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168話 SSランクモンスターとの戦い




『我が”しもべ”たる水よ、其方の涼やかさを狂気に変えて、荒れくるう大海原を創りだせ! シー・クリエイト』


<バシャアアァァァッッッッッン!!!!>



 攻撃体勢にはいった水龍が”長い呪文”をとなえた瞬間、乾いた砂漠の<中ボスフロア>に、おびただしい量の水が現れ……


 フロア全体を、「泥水で濁った海」に変えた。



「やはり”数の多さ”を見て、水魔法による範囲攻撃を選んだか。出方は予想していたけど、さすがはSSランクのモンスター。水魔法の規模がケタ違いだ」


 このフロアで中ボスを務めるモンスターが、10体とも風属性だったから上空へ逃げられたけど……火属性や水属性ならヤバかったよ。



『『『『『自然の恵みを生み出す土よ。鋭く尖った凶器へカタチを変え、其方の怖さを思い知らせろ。アースジャベリン!』』』』』


『ふんっ、矮小なるトカゲめ。我が水よ、踏まれる存在でしかない土に屈するな! 水位を増し、雑魚どもを溺死させろ!! ウォーターファウンテン』



 フロアの砂を利用して高台をつくり、水龍の範囲攻撃をかわしたアースドラゴン5体が、攻撃直後の隙を狙って土魔法を放つ。


 すごい勢いで眼球へ向かっていくソレを、鬱陶しそうに払った水龍は……「お返し」と言わんばかりに水位を上げ、土属性のモンスターを沈めようとした。



 ちなみに……反対属性の<火魔法>や、押し負けること確定の<水魔法>を得意とするモンスターたちは……


 水龍の範囲攻撃を見るやいなや、転移陣を利用して「控え室」へ避難したよ。






 そして土属性のモンスターが追い詰められたタイミングで、再度<中ボスフロア>へ舞い戻り、風属性モンスターとともに反撃を試みる。


『『『『熱の根源たる炎よ。我が魂とリンクして、己が熱を極限まで圧縮せよ。フレイムボール!』』』』


『『『『邪悪な龍に利用された水。もし其方にカケラでも情けがあるのなら、我が友が心を込めて生み出した”炎”を通したまえ。アクアコーティング!』』』』



 「火属性・水属性の連携技」を風属性モンスターが「スピード重視の空気砲」で援護し、土属性モンスターも水龍の足を「土牢」で縛りつけてアシスト。


 水龍は全ての魔法を「水の結界」で防いだものの、チームワーク抜群の攻撃に辟易した様子で、辺りを見回しつぶやいた。



『むぅ……格下ばかりとはいえ、さすがに150体は厄介じゃな。最初の攻撃で”転移陣”の場所は分かったし、それらを”水流”で封鎖するか』


 うん、やっぱり転移陣は使わせたくないから狙ってくるよね。


 だけど、そうは問屋が卸さないんだなぁ〜。



『なにっ、水位が下がり始めている? “乾いた砂漠”ゆえ、多少のしみ込みは覚悟していたが……さすがに早すぎないか? まだ3分も経っていないぞ』


 そりゃあ、ポイント課金で強化できる「状態回復速度」をMaxにしていますから!



 せまい場所だと接触面が少ないから、最高額まで課金したって「水の吸収速度」には限界があるけど……今お前が戦っているのは「だだっ広い砂漠」。


 相当な面積が<水>と接しているため、短時間でグイグイ吸いとる事ができるんだよ。



『っつ……!? この悪寒は……貴様ら、謀ったな! 我の生み出した水に、おぞましい”勇者の聖血”を混ぜたのは誰だ!?』


 というか……「どんどん減っていく水」を魔法で継ぎ足しても、水龍に勝ち目など無い。



 僕が「面倒な儀式」をしてまで作りあげた”勇者の聖血”を、150体以上のモンスター達が隠し持ち、タイミングを見て水に混ぜるからね。


 原液を直接”静脈注射”するよりは効果が落ちるけど、トラウマものの劇薬を常用されては、SSランクモンスターでも太刀打ちできないだろう。






 水龍が状況を悟ったところで、より奴のモチベーションを下げるため「アナウンス機能」を使い煽ってやる。


<−−− 名前負けしている水龍さん、こんにちは! 僕はダンジョンマスターのメグミです。ねぇ教えて〜。ランク下のモンスターに追い込まれて、どんな気持ち〜? ねぇ、どんな気持ち〜? −−−>


『くぅっ、死ね! このド腐れ魔王が!!』



<−−− やぁ〜ん、メグミ君怖くて”お漏らし”ちゃうよ〜♪ あぁ、アンタと違って”老化による尿もれ”じゃないから一緒にしないでね! 僕は若いから −−−>


『ふんっ、いまに見ておれ。儂がコアルームへたどり着いた暁には、貴様なんぞグチャグチャのミンチにして、肥溜めに放り込んでやる!』



 フロアの特性を利用してハメられてもなお、ここまで強気に出られるのって凄いよね〜、ある意味。


 コイツ以外の護衛は30階層で始末し終えたし、ハイドンも29階層クリア寸前だから……話しちゃおっかなぁ〜。



<−−− ちなみに、アンタがいる”中ボス部屋”からコアルームまで、まだ10階層以上あるんだけど……単独でクリアする気なの? ご主人様のハイドンは、もう丸裸だよ −−−>


『……………………!?』



 だから「丸腰のハイドン」が殺される前に、超能力でコアルームへワープするか、バカな主人をダンジョン外へ逃がす以外、お前に勝ち目はないんだって。


 さて……ネタバラシしたところで、第2ラウンドいきますかね♪

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
[一言]  精神攻撃(?)は効いたかな?
[一言] 命乞いしそうですね、この水龍……
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