室木 柴/めたるぞんび『鬼人純情伝!』
<選択したお題:一人の登場人物に着目>
この物語はどのキャラクターも素晴らしいが、私が一等好きなのは主人公:貴之。
自称普通の高校生、実際魔術だの妖術だの特別な力は何も持たない少年だ。
しかし、度胸がとんでもない。
この少年はある老人を助け、その際三度の災厄に見舞われると予言される。
『恐怖に呑まれてはならぬ――常に平静を保つべし』
『情けをかけてはならぬ――温情は仇と成るを知るべし』
『真実を示してはならぬ――全てを偽り騙すべし』
この三つを守れば助かる。しかし、破れば……。
大丈夫とは思っても恐怖は自然と沸き立つもの。でなければバンジージャンプなどという仕事ははやらない。
それをこの少年は突き通す。
しかもそれはただ一度過ぎればいいというものではない。
なにせ彼はその災厄の1つ:世にも恐ろしい『暴力』の化身のような鬼と行動をともにすることになる。
つまり常に三つの掟を守り続けなければならないのだ。
これを貴之はあっぱれといいたくなるほど屁理屈・嘘八百・口のうまさを発揮する。
普通の少年が一見大物のように認識されながら死線をくぐる。
痺れる、というのは過分な言葉ではないだろう。
興味を持たれた方は、是非ページをのぞいてみてはいかがだろう。
そこには美麗なイラストもあり、可愛らしいヒロインたちも待っている。
『鬼人純情伝!』
作者名:めたるぞんび
作品URL:http://ncode.syosetu.com/n4110dc/