Ⅰ章「世界剣銃協会所属高等学校」
「The our world 」
Ⅰ章「世界剣銃協会所属高等学校」
「・・・はぁ~いというわけで、今回の補修第2科目目。数学は終わりでぇ~す~龍君?聞いてましたぁ~?」
「あぁ~はいはい。聞いてましたよー」
そう、今日は補修の日。補修というものは、バカが受けるもので・・バカ以外にもサボってるやつとか、不良さんとかが受けるもの。
おれは前者のほうだ。そもそもこの学校の教科はちょぃと変わっていて、銃やら剣術やらがある。銃、剣は常に所持可能だそうだ
「龍く~ん?ぼけぇ~としないで、次は龍君が得意な銃ですよ~?武闘場に早く来てくだっさいね~先生はぁ~先にいってぇ~まってますよー」
今喋ったのが先生。背は低く、髪を肩のあたりまでで切っている。どうしても大人には見えない童顔。幼児体型の持ち主。ロリコンといわれる人たちは大好きな類かもしれない。ちなみにおれの見た目は黒髪長髪。黒目。背は高い方だ。
「さてと・・・武闘場に行きますか。行くよバルン。アヤナ。」
おれは二丁拳銃のバルンとアヤナをホルスターにしまいこみ、武闘場へと歩き出した。この日補修はおれ一人しかいなく、すこし心細かったし眠かった。
「ていうかさぁ~補修ながくない?」
「はっはっは!いいじゃねぇ~かぁ~おれは長いほうがいいぜぇ~?お前がいやならおれはいいんだぁ」
バルンが喋る。
完璧にどSっ気が漂っている。おれはMではないから、なかなか釣りあえない。
「お前はドSですかぁー?おれはMではないんですけどー?いじるのならアヤナをいじったらぁ?」
「ちょっとっ!なんで私がでてくるのよっ!」
「はっはっは!そりゃぁいい!」
歩きながら笑う一人と2つ。
ゆっくり行ってると怒られるので、途中から走っていった。
「遅いですねぇ~りゅうくんー」
「先生、なんであいつが龍君なんですか?他は名字にさん付けなのに」
「御恵さん、フラグって言葉しってます~?うふふー」
「・・・やっぱりか・・」
武闘場はものすごい広く、心地よい日の光が差し込んでいる。よくわからない会話をしている二人がいるが、それはほっておくことにした。
「あ、来ましたぁ~」
「もう、遅いで?」
おれは危うく「うげ・・」とつぶやくところだった。まさかまさかの人物がいるからだ。
「なんで美菜がいるの?」
「なんでって、今回の補修の相手。私やからに決まってるやん」
目の前の天然茶髪の背が低い関西弁を喋る少女は補修の相手は自分だという。
「お前が・・・?そんなの身がもたないんですけど・・?だいいち銃でしょ?お前、剣じゃん。え、銃と剣の戦いですか?」
「そうですよぉ~今回龍君と御恵さんとの真剣勝負ですぅ。いやぁ~個人的に見てみたかったんですよねぇ~二人の対決~」
なんとも変な理由だ。個人的に勝負が見たかったがためにおれはこの最強少女と戦わなければいけないのか。おれはふぅとため息をついた。美菜は刀を布の中から取り出し、準備をしている。どうやら本当にやらなければならないらしい。おれには昔から死亡フラグやらなんやらあらゆるフラグが立つという不幸な人間だ。
「しょうがない。か・・」
おれも準備をした。バルンとアヤナにパレットをいれる。ホルスターのカバーをはずし、銃に手をかける。二つも準備完了といわんばかりに張りきった様子だった。(これは銃の光り具合でわかる。)
「あんたとやるなんて久しぶりやなぁ~学園祭以来?まぁ、楽しもうやぁ」
美菜曰く勝負とは楽しむもの。らしい。
軍人にとっては卑屈だろうな
「じゃぁ、準備はいいですか?よぉ~い始め」
合図と同時に瞬間でホルスターから2丁拳銃を取り出した。そして美菜の刀の鞘を狙って撃つ。まずは威嚇だ。美菜は微動だにせず、鞘から刀を引き抜いた。
「ふぅ~ん。威嚇ってわけか、上等やね」
彼女は刀を抜くと目つきがかわる。
ここからが危険なのだ。本気で死亡フラグが立つかもしれない。
彼女は刀を構え、駆けだした。こっちに向かってくる。おれはとりあえず構えたまま動かないことにした。
むやみに動いては無駄に体力を削る。
「いい判断やね」
「こりゃどうも。おれも曲がりなりに銃の段は4段。黒帯なんでね。判断くらいわっと・・!」
美菜の刀が横をかすめた。おれはすかさず横に跳躍してかわす。そして、地面を転がっているときにバルンで一発刀身を撃つ。美菜は刀身に来るのがわかっているのか、かわそうともせず防ごうともしない。
ちなみにバルンは右手。
「ふ~・・やっぱり死亡フラグおったちじゃねーか」
「わけわかんないこといわんの~こっからが楽しいんやない」
美菜は刀を構えながらいう。普通のトーンで言っていても格好が格好なだけにすごく怖く感じる。
「じゃ、本気でいきますかぁ」
「そうこなくっちゃね」
俺はふぅーと息を吐いて、走り出した。
武闘場には岩のような障害物がところどころにあるので銃を使う身にとってはすごくありがたい。もちろんおれはその岩の方向に走り出した。走るのは速いので美菜は追いつけない。
「やっぱり障害物を使うんか。やけど、どんだけ速くても追いつこうと思えば追いつける!」
美菜も走りだした。俺が向かったはずの岩に向かって。俺は完全に気配を消していた。
「ここやねーさぁ、おわりっ!」
美菜は岩に回り込み、横なぎに刀を振るった。が、それは空気を斬っただけ。
「いないっ!?」
おれは音がしないようにサイレンサーをつけて、美菜のターゲットを撃った。この勝負はターゲットを破壊したほうが勝ちなのだ。
「…甘いね。」
美菜はすぐさま振り向き、弾を刀ではじいた。
「やっぱり実弾じゃぁ限界がありますかぁ」
「おもろくないなぁ~もうちょっと楽しませてぇーやー」
「最強少女さんの期待に応えられるかどうかわからんですけどー?お楽しみアイテムをっと・・・」
おれはパレットを入れ替えた。こんどはバルンとアヤナのどちらとも入れ替える。
そして右も左も同時に引き金を引いた。
「アクアパレットッ!!」
「…!!」
銃からは、水の塊が飛び出した。
今度は刀ではじかず、後ろに跳躍してかわした。その間おれは一瞬でパレットを入れ替える
「フレアパレット!!」
「今度は火の弾!?」
火の弾が銃口から飛び出し、美菜のターゲットめがけて一直線の軌道を描く。
だが、反射神経が良すぎるのでこれもまたかわされた。
「おもしろくなってきたねぇーそろそろ私も本気ださなな」
美菜は構え方を変えた。腰を落とし、水平に刀を構えている。なんていったっけ・・・
平塚流剣術というやつらしい。
「やっべ・・本気ださせちゃった」
美菜は勢いよく突っ込んできた。気配を隠していても今の美菜にはばれる。正々堂々の勝負をするしかない。
「おれだってまだまだ隠し玉あるんよ!?」
おれはアヤナを一旦後ろ腰に戻し、バルンのパレットを一瞬で変えた。
そして岩から飛び出し、美菜の前に立った。美菜はそのまま水平に斬ってきた。おれはそらを後ろに跳んでかわし、銃を水平にして撃つ。
「八連射型大弾!!」
銃口から絶え間なく弾が八つ発射される。
一発目は刀の柄にあたり、他はターゲットめがけて軌道を描く。美菜は刀をはじかれ、唖然としている。そして残り7発がターゲットを破壊。
「ふぅ~・・勝った・・」
「試合終了です~おつかれさまでしたぁ~」
快勝。初めての快勝。平塚流の型を出される前に勝った。
「ふー・・私の負けかぁーこんなあっさり負けたんはじめてや」
美菜は飛ばされた刀を地面から引き抜きながらつぶやく。そして、こっちにやってきて握手。
「いやぁ~いいもの見ましたぁ~ありがとうございます~補修は終了ですお疲れ様でしたぁ~」
「先生、今日の補修この試合の口実だとか言わないですよね?なんか先生を見てるとそうとしか思えないんですけど」
「やだなぁ~そんなわけないじゃないですかぁー龍君。試合は見てて楽しかったですけどねぇー」
おれはこの先生は本当にこの試合が見たかっただけじゃないかと思った。
最近の教師は試合が見たいから教師になったという人も多いほどだからたぶんこの先生もその類じゃないかと
「じゃぁ、帰るか。美菜。今日は疲れたし速く寝たいなぁ~」
俺は武闘場の出口に歩きながら言う。
美菜はあわてて走ってくる。背中に刀の袋を提げているのでどこか物騒だ。
そういうおれも銃を装備しているのだけれど
「うわ…まぶし…たく、武闘場は暗すぎるんだよなぁ~だから出た時ものすごい眩しくて目がやられる」
武闘場を出たとたんにまぶしい夕方の光が目をさした。ちょうど夕日が昇る時間なのだ。
午後6時。時計を見たらそう記されてあった。
「たしかに暗いよねー少しは日がさしとるけどね。それでも外と比べると暗い」
俺らは校門に向かって歩きながら喋っていた。靴箱で靴を履き替え、そこから100mはある校門に向かって歩いている。思った通り夕日がきれいだ。
「うわぁ~…綺麗やねぇー」
「そうだなぁ…綺麗だな。こんな夕日を見ると言葉が次々と浮かんでくるよ」
「また小説~?それとも歌詞?」
「ははっ 歌詞だな。今回の場合は」
俺は作詞やら小説書いたりいろいろなことをしている。物書きなのだ。
俺達は校門を出た。校門には「世界剣銃協会所属高等学校」と書いてある。長くて覚えにくい名前だ。世界剣銃協会とは簡単に言えば軍隊のこと。それの所属なのだからいつかは徴兵されるだろう。おれは行きたくないが…
その後も歩きながら喋る
「なぁ美菜ぁ~」
「ん?どしたぁ?」
「いつかはおれらも徴兵されるのかな」
「大丈夫やでりゅう。だって、今世界はみんな不可侵条約結んでるし。」
「そうなんだけどさぁ…日本の総理大臣が戦争したがってるじゃん。だから…」
「りゅう…」
「おれはさ、一人の人も争いなんかで死んでほしくないんだよね…」
おれは思わず涙を流してしまった。
男らしくないと笑うかもしれないが、本当にこのことを考えると涙がでるのだ。
「大丈夫。大丈夫。戦争は起こらんよ。きっとね」
美菜はそういうおれを弱く抱きしめた。普通逆だと思うだろうが、美菜はこういう人だ。
ちなみに美菜はおれの彼女。
おれはその小さな腕に少しの間抱かれていた。
そして落ち着いたら、また歩きだした。
その時にはもっと明るい話題を話した。
そしてしばらくすると家について、その日はそこで別れた。
「またねっりゅうーっ」
「おぅ。またなぁー」
二人は手を振り、家に入った。ちなみに家は向かい合わせだ。
そしておれは家に入ってすぐベッドに横になった。さっき抱かれた余韻に浸りながらその日はすやすやとねた。
さてさてー
新作登場!!
まだまだ文がつたないですね
改善点満載です
だけれど世界観は作りこんでいるつもりですよ
感想、批判でもばっちこいなんで
感想おまちしています
感想返しはもちろんしますよー