前へ目次 次へ 3/5 緑 緑は主張しない それなのに緑のない景色は どこか息苦しい 木が茂るのは自分を見せたいからじゃない ただ、光を受けて ただ、雨を吸って 気がついたらそうなっていた 緑は何も言わない 風が吹けば揺れて 雨が降れば受け止めて それだけのことをずっと続けている 気がついたら景色のまんなかにいる 呼んだわけでもないのに なくてはならない 緑に触れるとほっとする 理由を聞かれても うまく答えられないけれど そういう存在が そこにいてくれること それだけで十分だったりする