161話 ついに回復魔法スキルが……
油を飲みすぎたアリスが墓穴を掘ったので、ゴーレムに<眼球・舌・唇>を強制買取させてから、奴の心臓を取り出して聖剣を突き刺す。
魔王である僕が操られたら、配下のモンスターや同盟者のサーシャ含めて終わるので、念には念を入れておいたんだけど……本当に良かった。
「まさか最期の足掻きで、魅了ギフトのランクがB→Aに変わるなんて思わなかったよ。逆に言えば、それくらい死ぬのが嫌だったんだろう」
このタイミングは予想外すぎて、違和感に気付けなかったゴーレムは魅了にかかってしまい、アリスが死んで魅了が解けるまで拘束する事態に。
本来なら、虐げられていた元<三馬鹿>配下に配慮して、2〜3時間暴言を吐いてからトドメを刺そうと思っていたんだけど、急遽”即殺”へ切り替えた。
「アリスの魅了は”精神に作用するチカラ”だから、感情の幅がトリガーになっていたのかもしれない。惨事が起きる前に気付けて良かったよ」
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〜魅惑の蝶B〜
特定の条件を満たした場合、人間およびモンスターを一時的に魅了する事ができる。
魅了の効果は強く、敵対ダンジョン所属のモンスターが相手でも例外はない。
対象を操れるのは24時間で、ギフトが解けた後3日は魅了できない。
ストックできる数は対象の実力によって変わり、最大100体まで。
条件その1:相手の瞳を50秒間見つめる
条件その2:相手に10分間声を聞かせる
条件その3:相手に口づけをする
*上記3つのうち、1つでも満たせば魅了発動
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〜魅惑の蝶A〜
特定の条件を満たした場合、人間およびモンスターを一時的に魅了する事ができる。
魅了の効果は強く、敵対ダンジョン所属のモンスターが相手でも例外はない。
対象を操れるのは24時間で、ギフトが解けた後3日は魅了できない。
ストックできる数は対象の実力によって変わり、最大300体まで。
条件その1:相手の瞳を10秒間見つめる
条件その2:相手を肉眼で5分間見つめる
条件その3:相手に3分間声を聞かせる
条件その4:相手の手を10秒間握る
条件その5:相手に口づけをする
*上記5つのうち、1つでも満たせば魅了発動
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アリスが死んだ事で、かすかに生き残っていた24〜26階層の配下も道連れとなり、魂が抜けたように「物言わぬ骸」となった。
素材は普通のモンスターと同じように取れるが、「死後短時間なら蘇生できる能力」を持つリッチロードいわく、「魂が近くにないから蘇生不可能」だそうだ。
自分が死んで、<恵のダンジョン>所属の子達がこのような状態になるかもと思うと、怖くて堪らないから……
これからも安全第一で戦い、時間をかけてサーシャと共に強くなろうと思う。
「僕のステータスは……うん、まぁまぁ成長しているな。HPとかMPの伸びを見るに、アリスは”クルスよりやや上の魔王”って扱いなのかも」
奴らが秘匿していた「ダンジョンの内部情報」なんて、モンティート先輩に教えてもらった程度しか知らないけど……
死ぬ直前とはいえ「Aランクのギフト持ち」になった訳だし、(性格はともかく)数値上はクルスより高かったのかもしれない。
メグミ(17)
種族:魔人族(魔王)
職業:ダンジョンマスター・勇者
HP:22041/15629→22041
MP:46925/37825→46925
スキル:剣術C・火魔法S・水魔法E・風魔法B→S・土魔法A・回復魔法A→S・聖魔法A・闇魔法D・物理耐性C・精神耐性C→B・アイテムボックスE
ギフト:自販機作製A・統率C→B・聖者の祈りC・看破C・火魔法の才C・土魔法の才C・風魔法の才C(New)・ゴーレムマスターD→C・透明化E・魅惑の蝶E(New)
その他:称号(蟻マスター・異端児・超新星・ゲス鬼畜)
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〜魅惑の蝶E〜
特定の条件を満たした場合、人間およびモンスターを一時的に魅了する事ができる。
魅了の効果は強く、敵対ダンジョン所属のモンスターが相手でも例外はない。
対象を操れるのは3時間で、ギフトが解けた後5日は魅了できない。
ストックできる数は対象の実力によって変わり、最大5体まで。
条件その1:相手の瞳を3分間見つめる
条件その2:相手と交わる
*上記2つのうち、1つでも満たせば魅了発動
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「魅了ギフトはランクが低いと使い物にならないから、当分は塩漬けだな。ソッチより、回復魔法のランクが<S>になった事の方が嬉しいよ」
回復魔法は、学生時代の僕が唯一使えた魔法だし……転生したての頃生き残れたのも、「いざとなれば治療できる」スキルがあったから。
今はお金が沢山あるからポーションで困ることはないけど、手持ちの中で最も愛着があるスキルなので、成長してくれてホッとしている。
「自販機作成ギフトは相変わらず<A>のままだけど、人間時代に見た”ギフト持ち”もランクアップに苦労していたし、焦る必要はないよな」
“経験値不足”というなら、上位者扱いのハイドンを殺したり……魔王として生きるなかで、他の害虫を駆除していけばランクアップできるはず。
別の条件があったとしても、(ミッション上位に食い込める)魔王の寿命は長いから、そのうち達成できるさ。
「さてと……あとは、<映画鑑賞フロア>を抜けたハイドンの始末だな」
クルスとアリスの排除を優先したから、配下のモンスターもがっつり残っているし……気合いを入れなおして頑張るぞ!!
読んでくださり、ありがとうございます!
この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)
モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!
作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)






