロクだったわ。


アイツが、70期台のミッション遂行戦に見せかけて79期の子達を狩り、「近いうちに合流する80期に食べさせる餌」としてストックしていたの。


だから、これだけ79期が撃ち落とされているのに、心臓を奪われて亡くなる魔王が出ていないわけ。


たぶん80期の子達が合流したら、その時出されるミッションと歩調を合わせて79期(餌)を殺させ、80期の育成にブーストをかけるつもりだと思う。


奴等が合流予定の80期に粉をかけて、すでに79期よりも強く育成しているのは知っていたけど……このレベリングは鬼畜すぎるわ。


かと言って、79期もそれなりの数残っているうえ世界中に広く散っているから、私達の手で護るのは不可能。


もし見込みがありそうな子がいたら、その子だけ守ってあげて、あとは見捨てて別角度で対策を練るしかないわね。



アスタリアより


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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