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7章(戦争編)「崩壊の足音・2」

第7章(戦争編)「崩壊の足音・2」



「何!? サッカー部が学校を潰しにかかったって!?」

「そうらしいすよー。なんでも、部長が武装蜂起してー校長に銃を向けたところ、一瞬にしてはじき飛ばされたらしいっす。それで、務所行きだそうっすよー」

「ふーん、今時反政府行為ねー…」

「そういえば昔私が住んでたところに、反政府を掲げる組織があったっけなぁー」

「そうなのか?美菜」

「うん、まぁねーなんか数だけは多かったからさぁー印象に残っとるんだわー」




皆朝の新聞を見ながら部室で話しあっている。議題は、新聞の一面を占めた「サッカー部の反政府的暴動について」だ。

そもそも、反政府と言うのは最近出てきた風潮であって、そこまで広まっていないと俺は思っていたのだけれど…まぁそんなことはいいとして、ここ十年ほどの総理大臣は気が狂っている。

というのも、最近になって総理大臣が好戦的になり周りの国との国交を断絶し今も恐ろしい兵器を作っているという噂だ。第三次世界大戦の苦しみを知っている日本なのにどうしてこんなことをするのかが疑問に思えてくるけれど、それもあの男が変わったからであるからでなんらおかしくないことなのだ。

そして、そんな状況にあれば反政府という風潮が生まれるのもいたしかたないことなのだと思う。




 「てか羅衣と蘭はぁー?」

 「さぁー? まだ来てないよ。あの二人が遅刻なんて、珍しいよな」

 「うん。そうだねー、何やっとるんやろね」

 「きっとあれじゃないすかぁー? リアルタイムで見れなかった深夜アニメを見てるんすよ~きっと。それでそれでー、実況できなかったことをブログで謝罪ぃーとか」

 「ないってぇ~蘭はともかくとして、羅衣はないやろーそんなこと~」

 「蘭はあるのか?」

 「そりゃぁ~…腐女子やし」

 「え!? あれって噂じゃなかったの!?」

 「ほらぁー言ったじゃないすかぁ~僕と同じ人種だってぇー」

 「鴨井より重症じゃないことを祈るよ」




今は午前9時。どうしてこんな時間に部室に集まっているのかというと、先日の事件があったせいで授業はなし。部活はとりあえずやってもいいということだったので、集まることにしたのだ。

俺はふと窓をのぞくと、灰色の淀んだ空から雨が延々と降り注いでいる。縦にまっすぐの雨。まるでシャワーみたいだ。




 ―バタン―

いきなりドアが勢いよく開く。

「遅れてごめんっ!」

蘭と羅衣が一緒に息を切らしながら部室に入ってくる。

 「どうした? お前らが遅刻なんて珍しいな」

 「ちょっと…色々…あって…はぁ…はぁ…」

 「お茶飲むか?」

 「飲む!」




蘭と羅衣は、ふらふらと歩いて椅子に座った。

俺はお茶を入れて二人に出す。

 「…ふぅ、ありがとう。喉が渇いて死ぬかと思ったよ~…」

 「あれだけ走ったからね。」

羅衣が無表情で捕捉する。

蘭と羅衣は一気にお茶を飲み干し、生き返ったと言わんばかりに元気になった。

 「ほんと遅れてごめん! 二人でランニングしてたら、遅れちゃったぁっ!」

 「ランニングって…お前らも運動するんだな」

 (うそだ。ほとんどの確立でうそだ。)




俺は軽く苦笑いすると、蘭は少し頬を膨らませて怒った。

 「そりゃぁっするわよっ!」

 「そうやでー、蘭は昔から運動苦手やけどー走るのだけは続けとるんよー」

 「美菜、運動苦手は余計だよ。余計。」

 「蘭先輩走るんですかぁー?なんかイメージ崩れるっすよ~…今日遅れたのは録画した深夜アニメを見てたとかぁ~、突然二次元世界のような体験をした。とかじゃないすかぁ?」

 「なわけないでしょっ!ばか!」

(あながち間違いではないかもしれない。)




俺はそんなことを思い、やめた。これ以上妄想をふくらますと殺される。

俺らがこんな馬鹿な話しを続けていられるのはいつまでなのだろうか。反政府主義が広まったからにはこれからさらに抗争等が起こるだろう。そして、もちろんあれも動く。

いや、あれを利用したら…

 




 ―――同時刻・学校手前の広場にて―――

 「さぁ、見つけたわよ…龍一。姉さんに黙って組織から抜けて出ていくなんて…でもいいわ。必ず引きもどすもの」

龍一の姉。彩香が学校前広場で大勢ひきつれて立っている。

 「よし、私は行ってくるから。お前らはここで待っているように!」




――Si!――

彩音はこつこつとヒールを鳴らし廊下を歩く。先生に保護者です。というと、すぐに入れてくれた。旅行部の部室の場所まで教えてもらい、龍一の元に一歩一歩確実に近づく。

彩音はまず何を言おうか考えた。まずは勝手に出て行ったことを怒るか。それともまず最初にこっちに戻ってきなさい。と単刀直入に用件を述べるか。

 そんなことを考えているうちに旅行部の教室の前へとたどり着いた。

 『さて、龍一…』




彩音の鼓動が加速する。久しぶりに最愛の弟に会うのだ。緊張しないわけがない。

数秒間固まったままだったが、意を決してドアをゆっくりと―――開けた。

 「龍一!ちょっと来なさい」

―――しばしの沈黙。




そして、数秒固まった後、やっとのことで龍一は振り返った。

 「姉さん…?」

 「あんたに話があるから、ちょっと来なさい」

周りの部員は全員困惑している。龍一に姉がいることを美菜をはじめ、全員知らないからだ。

だが、一番困惑しているのは龍一本人であり、龍一は全ての思考が一旦シャットダウンされたかのような錯覚に陥る。



 「わかった…じゃぁ、みんな作業よろしく」

龍一は彩音と共にドアの向こうへと消えた。残った部員は突然の事態に静まりかえっており、しばし沈黙が漂った。






  「で、何の用? ていうか、なんでここが分かったのさ?」

 「分かってる癖に…DOTSの奴らに調べさせたのよ。で、用件というのは…」

 「俺を、連れ戻しに来たのか?DOTSに」

龍一は瞬時に悟った。




 「そうよ。戻る気はない? 最近反政府論が広まってきているでしょ? それに、最近政府が…私達のお父さんが何をしているか、知っているでしょ?」

 「…ちょっと、1日だけ考えさせてくれないかな」

龍一は、下を向いて考えこんでいる。彩音は、仕方ないという様にうなずいて

「じゃ、明日。あなたの家に返事を聞きに行くから」

とだけ言い残して、学校を去った。

  『あの子は、絶対帰ってくるわ。こっちに』

彩音は薄笑いを浮かべ、DOTSの皆を置いて町へと消えて行った。







 ―――翌日・龍一宅にて―――

 「さて、返事。聞かせて頂戴」

彩音は龍一の用意した座布団の上に座り、お茶を飲みながら昨日の用件に対する返事を待っていた。

対する龍一は、顔に決意の色を浮かべ彩音の顔を睨みつけている。

 「わかった…俺は…」

彩音はお茶を飲む手を休めて、聞く態勢に入った。

 「俺は…DOTSに戻る。やっぱり、この学校は在ってはならない。それに、親父がやってることを見過ごすわけにもいかない。それに…これは非常に個人的な理由だけれど、まだ

過去を清算できてないしな。」

 「よし、じゃぁ本当にDOTSの復活ね」

 「あぁ、そういうことだ」














長かった

書くの時間かかりました


なんせテストでしたからねーw

いやぁ~w疲れましたよ

テストは、そこそこの結果に終わり

少し落ち込み気味でもあります


まぁ、そういうことは置いといてですね

DOTSは、ここから日常が崩壊。

ここからが一番ファンタジックになるところです

街規模の話から、世界規模の話しになってきます

そういうの好きだね

と、後輩から言われましたが

好きです。


規模は大きいほうがいいってどこかのだれかさんが

言ってた気がします。


感想よろしくおねがいします。

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