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202話 共感(笑)するユアン


〜ユアンside〜




 魔王掲示板でメグミ先輩にヘルプコールを送り、同盟申請も出した上で、身を削る思いで迫り来る敵に対処していると……


 ついに申請が受理されて同盟が成立し、全魔王の中でも上位に入り若手エースと名高い、メグミ先輩との同盟が成立した。


「くくくっ! やった……勝ったぞ!!!!」



 一応、サーシャ先輩も同盟メンバーではあるのだが……あの人は、メグミ先輩のアクセサリーみたいなものだろうし……


 女の魅力でメグミ先輩の助力を得たからこそ、ここまで生き残ってこれたタイプだと思うので、戦力としては期待していない。



 女としては一級品なので、私がピンチを凌いで成長しメグミ先輩を超えたあかつきには、コチラへ乗り換えさせたいから……


 紳士的な態度で接して好感度を稼ぎ、さり気なくメグミ先輩より優っている部分をアピールして、サーシャ先輩にも意識されるよう努めるけど。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜同盟チャット〜


1 名前:メグミ(78期)

 ユアン君、こんにちは^^

 リアルも魔王掲示板も大炎上していて大変だね( ; ; )

 助けてあげたいところだけど、掲示板は治安が悪すぎて僕が入るだけ逆効果だから、リアル限定での支援でヨロシクm(_ _)m

 ここなら僕とサーシャ以外の魔王に見られる心配はないから、好きに書き込んでいいよ!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「たしかに、自分の無能を棚に上げてギャースカ騒ぐ連中なんて、会話するだけ時間のムダだし、メグミ先輩もあの掲示板には関わりたくないよなぁ〜」


 私だって散々言われまくって頭が腐るかと思ったし、心の平穏を守るために距離を置きたいという、先輩の気持ちはメチャクチャ理解できますよ。






 メグミ先輩の心情を察した上で、改めて先ほどヘルプコールを投げた、魔王掲示板のスレッドを覗いてみると……


 私と先輩の同盟成立に気付いた小粒魔王が、メグミ先輩を敵認定して粘着しないように、奴等の動きを封じるための釈明コメントが投稿されていた。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜魔王掲示板〜


771 名前:メグミ(78期)

 先ほどユアン君よりヘルプコールがあり、同盟申請も来ていたので、先輩としてとりあえず受けました。

 彼の言動に応じた対処をおこない、魔王界が平和になるよう努めます!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 メグミ先輩のコメントの下には、意図を勘違いした魔王共のクソコメが並び、しばらくするとまた私に対する誹謗中傷へと変わっている。


「バカな奴等。でも先輩……平民上がりなのに、貴族の真似事もできるんだ。いや……こういう場面でこそ、元貴族のサーシャ先輩が役に立つのかもしれない」



 いずれにせよ、メグミ先輩がコチラの味方になった以上、もうこの掃き溜めみたいな掲示板に、時間を割くなどという愚行は止めるべきだ。


 魔王界の動きを把握し辛いデメリットはあるけど……ここはメグミ先輩と歩調を合わせて、「無意味な行為に時間を使うアホ共」の言葉は視界から消そう!



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜同盟チャット〜


2 名前:ユアン(79期)

 同盟申請、受けてくれてありがとうございます!

 そうなんですよ〜。

 私が79期の新米だからって、皆で寄ってたかって酷いです( ; ; )

 私も、魔王掲示板は治安が悪すぎて正直関わりたくないので、しばらくこの同盟チャット以外見ないことにして、心を守ります。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






「さてと……無事スポンサーを見つけられた訳だけど、何をタカろうかな? 理想を言えば、ホログラムで安全に交渉して現金を確保したいところだが……」


 今回の騒動の原因となったホログラムを同盟相手に使い、「支援物資は宝箱に入れてください!」と要求するのは、さすがに不信感を抱かれるだろう。


 今あの先輩に切られたら私は終わりだし、ピンチを切り抜けるまで事は慎重に運ぶべきだ。



「とはいえ、直接会いに行ったり援軍を呼び込むのが現実的じゃない。ウチと<恵のダンジョン><未設定のダンジョン>は、距離が離れている」


 そして……仮に外から援軍を呼びこめても、メグミ先輩はダンジョン入り口付近に陣を張っている敵軍と、地の利がない状態で戦うハメになり……


 もし彼が敗れると距離的に次の援軍は絶望的なので、私を護るナイトは消え失せ、<伏龍のダンジョン>は滅ぼされてしまうだろう。



「ならば他の奴等がやっているように、同盟機能を使ってモンスターを送ってもらうのが一番か? いや、でも他にも方法があるかも……。あっ、そうだ!」


 こんな時こそ、メグミ先輩の知恵を借りるべきじゃないか!



 先輩だって、スポンサーとして支援方法に口出ししたいだろうし……気持ちよく支援させれば、巻き取れる金額だって増えるから……


 方法から何から先輩に全任せして、私は純真無垢な後輩をよそおい、去年大暴れしたあの人の手腕を見せてもらうべきだ!

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
[一言] あーあ、自分の命を他人に握らせちゃった…
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