3話
かくして、不況ですることのなかった。
造船、宇宙、軍備企業の本気が始まった。
3年後
できましたー。
秘密裡に進められた総理官邸からそう遠くないところにプラネタ
リウムの施設を思わせる
半球の建物があった。
建前上は民間企業KMHILの施設であるので野党からの反対もなく出来上がった。
4年後、太陽破壊のニュースを知ると、
関係者たちは、なんとか自分や家族をねじ込めないものか攻略を始めた。
誰一人かなわなかった。
KMHIL職員寮
男50人女50人の100人の大所帯である。
プラネタリウムの外側に同心円に幅2mのドーナツ状の居住区があり、
男女50人づつが1週間交代で入れ替わりながら暮らしている。
彼らは自衛隊の騎士訓練課程を終えた者たちで、1年間ここで暮らす。
その1年は給与は2倍になる。
大災害などで日本が危ないときに、
何としても生き残り、日本を再興するためのじんざいだからだ。
プラネタリウム状の建物は半球ではなく球状で、
外殻をあらゆる放射線から遮るよう作られている
球の下側はアンカーで地球とつながれており
内部からロックを外せる機構が組み込まれている。
天変地異が起こり外部が海水で満たされても内部は安泰だ。
そして地球滅亡の日はやってきた。
轟音とともにほんろうされて外側が海水でみたされて浮き上がる
洗濯機の洗濯槽の中で揉まれるような感覚があり
アンカーによりその場に縛りつけられているのがわかる。
揺れが収まるのを待つ以外できない。