121話 ロミオットを喰らった僕は
体内に残っている寄生型モンスターが傷付かないよう、丁寧に臓器を切り分けていると……ロミオットは真っ青になり息絶えた。
消化管の時はまだ生きていたので、肺と心臓を取り出したのがトドメとなったかな?
『うおぉぉっ!! あの暴君が死にやがった。もうアイツに虐げられる事はねぇんだ!!』
『そうだな。報復される恐れがないだけでもホッとするぜ! 魔王に面と向かって命令されたら、どれだけ理不尽な扱いでも逆らえねぇもん』
モニターの向こうで処刑を見ていたロミオットの元配下は、抱き合ったり涙を流して喜んでおり……奴の死を悼むものなど誰もいない。
僕自身「コイツの内臓、ウ◯コ臭いな」としか思わないし、この世界も酸素をムダに消費されずに済んで喜んでいることだろう。
「脳に寄生していた子の回収完了。スカスカだと思っていたけど、ブツはそれなりに詰まってたんだな」
たぶんロミオットの場合、王妃の腹の中に<知性>と<品性>を置き忘れたのが原因だと思うので……
来世があるなら、”忘れ物”をしないよう気をつけてもらいたい。
「メグミ君お疲れさま! ホムビッツを腑分けした時より、スピード速くなったね♪」
「ありがとう。ナステックの時はもっと上手くやるよ。サーシャ……僕は片付けしたあと戻るから、先にコアルームで”新入りの歓迎会”をしてあげてくれる?」
「了解! 急がないと”新米狩り”にナステックを消されちゃうから、あまり時間とれないもんね〜」
そうそう。
いつまでも、「死んだゴミ」にかまけている暇などないのだ!
サーシャに「元ロミオット配下の歓迎会」を任せた僕は、オートマタ&ゴーレムと一緒に、小部屋と遺体の後片付け。
ロミオットの残骸はどうなってもいいけど……孵化していない「寄生型モンスターの卵」が残っていると悲しいので、徹底的に確認するよ。
「マスター。ウチモモノキンニクカラ、タマゴヒトツ、ハッケンシマシタ」
「コッチニモ、アリマシタヨ。カミノケニツイテイル、シラミノタマゴハ、ウチノジャナイデスヨネ?」
「あぁ、シラミは奴が勝手に育てたものだ。この2つは……どちらとも”ユウカイ虫の卵”だから、この培養液に入れてくれ。3日も経てば孵化するはず」
「「ハイ」」
大任を果たした寄生型モンスターは、専用の飼育スペースで繁殖させて、ハイドンや厄介な敵が来た時また働いてもらうつもり。
その都度新しく買う方が、コスパ的には良いんだけど……「頑張ってくれた可愛い子達」だし、最期まで責任を持って飼育するよ!
「よしっ、あとは血と糞尿の処理だけだな。執事君、スカベンジャースライムを連れてきてくれ。部屋の掃除を頼みたい」
「かしこまりました」
オートマタがスライムを呼びに行っている間に、ロミオット討伐によるステータスの変化を確かめる。
奴が死んだときから身体がホカホカしていたので、今回の上昇幅にも期待しており……思ったとおり、火魔法を中心に強化されていたよ。
メグミ(17)
種族:魔人族(魔王)
職業:ダンジョンマスター・勇者
HP:8425/6082→8425
MP:23014/18245→23014
スキル:剣術C・火魔法F→B・水魔法E・風魔法B・土魔法C・回復魔法A・聖魔法E→C・闇魔法F→E・物理耐性C・精神耐性C・アイテムボックスE
ギフト:自販機作製A・統率E→D・聖者の祈りE→D・看破E→D・火魔法の才D(New)・土魔法の才E
その他:称号 (蟻マスター・異端児・超新星)
「ロミオットが得意としていた火魔法スキルと、奴のギフト<火魔法の才>を受け継いだのは予想どおり。その他は、勇者関連のステータスが伸びているな」
聖魔法の伸びが闇魔法よりいいのは、腑分けで使った経験値が入ったからか?
僕自身が選んだ<自販機作成ギフト>は、ホムビッツ討伐時と変わらずAのまま。
だけど……ロミオットを喰うだけじゃ、Sランクへの経験値が足らなかったのかもしれないし、ナステックを倒すまで”お楽しみ”として取っておくよ。
お片付けが終わったので、仲間と共にコアルームへ戻ると……サーシャが大広間で、新米の子達と「唐揚げパーティー」を開いていた。
「あっ! メグミ君お帰りなさい♪ 先に頂いてま〜す」
「ふふっ、いい匂いだね! 僕も一つ食べようかな」
味のクオリティーこそ、最高級ステーキより劣る”唐揚げ”だが……スカウトの時プレゼントした事もあり、皆興味があったのだろう。
体長30mを超すファイヤードラゴンまで、デカイ身体をスキルで縮めて”唐揚げ”をつかみ、嬉しそうにパクついているよ。
「う〜ん……今すぐナステックを攻めてもいいけど、新旧配下のコミュニケーションを図るのが先か。念のため、時間稼ぎだけしておこっと」
「メグミ君?」
無我夢中で”唐揚げ”をパクつくモンスターの様子を見て「時間稼ぎの必要性」を感じた僕は……
ナステックを屠りに行く前に魔王掲示板を開き、専用のスレッドを立てて、ハイドンの(ギフト含む)個人情報を書き込んだ。
読んでくださり、ありがとうございます!
この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)
モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!
作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)






