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第肆航海  ~ユトランドの悲劇~

久しく投稿

俺は松島爆沈事件の後はあいつの分まで出世してやると思い努力を続けた。



年表風に表すとこうだ。


1907年(明治40年)11月20日 - 海軍兵学校を174人中148位で卒業(35期)

1908年(明治41年)12月25日 - 任 海軍少尉

1914年(大正3年) 11月27日 - 海軍砲術学校高等科学生10位卒業

1917年(大正6年)12月1日 - 海軍大学校に入校(17期)

1919年(大正8年)11月 - 海軍大学校を卒業



自動的に繰り上がったのか俺の努力が実を結んだのかハンモックナンバーは繰り上がり

およそ10~20の間だ。


そういえば、俺の三つ下の弟も三十八期生として海軍兵学校に入学。

確か今は駆逐艦沖風の水雷長だったか。



第一次世界大戦中は俺は第二特務艦隊旗艦明石副長として始めての対潜戦闘を指示。

佐藤少将に信用され対潜戦闘の全指揮を取った。

対潜戦闘の鬼とまで呼ばれるとまで言われるようになってしまった。


弟の片桐かたぎり 宇忠うちゅうは上層部に対し海軍自前の陸上部隊である

海兵隊及び海軍常備陸戦隊、海軍警備隊の組織を具申。

意見は通らなかったがその考えに上層部は興味を示したらしい。


第一次世界大戦が勃発すると上層部に実験舞台として一個大隊を編成し自分の指揮下に編入、

ヨーロッパで実績を残します。再度具申し許可が出て戦地へ行った。


一個大隊の戦力で陸軍がてこずっていた塹壕陣地を二週間で突破。



イギリスは日英同盟を理由に帝国海軍へ金剛型戦艦四隻の増援を要求。

だが帝国海軍にとって虎の子主力戦艦を送るのはいくらなんでも無理だと拒否。


代わりに前年就役したばかりの新鋭戦艦扶桑・山城を主力とする

扶桑級戦艦二隻

香取級戦艦二隻

薩摩級戦艦二隻

河内級戦艦二隻

筑波級巡洋戦艦二隻

鞍馬級巡洋戦艦二隻

計十二隻の主力艦部隊を基幹とする

装甲巡洋艦六隻

駆逐艦十九隻

第二特務主力艦隊を送る。


しかし、大西洋で、待っていたのは前代未聞の大海戦だった。

1916年5月31日から6月1日にかけてデンマークのユトランド半島沖で発生したユトランド沖海戦は

帝国海軍の主力艦隊に大ダメージを与えた。


まずアラビア海を航行中に筑波級巡洋戦艦二番艦生駒と薩摩級戦艦一番艦薩摩が

潜水艦の雷撃で大破、自沈処分。


さらに二番艦安芸が味方の敷設した機雷に触れ爆沈。

河内型戦艦二番艦摂津は機関故障のため艦隊から落伍、付近のイギリス軍の港へ引き返す。


巡洋戦艦と戦艦の残りは八隻となったがまだ主力の扶桑と山城が健在であったため進撃。


しかし、ユトランド沖海戦前哨戦で前衛にいた鞍馬級巡洋戦艦二隻を損失。

しかも本隊にいた主力艦六隻すべてを損失。

全般的に防御力・打撃力・機動性の不足が問題点となった。


特に扶桑・山城の沈没の直接的原因は砲戦によるものではなく

雷撃によるものであった。

砲戦により中破していたところを敵艦の雷撃により大破、弾薬庫誘爆により沈没。


上層部は新鋭戦艦扶桑・山城の沈没により強いショックを受けた。


さまざまな欠点があったとはいえ世界最大最武装最速の戦艦が呆気なく沈んだのである。


上層部は扶桑級戦艦三番艦四番艦の再設計を命令。


扶桑型戦艦

基準排水量:29,330トン

全長:205.1m

全幅:28.7m

最大速力:22.5ノット

主砲:35.6 cm(45口径)連装砲6基

機関出力:40,000hp

から大幅な設計変更を行い、


改扶桑型戦艦の設計案はこのようになった。


改扶桑型戦艦(一番艦伊勢・二番艦日向)

基準排水量:33,100トン

全長:231.73m

全幅:33.2m

最大速力:25.31ノット

主砲:35.6 cm(45口径)連装砲5基

機関出力:75,500hp



舷側装甲最大330mmと重火力・重防御の高速戦艦となった。

改扶桑型戦艦は八八艦隊計画の先駆けとなる設計になった。


用語&艦船・武器解説 PART3


卒業席次ハンモックナンバー

前回書いた例外の話。

実は卒業後の戦績、勤務などで順位が上がる

というか、順位が低くても出世する奴は出世する。


海兵隊

一応史実にも常備じゃないがあった。

戦闘力は・・・普通以下?


ユトランド沖海戦

海軍関係者に激震を与えた。

主に艦船建造・設計の分野で。


改扶桑型戦艦

史実でいう伊勢型戦艦だが

性能諸元は大幅に違う

某国の計画した戦艦のモロパクリ。


次回は本命の八八艦隊計画を書きたいです。


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