表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

352/938

352話 消したコメントほじくり返し


〜メグミside〜




 モンティート先輩から、お爺ちゃん携帯で「ヨガの写真」が何枚も送られてきたときは、失礼ながら一瞬「ボケた?」と思ってしまったが……


 本文に「僕も皆と一緒に運動中!」と書かれていたので、ホッコリするとともに、先輩を見守るモンスター達の気持ちを考えて苦笑しちゃったよ。



「きっと、"マスター、もういい歳なんだから無理するな。またギックリ腰になるぞ!"とか、心配されているんだろうなぁ〜」


 若いのにダウンして、執事君達から似たような扱いを受けている僕が言えた事じゃないのだが、先輩は中々に世話の焼ける主人だと思う。



「ふふふっ。コッチの陣営は、ほのぼのしていて良いねぇ〜。敵さん、自慢の眷属を殺されて焦っているよ。ほら見て♪」


 そう言ってサーシャが見せてくれたのは、魔王掲示板の時系列スクショ。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


855 名前:トキナ(36期)

 おい、ふざけんな!

 テメェ、マジで覚えておけよ!!

 自慢のガキ龍、2体ともカバンの皮にしてやっからな!!


856 名前:ロルカナ(25期)

 こら、ちょっと黙りなさい!

 ここ表なんだから!


857 名前:ガルガロク(17期)

 消せ! とにかく消せ!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


855 名前:トキナ(36期)

 このコメントは削除されました


856 名前:ロルカナ(25期)

 このコメントは削除されました


857 名前:ガルガロク(17期)

 このコメントは削除されました


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


858 名前:トキナ(36期)

 都市<ガロパ>周辺でドンパチやっている魔王さん達〜。

 教会が報復として魔王狩りを激化させるかもしれない状況で、同じ立場に置かれた魔王同士が削り合うのは、得策じゃないと思うよ〜。


859 名前:ロルカナ(25期)

 そうそう。

 互いに思う事とかあるかもしれないけど、暴力で削り合っても自分達が損をするだけだから、話し合いで穏便に解決しましょう!


860 名前:ガルガロク(17期)

 儂等もベテランとして、手打ちの仲介くらいなら引き受けてやる。

 当事者同士で話しにくいなら、遠慮なく頼ってこい!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






「なるほど。大都市のスラム街に闇金を置いて、利息収入・人身売買・情報網強化の一石三鳥を狙っている、トキナ先輩らしいキレ方だな」


「ふふふっ。36期の先輩だし、まだ精神年齢はお子様なのかもしれないね〜」



「ダメだよ、サーシャ。思うのはいいけど……トキナ先輩みたいに表で言っちゃうと、大恥をかくハメになるから」


「は〜い♪」



 彼等は「削除したから大丈夫」とか思っているかもしれないけど、短時間でも表に出してしまうと、誰に見られるか分からないし……


 場合によっては写真を撮られて、証拠が残ったりもするから、黒歴史製造が趣味のマゾヒスト以外は、最初から書き込まない方が無難だ。



「他の2人がトキナ先輩より落ち着いているのは、年の功って可能性もあるけど、まだ彼等の眷属が殺されていないから……かもしれないね」


 全てを把握している<農民>同盟はともかく、僕とサーシャはモンティート先輩から、「ことごとく所属を偽装しているよwww」と教えられただけ。



 ゆえに現場で頑張っている砂龍達から、戦果を報告されても、どのSSランクモンスターが誰のダンジョン所属か分からないし……


 もうすぐ死ぬ敵の情報を探る気もないので、主人のダンジョン属性からモンスターと紐付けて、ゴシップ紙レベルの連想ゲームを行うのが精々だ。



 もっとも……


「サーシャ。被害者を装いながら、魔王掲示板で一煽りしておいて〜。僕のチャットアカウントで、書き込んでいいから」


「了解!」



 せっかく相手が尻尾を出してくれたんだから、それを掴んで背中にナタを振り下ろす……くらい当然だし……


 コメ消しして安心しているトキナ先輩を、黒歴史製造ロボットにする気満々である。






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


861 名前:メグミ(78期)


>>855 名前:トキナ(36期)

 おい、ふざけんな!

 テメェ、マジで覚えておけよ!!

 自慢のガキ龍、2体ともカバンの皮にしてやっからな!!


 ってコメント見ちゃったんですが、もしかしてトキナ先輩がマサルを殺そうとしています?


 コチラはあくまでも防衛戦なので、「狙われたから屠った」だけなのですが、見たところ敵方のモンスターはトキナ先輩名義じゃないようでして……


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 さすがサーシャ。


 相手が一番嫌がる、「消したコメントほじくり返し」作戦を発動したな。


 身バレしたくないから、所属を偽らせたモンスターを送り……そのモンスターを正当防衛で殺されたら、掲示板で激ギレコメントとか……恥ずかしすぎる。



 どう返したところでトキナ先輩が恥をかく案件だし、僕等を殴ってコメントを削除させる事もできないから、きっと今頃キレて大暴れしているだろう。

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] お爺ちゃん携帯、写真OKなのか、 文字メールだけかと思ってた
[良い点] 二人三脚で何事もなかったかのように他のライバル魔王たちを淡々と煽り立てるメグミ&サーシャは、主役「カップル」として随分いい感じだね。今後も期待している。 彼らの主役としての欠点を敢えて挙…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ