15章「化け物>人間」
15章「化け物>人間」
龍一達は一斉に化け物へとかかっていった。
腕が4対8本。
圧倒的不利。どう攻撃しても防がれてしまう。
龍一が第一撃を加えようとするが、腕に払いのけられる。
そして、空中で身を翻し再攻撃。
その瞬間黒灰がハンマーで化け物の体を吹き飛ばす。
龍一がまた空中で身を翻し、化け物の体を斬る。
化け物は数m吹き飛ばされた。
「遺伝子変異…か。」
そう、龍一の体はあの日以来異常が起きている。
というのも、セフィロトの攻撃を受けたことで、遺伝子にセフィロトの力が入り込み遺伝子変異を起こしているのだ。
そのためか、少しの攻撃で相手は吹き飛んでしまう。
だが、これで終わらないのが化け物だ。
化け物は空中で身を翻し、腕を尖らして龍一に向っていく。
そこですかさず鴨井が槍で応戦。
龍一は態勢を整え、鴨井と黒灰がひきつけている間に羅衣の鎖鎌が相手の腕を巻きつける。
そこで龍一が上から剣を振りおろし、ゼロ距離で銃を撃ちつける。
見事な連係プレー。
「やったか?」
「いや、まだだろう。」
「しぶといわね。」
「まったくっすよ…まず手が8本っていうのが反則的っすよねぇ~」
全員、化け物と間合いを取る。
そして、龍一が後方に回って二丁拳銃で応戦。
連射連射連射。
そして、鴨井が上に回って槍を下突き。
羅衣が近距離で戦う。
8本の手とうまく戦い、相手に隙を作ろうと必死。
羅衣に四方八方からとがった腕が迫る。
それをうまくかわしながら、体を斬りつけていく。
右から左から下から上から前から斜めから来る攻撃を神的な動きで回避。
今度は頭を斬りつける。
すると、相手に隙が出来た。
「今」
黒灰がすかさずハンマーで頭を打ち付ける。
すると、相手の頭がへこんだ。
「こいつはいけるぞ。」
「弱点発見っすねぇ~」
「よし、一斉にかかれ!」
全員一斉に化け物に攻撃。
羅衣は隙を作り、鴨井はそれを手伝って龍一と黒灰は頭を攻撃する。
すると、一瞬にして化け物は地面に伏した。
「終わりっと…」
「これ、持ち帰るか。」
「そうだな、調査っていう仕事だったからな。こいつを持って帰ったら十分だろう。」
―――日本・東京渋谷・某マンション―――
「どういうことだどういうことだどういうことだ! 俺の思惑から大幅に外れている。これは誰の仕業だ! 俺はあんな化け物の出現までは望んでいない!」
パソコンの前に座り、悔しそうに嘆く。
すると、パソコンの画面が真っ暗になり…
声が流れてきた。
「ふふふ…君のターンは終わりだよ、空也君。」
「その声…恵か…」
「久しぶりじゃないか、空也君。中学以来かな? セフィロトと一体化は果たしたかい?」
「そんなものには興味がわかないな。だけど、その質問にあえて答えるなら…武器だけは一体化してるようだ。」
「そうかそうか…ふぅ。そろそろ本題に入らせてもらうけどね…君の事、大いに利用させてもらったよ。」
「どういうことだ?」
「おや、気づいてないのかい?」
「だからどういうことだ」
「今まで、君の思う通りに進んでたと思ってるかい? でもね、それは間違いだよ空也君…。全ては、僕の思い通りなんだ。君は僕の手ごまの一つにすぎないんだよ。そして、化け物の出現も僕の思惑さ。総理大臣も大いに使わせてもらったよ。そしてなにより、君がいろんな人を動かしてくれるから助かったんだよねー。ねぇ、今度…会わないかい?」
「いいぜ、会おうじゃないか」
「あれ? 驚かないんだね」
「いいや、むしろ愉しいよ。」
「そうかい。じゃぁね」
プツン。
パソコンの画面が元に戻る。
空也は、楽しそうな笑みを浮かべながらトランプで遊ぶ。
「殺す」
―――イタリア・某研究所―――
「これが例の化け物ね?」
「はい、これが俺達が遭遇した化け物です。目撃情報も、こいつのものかと。」
「これがあれば調査が大いにはかどるわ」
「では、仕事はこれで終わりってことでいいですか?」
「はい、お疲れ様。上には通しておくからね、今回の報酬はこれね」
「ありがとうございます。では、失礼します」
研究所から出ていき、自分達の家に帰ってきた。
ハードな仕事を終えて一段落。
今日はもう仕事は入っていないので、みんなゆっくりとしている。
ジャズを聞きながら、ゆったりとした時間が流れていく。
ただゆっくりと。
うん、戦闘短いですね
俺虚無はなんかもう少しで終わりそうな勢いですが
これはまだまだ終わりませんよ~
よろしくです^^
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