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189話 結局、人は信用できない




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


こんにちは。


携帯電話の魔力に取り憑かれちゃったモンティートです!


ユアン君の調査お疲れさま!


ルールベル皇国の検問はたしかにザルだけど、賄賂で買収されて「怪しい奴」の情報を魔王へ売っている役人もいるから、配下を通すときは気をつけてね〜。


あと、一般的にスパイが情報を得るとき使うルート(酒屋・情報屋・娼館等)は、すでに他の魔王が押さえているから、そこら辺にも配慮しつつファイト!


ドッペルゲンガーを使った潜入調査は、中堅どころの魔王でもよく使ういい手法だし、僕にバレたからといって自信喪失なんてしちゃダメだよ!


オートマタを隠している、本物ソックリの獣人の毛皮とか、どうやって作ったのってくらい精巧で、初めてとは思えない出来だから!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


モンティート先輩、お疲れさまです!


検問のクソ役人が、二重に賄賂をもらうべく魔王に買収されているの、全然気づきませんでした。


教えてくださり、ありがとうございます!


酒屋・情報屋・娼館等も押さえられているという事は、すでに相当数の魔王がルールベル皇国に目をつけており、手勢も入っている状態なんですね。


経験豊富な先輩方とこういう戦いをするのは分が悪いですが、僕なりにユアンの動きを知るべく頑張るので、至らぬ所があればまたご教授ください。


あと……ウチの子が着ている毛皮は、自販機で買えるようになった、コスプレ用の動物着ぐるみです。


可愛いでしょ?


サーシャが、夜の方に転用できないか真剣に研究しているので、僕は「女豹に狩られる子羊」になった気分でプルプルと震えております。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






 モンティート先輩に与えられた情報を、全て鵜呑みにするのは良くないんだけど……現状僕等の調査能力は、間違いなく彼に劣っているので……


 自分たちで充分な調査能力を会得するまでは、「全て彼の言うとおり」だと仮定して話を進める。


 それが「目をかけて貰えている弱者」が示せる最大の誠意であり、今後の円滑なコミュニケーションに繋がるコツだもの。



「ふぅ〜。情報収集でよく使われるルートが、全てライバル魔王に押さえられているとなると、突拍子もない方法でソレ等を突破するしかないな」


「そうだね。じゃないとライバルが意図的に加工した情報とか、ピース不足の証拠しか得られず、結論を歪められかねないもん」



 別に"そういう場所"を押さえている魔王が、全員ユアンの仲間……もしくは悪者と言いたい訳じゃないよ。


 ただ彼等と僕・サーシャはライバルだし、潜伏中だからと「互いのメリットになる行為」をおこなう義理なんてないから、信用する方がおかしいってだけだ。



「メグミ君、どうやって情報収集する? たぶん私達が頭をひねっても、考えうる策は全て、先輩方に先回りされちゃっていると思うけど……」


「う〜ん。自販機で購入できる物を使った、オンリーワンな作戦で攻めないとキツイだろうな。だとすると、人の介入を極力避けたデジタル戦がベストか?」



 情報収集に"人"を使うから、二重スパイや派閥を気にしないといけないんであって、全てデジタルに落とし込めれば、スマホ持ちの僕等が圧倒的有利なはず。


 中には「視野を共有する特殊能力持ち」を飼っている魔王もいるけど、其奴が分裂できない以上、潜入調査の規模が大きくなるほどコチラ有利となるだろう。






「執事君。現場のオートマタに、この"監視カメラ"っていうのを届けてくれ。あとペン型の"盗聴器"も」


「かしこまりました」



 情報収集時に人やモンスターの気配がするから、護衛に怪しまれるんであって……


 スイッチを入れた機械をただ置いておくだけなら、デジタルとは縁がないこの世界の人々は、コレ等が「証拠集めの道具」だなんて気づかない。


 それは「魔王の権限がおよぶ迷宮の中でしか、デジタルチックな機能を使えない」と思い込んでいる、ライバル達だって一緒だ。



「もし万が一怪しまれて、装置を取られたとしても……ソレ等を"スマホ連動型"にしておけば、相手は何もできないし僕の仕業とも思われない」


 逆にコチラは一度設置してしまえば、相手が諜報機器に気付いて現場から取り除くまで、護衛の監視に怯える事もなく情報盗み放題。


 そして撤収時も、余裕がないなら放置しっぱなしのまま逃げられるし……回収に成功すれば、また別の現場でも使い回せる。



「諜報機器を買い揃える際の初期投資は必要だけど、殉職を気にしなくていいから精神的に楽だし、モンスターの維持費を考えると案外コスパも良い」


 システムが複雑すぎて、現場に賢いオートマタがいなきゃ使えないのと、設置に苦労するのが難点だが……


 そこさえクリアできれば、末長く使える「僕等オリジナルの情報収集方法」を確立できるんだから、リスクを冒して試す価値はあるんじゃないかな?

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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