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102話 地獄に地獄を重ねる男


〜ロミオットside〜




 寒気がするほど鬼畜なルーレットの中で、唯一の活路を見いだした私は、<豪運のネックレス>と<幸運のピアス>に手をあて必死に祈った。


「神よ、聞こえているか? そなたに慈悲の心があるなら、敬けんな使徒である私に”無期限放映”を当てさせてくれ! 心付けなら後で贈るゆえ、ぜひ……」


 その願いが通じたのか、<大地獄ルーレット>は地獄グループのところでゆっくりと止まり、私が望んだ”無期限放映”に矢印がかかる。



「よしっ、大当たりだ!!」


<−−− 厳正なる抽選の結果、部屋番号8番の方に課されるミッションは、地獄”無期限放映”に決定しました。準備を行いますので暫くお待ちください −−−>



 ふんっ、見たか!


 いずれ魔王皇帝となるロミオット様の強運をもってすれば、この程度のピンチを切り抜けるなど造作もない。



 おぃメグミ……性格の悪い貴様がなにを考えているか、私は分かっているぞ。


 どうせ「<汚物フロア>を這いまわる虫の映像」でも流して、挑戦者のやる気を削ぐ気だったのだろう?



「くくっ……! だが、残念だったなぁ〜。ハイドンにいじめ抜かれた私は、そんなチンケな脅しで屈したりしない!」


 思い通りにいかぬ様子を見て、コアルームで一人歯軋りでもしていやがれ!



<−−− 準備完了。部屋番号8番の方には、今から24時間ゴーレムとアブノーマルに交わっていただき、その様子を撮影させていただきます −−−>


「はぁ? コイツは何を言っているんだ?」



<−−− その後できあがった動画……および先ほどのペナルティー動画を、ダンジョン内のモニターで定期的に配信します。期間は定められておりません −−−>


「どういう事だよ? もしかして……私が<ピー>を鞭打たれ泣いている映像と、ゴーレムに<ピー>される様子が、オアシスフロアの貧民の娯楽に……?」


 しまった!


 先ほど流れていた「ゴーレム&ナステックの小汚い映像」は、無期限放映を受けた者の末路だったのか!



「くそっ、ナステックの野郎。こんなヤバイものがあるなら先に教えやがれ! そうすれば、私だけでも助かる方法を考えたのに」


 嫌だ……あんな辱めを受けるくらいなら、まだ「消えない入れ墨」の方がマシだ!


 一体どうすれば、私はひどい目に遭わずにすむのだろう?






「そっ、そうだ……リタイアすればいい。おぃ、私はここでリタイアする! 金を払えばいいんだろ? いくらむしり取るつもりだ? 持っていけ泥棒!」


 1階層すらクリアできずに逃げ帰ったら、後輩を虫ケラ同然に思っているハイドンは、きっと私をなぶり殺しにする。



 だが……奴の襲撃を受ける前に、再度<天国と地獄フロア>へ逃げ込んでしまえばコッチのもの。


 「地上の死神」から逃れたあと、他者の侵入を許さない”試練部屋”の中で、ゆっくりと<大地獄ルーレット>の対策を練ればいい。



<−−− 申請を却下します。ルールにより、挑戦者がリタイアできるのは、”新たな部屋へ移動してからルーレット代を支払うまでの間”となっております −−−>


「そんな言葉を聞きたいわけではない! いいから私をリタイアさせろ! 卑劣極まりないミッションが始まる前に、この部屋から出せ!!」



<−−− リタイアなさる場合は、無期限放映ミッションをクリアしたあと、”第10の試練”へ移動してから申し出てください −−−>


「だから”嫌だ”と言っているだろう! このロミオット様を、クソ臭い貧民のオモチャにするつもりか!? ふざけんな!!」



<−−− なおミッションルールに従い、使用する道具は全て無料貸し出しいたします。使い回しの品ですが、存分にお楽しみください。ミッション開始 −−−>


 私が懸命に主張しているにも関わらず、無機質な声はその訴えを無視してミッション開始を宣言。


 それと同時に……試練部屋の中へ、先ほど私の<ピー>を鞭打ったオリハルコンゴーレムと、部下のミスリルゴーレム3体が入ってきた。






「やめろっ! だから私は”ここから出たい”と言って……アギャアァァッッッ!!!!??」


 ズカズカと踏み込んできたゴーレム4体は、言葉にするのも憚られるひどいやり方で私を凌辱し、替えの効かない大切な「身体と心」を潰しにかかる。



「グスッ……。このままでは貧民どもだけでなく、メグミ・ホムビッツ・ナステックにも屈辱的な姿を見られてしまう」


 なのに、この状況を打開する術は思い浮かばない。



「ああぁぁぁっっっ!! メグミ死ね。メグミ死ね。メグミ死ね。メグミ死ね。メグミ死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね……」


 いったい何の権利があって、貴様は私の邪魔をし苦しめるのだ!


 下民は下民らしく、魔王業など辞めて樹海にでも引っ込めばいいのに。



<−−− ダンジョンマスターへの度重なる暴言が確認されました。ミッションの途中ではありますが、ペナルティーとして鞭打ち100回を行います −−−>


「はっ? おぃ、ちょっと待て! それは、あんまりだろう!? こんな”あられもない格好”で鞭打たれたら、今度こそ私の大切な<ピー>が壊れてしまう!」



<−−− なおペナルティー執行中の時間は、ミッションの24時間には含まれません。しかし、ミッションの途中ですので無期限放映は適用されます −−−>


 死ねっ、あのクソ魔王!!

読んでくださり、ありがとうございます!


この小説を読んで面白いと思ってくれた、そこの貴方(≧∀≦)

モチベーションUPの為の燃料……ブクマ・評価・感想・レビュー、待ってます!!

作者はお豆腐メンタルなので、燃料に引火させるのはやめてね(・Д・)

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― 新着の感想 ―
[気になる点] まだサブタイトル回収はしていないな!
[良い点] >いったい何の権利があって、貴様は私の邪魔をし苦しめるのだ! いや、ダンジョンマスターだから権限あるよ?(笑) 自分がどこに来て何をしてるのか忘れているのでしょうか? ・・・・・・ そう…
[一言] 下民は下民らしく、魔王業など辞めて樹海にでも引っ込めばいいのに。 メグミとロミオット、はじめて意見が合ったんじゃないですか? メグミは他の魔王から距離を取り、樹海ではなく砂漠に引っ込んでいた…
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