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151話 激辛×ゲテモノ料理


〜ハイドンside〜




「クソッ! まだ”時間稼ぎ”用の階層が残っておったか。このタイミングで、早食いを強いるということは……26階層がボス部屋なのだな」


 強制的に満腹にさせ動きが鈍ったところで、ダンジョンの最高戦力であるSランクモンスターに、トドメを刺させる作戦なのだろう。



 さらには「激辛料理」を食べさせることで、辛いモノが苦手な侵入者を、防衛サイドの犠牲なく脱落させる。


 小憎らしいというか……さすがに、よく考えられておるわい。



「これが<早食いフロア>のルールか。まさか23階層で得られる”オモチャの金”が、通貨扱いされているとはなぁ」


「侵入者を通さないよう、”愚か者”なりに考えているわね。他所でも”こういうタイプの仕掛け”はあるから、念のため50万バイト持ってきたけど……」



 アリスの懸念も分かる。


 儂らは魔王3人・護衛4体のグループじゃから、全員に猶予を与える事はできんな。






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜<早食いフロア>のルール説明〜



その1:レベル1〜レベル5の料理が順番に出てくるので、それを時間内に食べ切ってください。

出てくる料理は全て、ダンジョンマスターが制限時間内に食べきれたメニュー……人間に食べられないモノは出てきません。

スープ含めて”お残し”厳禁。作った料理人に感謝して、最後まで食べましょう。

3回失敗した者には、重いペナルティーを受けてもらいます。

全ての料理を食べ終えるまで回復魔法は使用禁止なので、心してチャレンジしてください。


その2:レベル5の料理を食べ終わった時点で失格となっていない者には、成功者として”珍しい食材”が与えられます。

その後「26階層への移動」か「再チャレンジ」を提示しますので、"先へ進む"か"褒美を乱獲する"かを選んでください。


その3:公平をきすため、早食いチャレンジ中は「水・ポーション等の飲み物」「出されたもの以外の食材・調味料」は、摂取不可となります。

もし摂取した場合、そのチャレンジは失敗とし……ペナルティーとして激辛調味料を一気飲みしてもらいますので、お気をつけください。


その4:早食い部屋には、必ず1人(または1体)で入ってください。

もし不正が発覚した場合、内部の者が全員死亡するまで部屋のドアが開かなくなります。


その5:料理を出す時間を調節する事はできますが、チャレンジ2日目からは「1泊=10万バイト」の宿泊料をいただきます。

払えない場合、23階層に戻って<アルバイトフロア>で強制労働してもらいますので、財布と相談して滞在日数を決めてください。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






 儂らがいる「スパイス臭い空間」には、50個のドアが繋がっている。


 最大収容数は明記されておらんが……おそらく一度に50人が、チャレンジできる限界じゃろう。



「ハイドンさん、どうするんスか? リスクはありますが、俺の<透明化>で躱します?」


「いや……。ドアの先にある”スライムジェル”の検問、21階層でとられた手形……ルール通り、正面から挑む方がいいじゃろう。ロクな事にならん」



 このフロアは”時間稼ぎ”だけでなく、クルスのような<ギフト持ち>の対策も、兼ねている可能性が高い。


 ルール説明に「ダンジョンマスターが食べ切った」と明記されている以上、運営規約に縛られているメグミは、”とんでもない毒料理”など出せんし……


 多少の苦痛は覚悟して、正面突破を試みるのが吉じゃ!



「儂ら3人と水龍・グリフォンが、10万バイトを持ってチャレンジする。ウィンディーネ・サラマンダーは、1日での脱出を目指してくれ」


「「「「「「はい」」」」」」



 しかし……スパイスの臭い的に「激辛料理の連続攻撃」が来るのは分かるが、どんなメニュー構成なのだろう?


 (魔王)メグミが時間内に完食できる料理で、儂らを足止めできる自信のあるメニューとなると……。






 味方と別れて「早食い部屋」に入り、自分の手形を認証すると……レベル1の料理が運ばれてきた。


 予想どおり料理の上にはコンモリと唐辛子が乗っているが、見た目はただの”激辛鍋”。


 制限時間30分と書かれておるから、儂にも食べられそうじゃし……レベル1は”お試し”なのかもしれんな。



<−−− レベル1のメニューは、イモ虫がたっぷり入った激辛火鍋です。クリーミーなイモ虫と、熱々激辛スープのハーモニーをお楽しみください −−−>


「ちょっと待て!! イモ虫は”人間が食う料理”じゃないわい! 貴様らは、何を考えておるの……」



<−−− では、チャレンジスタート! 制限時間以内に食べられなくても、挑戦者には完食していただきますのでご了承ください −−−>


 クソッ!


 憎たらしいクソ餓鬼が、「運営規約スレスレを攻める」とき考えること……どうせ”こうなる”と思っておったわい!



「おうぇっ……辛いうえに泥臭ぃ…………。”スラム飯”も料理扱い、と言いたいんじゃな! 食ってやるわい。長年生きてきた魔王をナメるなよ!!」


 ボス部屋を攻略して貴様を捕えたあかつきには、この料理をそっくりそのまま食わせてやるがな!!

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
[一言]  芋虫料理は読んでるこちらも辛い…… 『からい』じゃなく『つらい』
[一言] その3:公平をきすため、早食いチャレンジ中は「水・ポーション等の飲み物」「出されたもの以外の食材・調味料」は、摂取不可となります。 もし摂取した場合、そのチャレンジは失敗とし……ペナルティ…
[一言] さらっと書いてあるけど メグミはこの最高難易度まで全種類の料理を時間内に食べたんだ 根性有るよなあ
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