表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

245/937

245話 メグミ、なす術もなく……




「メグミ君。<集金箱のダンジョン>の魔改造終わったから、休憩しにきたよ〜♪ って……あれ? どうしてそんなに殺気立っているの?」


 ヤバイ!


 つい頭に血が昇って執務机をガンガン殴っていたら、仕事終わりのサーシャがコッチに来た気配に、気づけなかった!



「えっ? いや、何でもない……」


「むぅ。秘密はナシだよ! どれどれ〜。おぉ〜、コレを見て怒ってくれたんだね♪ メグミ君、ピュアで可愛すぎる!! 好きぃ〜!!!!」



 うわっ!


 無理やりモニターを覗かれたと思ったら、サーシャにガシッと抱きしめられ、頬をスリスリと擦りつけられた。



「(相変わらずいい匂いだな……ってダメダメ! 今は勇者襲来に備えて警戒しなきゃいけない状況だし、欲情している暇なんてないのに!)」


 とは言ったものの、ウチのモンスター達はいつの間にかサーシャに躾けられており、こういうとき「主人を売る」のがデフォルトだし……


 僕もサーシャも、"課金で対応可能な事前準備"は終えた後だから、"忙しい理由"が弱すぎて断れないんだよね〜。



「サーシャ様、お部屋の用意はできております。有事の際はベルで呼ぶので、マスターとの甘美なひと時をどうぞお楽しみください」


「執事君ありがとう! さっそく甘えさせてもらうね♪」


 あっ……考えている間に速攻で売られて、据え膳状態にされてしまった!



「あの、サーシャさん? 僕たち今、ものすごく忙しい状況なんだから……」


「ん? 大丈夫だよ。3時間くらいだし♪ 本当にヤバイなら執事君が止めているはずだけど、皆ニコニコ笑顔で見守っているだけでしょ?」


「(それは、君達の判断基準がズレているからです!!)」



 もちろん寝室にドナドナされた僕への快楽攻めが、たった3時間で済むはずもなく……


 サーシャの"甘い暴走"は、夕食の用意を済ませた執事君が、「食事抜きは可哀想だ」とベルで呼んでくれるまで続いた。






<−−− カチャカチャ、カチャカチャ −−−>


「モグモグモグ……う〜ん。やっぱり炭酸水とステーキの組み合わせは最高だねぇ〜。メグミ君もそう思うでしょ?」


「えっ? あははは…………。ソウデスネ」



 ウチではサーシャが暴走するたび、僕が起き上がるのも厳しいほど搾り取られてしまうので、以前は僕がダウンする度にベッドで介抱されていた。


 だけどセレクト自販機で、「要人を拘束するためのイス」という「尋問器具なのかSMグッズなのか分からない代物」を購入して以来……


 どれだけ力を抜いた状態でも、ベルトで固定すれば座位を保てるので、いつも通り座って食事ができるようになっている。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜セレクト自販機(Sランク)〜

以下の店で扱っている物の中から好きな商品を100点選び、ソレ等をいつでも自販機のメニューに並べることができる。

データの書き換えやリセットは、前の商品選択から1日以上経っていないと行えない。


・雑貨屋

・ドラッグストア

・工務店

・スーパー

・武器屋


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 ダウンする期間が減った代わりに、「仕事に響くから自重しよう」という、サーシャの心理的ハードルもほとんど無くなり……


 女豹化によって搾り取られ、「幸せのヨボヨボ魔王」になる頻度は増えているのだが。






「ところでサーシャ、<集金箱のダンジョン>のポイント課金は上手くいったの?」


「うん♪ 私も8割方ポイント使って、魔王ランキングの順位が大幅に落ちたから、ヤジが酷かったけど……改造自体は上手くいったよ!」



「そっか。なら勇者襲来と同時に、人間側が<集金箱のダンジョン>を潰そうとしてきても、最悪の事態は免れそうだね」


「ふふっ、そうだね〜。空席になっていた"ラスボス枠"に、SSランクモンスターの<風龍>を据えて、防備もかためたし……たぶん大丈夫だと思う!」



「サーシャも、遂にSSランクモンスターを買ったのか! そういえば、ウチの<砂龍>に実践経験を積ませたかったんだ。明日、<風龍>と一緒にやらない?」


「勿論やる! ウチの風龍は"穏やかな性格の女の子"だから、ソッチの砂龍といがみ合う可能性も少ないし……"主従×2"のダブルデートってことで♪」



 あの、サーシャさん……砂龍と風龍の仲を深めるのは、同盟ダンジョンのラスボス同士、"必要なこと"だと思うけど……


 さすがに2日連続ハッスルし過ぎて、腕すら持ち上げられないほど枯れたら仕事にならないので、僕とは"健全なお付き合い"に留めましょうね?



 ウチの執事君たちは、<ゴーレムマスター>持ちの貴女に弱いんだから……その気になられると、僕は枯れ枝になるまで干からびちゃうんですよ!


 まぁ、嫌じゃないけどさ……。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜ゴーレムマスター〜

ゴーレムを愛し、ゴーレムと共に生きる者へ与えられるギフト。使役するゴーレムの攻撃力・防御力が2倍となる。

また日頃から側に置くことで、目をかけたゴーレムの成長速度が早くなり、自然にレベルアップする場合もある。

ゴーレムの成長率には劣るものの、側に置いたオートマタの能力も上がる。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 服屋ないのかなあ?スーパーでうってる?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ